湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 今日返却する本の中にあった昭和

2016年04月09日 13時25分24秒 | 日常・その他
今日(4月9日)が返却期限となっている本が5冊あります。

その中の2冊は昭和の時代に関するもので、


1冊は生活周りで使用されていた道具類他をイラストで紹介したもの

 【昭和を生きた道具たち】

    2005年4月30日 初版発行
    イラスト 中林啓治
    文    岩井宏實
    発行所  河井書房新社
    定価   本体1,200円(税別)

  昭和中期(昭和21年~昭和40年)といわれる
  私が子供だった頃に使われていた生活道具・器具や家具類
  などもイラストを交えて紹介されていました。
  自転車で売りに来ていた氷(*)を入れて冷やす「木製冷蔵庫」や
  私も何本か所有していた「肥後守」(**)などを見て、
  それらを使っていた頃の懐かしい情景が浮かんできました。

    * : 大きな氷板を麻(?)の莚(ムシロ)に包んで
       オジサンが黒い自転車で売りに来ていました。
       極端に目が粗い鋸(ノコギリ)で
       氷の屑を散らしながら
       ジャッシャッ ジャッシャッ と切り分けてくれました。
    ** : "ヒゴノカミ" と読みます。
       おそらく全鋼の安物だったはずですが、
       ときどき砥石で研いではピカピカに光らせていました。
       鉛筆削りにも使っていたので昔の子供の必需品でしたが、
       今こんなものを携帯していたら
       危ない子供と見られることでしょう。


もう1冊は風俗や風物、日常の姿をモノクロ写真で残したものです。

 【宮本常一が撮った昭和の情景(上巻)】
   - 昭和30年~昭和39年 -

    2009年6月10日 第1刷発行
    2009年9月25日 第4刷発行
    著者 宮本常一(***)
    発行所 毎日新聞社
    定価  本体2,800円(税別)

    *** : 民俗学者
        日銀総裁・大蔵大臣などを歴任された「渋沢敬三」
        (「渋沢栄一」さんの孫)の理解と援助もあり、
        民俗学の研究に打ち込まれ、
        生涯に亘って日本各地を回られたそうです。
     
  私が小学生(昭和34年~)だった頃の
  日本各地の姿がモノクロ写真で載っていました。
  写っている大人や子供達は皆、一様に質素な服を着ています。
  生活レベルは現在より格段に低かったはずです。
  しかし、その屈託のない笑顔には
  今では少なくなってきている性質が表れているように思えました。
    発展途上国の子供たちの笑顔にも見られますが ・・・
  
  一つのいい加減な公理(?)を思いつきました。

   「笑顔の質と量は、
     所有している物質の絶対量で決まるものではなく、 
      幸せと感じることの大きさと、
       その幸せを共有できる人の数で決まってくる」

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