お彼岸の中日には銀座へ
おかあさんは社交ダンスを長くやっているので、それなりにドレスを持っている。
しかし、人間を長くやっていると、特に、洋服には飽きが来る。とは言うものの、すぐには処分をしない。ドレス類は特に捨てがたい。
それでは、さあ と言うとき、やはり、新しいものが欲しくなる。
今日は銀座へ出かけて、新しい クラシカルなアフタヌーン ドレスを買ってきた。。
何しろ、銀座はおかあさんにとっては月へ行くのと変わりないくらい遠いばしょになっている。
が、何だか閃いたのだ。そして 訪れた最初の店で昨日入荷したばかりだというドレスに出会い、買った。同色のコサージュも買った。
来年当たりは外国船のフルーズにでも行かないとどこでこんなの着るのよとジャネットが言った。。
さて、洋服を買ったのは良かったが、では靴は何を履くの?バッグはどうするの?
ああ、そこまで考えていなかった。
新調するということは、物事をトータルで考えなければいけないのだということを思い出した。。
何時間履いても足が痛くならないハイヒールなんてどこで買えばいいの?
ちょっと困っているおかあさん。
ジャネットはいいねえ。靴履かなくてもフォーマルなんだものね。
ジャネットも新しいドレスを作って貰ったんだよ。白いレースの生地で出来ている可愛らしいズボンタイプ。
二人とも新調でパーティに行く。さて、おかあさんの靴はどうするの?
困ったねえ、会うのがないんだ。
午後から銀座も横浜も雨模様。横浜には大雨注意報が出た。
旱魃で困っている国に差し上げたい雨。
俳句の仲間の実家が、今回、大水が出た津久見市にあり、床上30センチも水が上がり、1階部分の家具は全滅トのこと。
今まで大分県に発生した災害からは逃れていたが、お気の毒なことになった。
奥様は混乱状態の中で肩に骨折。
一人息子だが、親戚が助けてくれるとの事。孤独な人でなくて良かったと他人事ながら安堵した。
「自分は見えないので片付けには戦力外で申し訳ないと言うが、命に関わることではな。全盲で戦場をウロウするのはやめた方がいい
かったので仕方ないんじゃない」
遠いから手伝ってもあげられないし 、さあ どうする?