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日本共産党中央委員会・党建設委員会に勤務。時々、思うことをつづります。

得るもの多き公開討論(その3) ~ 集団的自衛権・沖縄新基地で立場が鮮明に

2014年12月01日 16時45分33秒 | 日記
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集団的自衛権の問題は、反対の私と、賛成・推進の他の2人との違いが鮮明になりました。

この問題は、青年会議所の皆さんの質問設定自体に、集団的自衛権を合理的に描けない苦しさがにじみ出ていました。

●フォークランド紛争など島嶼部の紛争問題、サンゴの中国船密漁事件にどう対応すべきか?
●集団的自衛権の行使容認についてどう思うか?

この2つを一体で描くような質問だったからです。

私は、次のように発言しました。

「前提として、サンゴ事件も、島嶼部の領土問題も、集団的自衛権とは無関係。集団的自衛権行使は、アフガニスタン・イラクなど、海外の戦場に自衛隊員を送り出す流れで米国側が要求し、具体化されようとしている点に現実の危険がある。集団的自衛権を、個別的自衛権の範ちゅうともなる日本の領土問題と結びつけ議論することには無理があるし、アメリカだって嫌がるだろう」

「集団的自衛権が行使されたらどうなるか?アフガン戦争でNATOは『後方支援』だと集団的自衛権を発動したが、派兵者の犠牲は今日までに21カ国1035人。イラク・アフガンに行ったアメリカ兵の帰還兵200万人中、60万人がPTSDで苦しみ、毎日、22人が自殺。『非戦闘地域』だということでイラク・アフガンに派兵された自衛隊員も、帰国後、40人以上が自殺。日本防衛と無関係な戦争に若者を巻き込む道は絶対に許されない」

「サンゴ事件は、中国の国内法にも違反する密漁であって、領土問題と一体で語ること自体、無理がある。海上保安庁・水産庁が厳しく取り締まるべきであり、私たちも罰金の大幅引き上げに賛成。結果、密漁が減少したという報道もある」

「具体的には尖閣問題を想定した問いだと思う。既にある上陸行為などに対し、海上保安庁など対応強化は当然だが、双方が領土だと主張している土地について、緊張関係を軍事的衝突に発展させる行為は、日本も含め、双方、戒めなければならない。政府・政党・政治家が、『自衛隊を出す』と公の場でこたえることは、勇ましく聞こえるかもしれないが、問題解決に逆行する行為。既に述べた通り、明白な日本の領土なわけで、正々堂々と外交を展開すべき。外交戦略がないことが問題」

とにかく、この問題では、民主・長島さんも、自民・小田原さんも、苦しい…
「集団的自衛権は国際的に認められている。アメリカに言われたからやるわけじゃない。信頼できる国々と責務を守るべき」(小田原)
「半世紀前の政府解釈は変えてもいい。中国の軍事的台頭、アメリカの影響力低下のもと、集団的自衛権は必要。ただ、国民の理解・賛成が前提」(長島)
なぜ、集団的自衛権が必要なのか?国民に対し、説得力ある説明ができません。
「日本防衛は個別的自衛権の議論で十分なのであって、集団的自衛権の行使について国民に納得いく説明は絶対にできない」
と私も発言しましたが、明確な回答はありませんでした。

憤りを感じたのは、沖縄の新基地問題です。
私が、「この国の民主主義が問われている。沖縄県民の知事選の判断をどう受け止めているのか?」と問いかけると・・・

「前の知事が承認をしたので、法的に変えられない。一回の選挙で暴走するのではなく、冷静に」(長島)
「決まったのは橋下首相の時で、他の選択肢はない。沖縄の人には申し訳ないが、理解してもらいたい」(小田原)

この国の民主主義はどこに行ったのか?
2人は、「日本の防衛上、必要」とも発言しましたが、元々、新基地はベトナム・イラクなど海外の無法な戦争に加担した海兵隊基地で、日本防衛と無縁です。
銃剣とブルドーザーで奪った土地に基地がつくられ、今度は、日本の税金で県民の宝でもある美しい海を埋め立て、最新鋭の米軍基地をプレゼント!
このことを異常とも思わない立場に、本当に腹が立ちました。

※会場内は録音など禁止なので、不正確な表現があれば、ご容赦下さい

続き → 得るもの多き公開討論(その4) ~ 原発では住民の声に耳を傾けないのに…



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