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日本共産党中央委員会・党建設委員会に勤務。時々、思うことをつづります。

得るもの多き公開討論(その4) ~ 原発では住民の声に耳を傾けないのに…

2014年12月01日 22時51分57秒 | 日記
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原発とエネルギーの問題も、大事なやりとりとなりました。

驚いたのは、小田原さんの「再生可能エネルギーを拡大したいが、課題がある」とした話の1つ、バイオマス・・・。
「悪臭などの影響で、住民の理解を得るのが難しく、普及に障害がある」、と発言したうえで、結局、原発が必要で、「地元の人が承認すれば再稼働する」と述べたのです。
これは根本的矛盾です。原発再稼働は、地元住民に留まらず、全国民的に反対が多数を占めているのだから…。こういう時だけ、住民の声を大切にするかのような発言は、あまりにおかしい。

私は、こう言いました。

「小田原さんは、バイオマスが住民理解を得ることが難しいとおっしゃったが、原発こそ理解を得られない。今も12万人を超える避難生活者がいるのに、震災関連死が地震・津波の直接被害で亡くなった人を超えているのに、収束宣言、『汚染水はコントロールできている』発言、そして原発の『ベースロード電源』宣言…。そういう立場に立てることが、信じられない」

「今回の事故だけでなく、事故前も、原発はトラブル続きで稼働率が悪い不安定な電源であり、国家安全保障上もふさわしくない。国民、企業の節電努力は、この間、原発13基分にもなる。原発稼働ゼロ状態がずっと続いているが、電力不足にはなっていない。ドイツは福島事故を教訓に、再生可能エネルギーへと舵をきり、発電割合は00年の6%から今年上半期で3割に急上昇し、新たな雇用と産業につながっている。日本も発電力は潜在的に現在の日本の総発電量の4・5倍あると政府も認めている」

「太陽光・風量・地熱など、総合的に再生可能エネを普及させることが大事であって、重層性が増すほど安定性も増す。当面、5~10年は火力に頼るとしても、急速に再生可能エネルギーに転換することは可能だし、カギは原発ゼロを政府が決断するか否か。その決断なくして、絶対に再生可能エネルギーの普及はすすまない」

私は、震災からの復興に関する討論の場で、
「被災地の皆さんは、『忘れられるのが一番、辛い』と共通しておっしゃる。福島では、その気持ちを加速させているのが、収束宣言。この宣言を撤回すべきだと思うが、どうか?」
と、お2人に質問しましたが…。

「格納容器を安定的に冷却できるようになった、という宣言であって、原発事故が終わったという宣言ではない。誤解が広がっていると思う。もしそうなら謝罪したい」(長島)
この発言は、かなり苦しいと思います。そうであれば、やはり収束宣言そのものの撤回すべきですから…。

小田原さんの発言は、極めてひどい内容でした。
「汚染水の拡大は食い止め、コントロールできている。オリンピックも安心して開催できる」
同様の発言を、福島でできるのでしょうか?

以上が、公開討論のあらましです。
全体として、予定候補者3名の特徴や、政策的な違いがかなり明確となった、大事な機会になったと思います。
重ねて、大事な場を用意いただいたみなさんに、心から感謝を申し上げます。

※以下、討論会の様子が動画でアップされました。ご紹介します。




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