「おまえは、崩壊しかけた為空間に倒れていたんだ」と、審問官は言った。「ニコライが脱出口を作って助け出したが、そうでなければ、いまごろ自分が作った空間とともに、バラバラになっていただろう」
「おまえの意識が戻らないので、審問官の力を借りたんだ」と、ニコライは困ったように言った。「俺の意志だけを、おまえの中に潜りこませたんだ」
「我々が行けないところに、行っていたらしいな」と、ヨハンは言った。「ニコライの意志を飛ばして様子を見に行かせたが、それが正解だったらしい」
「――ありがとうございました。審問官様」と、ニコライは言った。「後の処理は――」
「いい加減にしろ」と、ヨハンは二人に言った。「おまえ達が余計な事をしてくれたおかげで、計画にない処理をしなければならなくなった」――もう、この件には関わるな。と、ヨハンは苛立ちながら言った。
「申し訳ありませんでした」と、イヴァンは言った。
「ただ、魔人が目を覚ますとは思ってもいなかったので、対応するしか、なかったのです」と、イヴァンは、申し訳なさそうに言った。「ですから、担当から外す事だけは、ご容赦ください」
「――」と、ヨハンは唇を一文字に結んだまま、フンと、鼻を鳴らした。「おまえ達には違う任務がある」
と、イヴァンとニコライは、意外なことに驚いて、ヨハンの顔を見た。
「最近この辺りで、時間を飛び越える青い色の鳥が見つかったそうだ」と、ヨハンは言った。「それを追え――」
イヴァンとニコライは、どこか疑問に思いながらも、
「わかりました」
と言って、頭を下げた。
「前」
「次」
「数術師」
「おまえの意識が戻らないので、審問官の力を借りたんだ」と、ニコライは困ったように言った。「俺の意志だけを、おまえの中に潜りこませたんだ」
「我々が行けないところに、行っていたらしいな」と、ヨハンは言った。「ニコライの意志を飛ばして様子を見に行かせたが、それが正解だったらしい」
「――ありがとうございました。審問官様」と、ニコライは言った。「後の処理は――」
「いい加減にしろ」と、ヨハンは二人に言った。「おまえ達が余計な事をしてくれたおかげで、計画にない処理をしなければならなくなった」――もう、この件には関わるな。と、ヨハンは苛立ちながら言った。
「申し訳ありませんでした」と、イヴァンは言った。
「ただ、魔人が目を覚ますとは思ってもいなかったので、対応するしか、なかったのです」と、イヴァンは、申し訳なさそうに言った。「ですから、担当から外す事だけは、ご容赦ください」
「――」と、ヨハンは唇を一文字に結んだまま、フンと、鼻を鳴らした。「おまえ達には違う任務がある」
と、イヴァンとニコライは、意外なことに驚いて、ヨハンの顔を見た。
「最近この辺りで、時間を飛び越える青い色の鳥が見つかったそうだ」と、ヨハンは言った。「それを追え――」
イヴァンとニコライは、どこか疑問に思いながらも、
「わかりました」
と言って、頭を下げた。
「前」
「次」
「数術師」