ニッキ-通信 ~盲導犬ニッキ-のお母さんより~

盲導犬ニッキ-と私の日常。要援護者・障害者の防災について紹介します。

ニッキーに寄せる俳句

2017年06月28日 | 日記

ニッキーに寄せる俳句

 地球発天国逝きや星列車
2017年1月二十一日逝去 同 6月10日 納骨

乙女座のスピカを探す薔薇館

おかあさんは大変美しかったニッキーの守護星を乙女座のスピカと決めていた。スピカは春の星座でスピカは一党制の首星。
 見えたらどんなに美しい星であるか確認できるのだが...。

白ゆりや墓前に歌うアベ マリア

 おかあさんは、納骨式の時墓前でグノーのアヴェ マリアを歌った。音楽が分かる盲導犬であった。
 何度 一書にコンサートに行ったことだろうか。 素晴らしい演奏や演劇は、半覚醒状態で聞いていた。つまらない演奏ではしっかりと寝ていた、あまりにひどい時は、おかあさん 帰りましょうと立ち上がったことがある。

 忘れないあなたのことは星祭り
ニッキーと渡る吊橋初夏の風

阿波踊り盲導犬のハーネス連

花吹雪盲導犬のカメラアイ

 しっかりとカメラを見詰めていたにっきー。


 などなど ニッキーの元気なときも死んでからもおかあさんはニッキーの俳句を作っている。


すいかの白い部分

2017年06月27日 | 日記

 すいかの白い部分

 まだ おかあさんが小学生の頃、近所に訳蟻と思われる女の子が親戚の家にやってきた。 夏の間だけだったのかどうか忘れたが、鮮やかに思い出すエピソードがある。

 そのA子ちゃんと一緒にすいかを食べたとき、彼女は白い部分まできれいに食べたのだ。
 その当時、公務員の父のサラリーは決して多くも無かったが、すいかの白い部分を食べたことは無かったので、おかあさんを始として一緒にいた子供は驚いた。
 それを口に出したかどうかは記憶に無いが、あれから60年以上経過したのに、今田にその子とを覚えている。

 さて、今のおかあさん、すいかの白い部分を漬物にしたいがためにすいかを買うことがある。
 生ゴミを捨ててくれているMさんのことを思うと水分だらけのすいかの白い部分は捨てられないと言う心もある。

 赤い果肉も残して塩漬けにすると、漬物身にもなるし、サラダのトッピングにしたら口の中が爽やかになり、噛んだときの音も良い。
 今まで捨てていた人は、騙されたと思って一度お試しあれ。
 まくわ瓜よりずっとおいしいのである。

 更におかあさんはジャネットに食べさせる。利尿作用を期待してである。
 時々、ワンが膀胱に溜まっているのにちょっとしかしないで、外出先で漏らしてしまうことがあるので、外出時にはしっかりと出させたいのである。
 ワンが溜まっていて出せない時のジャネットの歩行はいただけない。かぎぐせが出て、正しい歩行が出来ないので、おかあさんをほんろうする。
 ジャネットは何でも食べるが、特に野菜や果物が好き。そして、すいかの白い部分も大好きだ。
 今晩はおねしょをさせないように真夜中に起こさなければいけないわ。


再チャレンジ

2017年06月20日 | 日記

 昨日、ジャネットとおかあさんのより良い歩行のためのフォロー アップがあった。
 おかあさんがジャネットと単独で歩くのは、地元に、それも ご近所に限っている。それは、知らない土地を歩くには、俯瞰地図を頭に入れていなければ怖くて歩けないおかあさんだからだ。
 ユーザーの中には、未知の土地をガイドさんやヴォランティアさんなどの介助無しで歩く人がいるが、どこにどこに何があるかわからない所を歩いても、疲れるだけだと思う。
 でも、逆に言えば、上手に周りの自然や街の中を説明してくれたら、嬉しくて、どんどん外出したいということでもある。
 今回は二人の訓練士さんが来てくれた。
 ジャネットの歩行が、大変良くなったと大いに褒められた。
 歩いていても、ジャネットの身体が前へ前へと伸びやかに動いて、おかあさんの速度と歩調を合わせられるようになってきた。
 特に知っている道を行くときは、とても楽しそうだ。。
 疲れてくると、お知りを振って、モンロー ウオークになり、ちょっと歩きにくい。
 ロボットじゃないから疲れるのは仕方ないね。
 
 今回、指摘された点を実行してみるとジャネットはきちんと出来る。あれ どうして? と思ったが、実は 最初の共同訓練の時に、やっていたことだった。
 最初はうまく行かないので止めた事が、今、改めてやってみると、きちんと出来る。
 つまり、ジャネットもおかあさんもこの1年半でスキル アップしたからこその成功であった。
 初診を忘れずに戸言うが、、最初は出来なかったことがいつの間にか出来るようになっているのだから、再チャレンジすることの大切さ。
 盲導犬ライフから教えられることは多いね。
 
 


引退犬ニッキーの納骨四季

2017年06月10日 | 日記

引退犬ニッキーの納骨四季

おかあさんに盲導犬を貸与してくれている盲導犬協会は、静岡県富士宮市に盲導犬総合センターを持っている。
 そこでは 繁殖 出産 訓練から盲導犬のPRに至るまでの全てのプログラムがここだけで出着る。
 おまけに引退犬のお世話を24時間体制でしているので、我々ユーザーにとっても心強いセンターとなっている。
 おまけに富士山の600めーとる地点にあるので、勿論富士山はすぐそばにあり、空気も感興も抜群だ。

 ここに盲導犬に由香里のワンちゃんたちが眠るお墓まであるのだから、すごーいのだ。

 今日、とうとう ニッキーの骨をここに収めた。
 不思議なことに、納骨四季をやっている間小鳥達がよく鳴いてくれた。まるで コーラス隊みたいであった。

 パピーウオーカーさんご夫婦、最初に引退犬になったらニッキーの引退犬ヴぉらんてぃあとなることに名乗りを上げてくださったIさん、引退犬のヴォランティアをしてくれたファミリーとユーザー一人が参列。
 皆で黙祷して、冥福を祈った
 おかあさんはグノーのアヴェマリアを歌った。歌心があったニッキー。聞く耳を持っていたニッキー。
 式は30分で終了。
 この墓は、中が土になっていて、いずれは土に戻るように設計されている。
 お骨の色を聞いたら、殆どが白だが、中には棺に入れたお花の色が染まっているものがあるとのこと。
 染付けのされたお骨は美しかろう。

 ニッキーの魂は既に天国のおとうさんと共にアル。
 会食では多くの美しいエピソードが語られた。
 おかあさんの思い出の中にも実に沢山の素敵なお話や 笑えるものや、
 それらの多くがこのブログ ニッキー通信に書かれている。
 本当に素敵なたおやかな盲導犬でああった、

 ジャネットは車での遠出ですっかり疲れたご様子。いつもより遅めの夕飯を食べてそそくさとハウス入り。

 
 


食品の排気量 

2017年06月09日 | 日記

今の日本の食品の排気量がどのくらいかご存知ですか。
 何と 一年間に東京都民が消費する量 600万トンが年間に捨てられているそうだ。
 捨てられる食品で最も多いのが野菜、それから果物、大豆製品と続く。

 聞いていると、まず 重複して買ってきたり、食べ残しを捨てたり、賞味期限を見て捨てるそうだ。
 特に小さい子供のいる家庭では、古くなったものは危険があるといけないので捨てるとのことである。
 確かにかびが生えたり、腐っていたり、怪しいものは捨てるのは分る。でも 賞味期限って 本当に危険な時期とみなしても良いのだろうか、さて 、そうでもないのではないかしら とおかあさんは思っている。

 何故なら、視覚障害者は 特に一人暮らしだと、これ 賞味期限はいつなの?なんて考えていたら、何でも捨てる羽目に陥る。
 ここで物を言うのは鼻。これからの梅雨の時期はかびがこわいが、まだおかあさんは死んだことが無い。賞味期限なんて何も考えていないのに生きているのだ。。

 ただし、おかあさんも工夫をしていることがある。

 それは、野菜は、鮮度を保つ特別な袋を買ってきて、なおかつ キッチンペーパーでしっかりくるむ。人参等は土つきを買う。鮮度の持ちが全然違う。いたまない。
 肉は多めに買ってくるが すぐに冷凍してしまうか、パーシャルルームで保存、かつ 熟成させる。

 乾燥した物は黴さえなければ袋の口をしっかりと閉じておけば全く問題なし。
 お菓子もすぐに冷凍する。
 一人暮らしなので何を作っても残ってしまうが、残り物と言う概念を持っていないので、捨てることは無い。

 要するに、賢く、眼をつぶって、鼻をうごめかせて、多くのものを買わないようにすると、個人単位での排気量は減少する。
廃棄される量を一人当たりに換算すると年間6万円になるとか。

 賞味期限なんて無かった頃に戻れとは言わないが、片目くらいはつぶってみたらどうだろうか。
文字に頼りすぎてはいないだろうか。

 とは 言うものの、ジャネットに与えるフードの鮮度は気にしているおかあさんではある。
 でもフードを捨てたことはありませんよ。

 


珍しく元気の無いジャネット

2017年06月01日 | 日記

元気の無いジャネット

 5月27日から29日まで、全国の盲導犬使用者の集まりが徳島県で開催され、ジャネットと共に参か。 徳島市で開かれた交流会には69等の盲導犬とユーザーと付き添いの人々、それに現地のヴォランティアさん 230名の題人数。賑やかであった。

 素晴らしかったのは徳島のヴォランティアさんたちのおもてなし精神。何しろお遍路文化の継承で培った真心は篤く参加者の心を打った。

 そして、湿度の低さは瀬戸内海の凪を知っているおかあさんから言わせると、快適の一言。会期中、新涼、涼やかな風が吹く気持ちの良い天候と好天に恵まれて、移住したくなったほどだ。

 イギリスの南海岸 スペインと向かい合った海岸沿いの街に行ったことがあるが、まるでそっくりな風。
交換がもてたことの一つであった。

 今回 お遍路体験で4番札所の大日寺から5番の地蔵寺まで歩いた。
 大日時では鶯の大合唱と言いたいほどの数。さすがに、法華経を唱える鳥がお寺を守っている。
 何人もの白衣姿のお遍路さんに出会う。鈴を付けているので見えない物でもその存在は分る。
 徳島県には23の札所があるとのこと。お接待だと言って、お菓子の袋を頂戴した。

 地蔵寺には樹齢800年の大銀杏があった。瘤銀杏で木の下の影は涼しい風が吹いていてまるで極楽浄土。歩いた後の疲れ休めにもってこいの場所。

 盲導犬と見ると突進して挨拶をしたいジャネット。
 おかあさんはそれを制止するのに疲れてしまった
 ジャネットも疲れたのか 昨日は起き上がるのもやっとのこと。
 今日は少し良くなったが本来のジャネットでは無い。