シニア花井の韓国余話

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韓国ポータルサイト3社、1-3月の業績不振

2012年05月15日 13時36分59秒 | Weblog
  韓国大手紙・朝鮮日報12年5月12日記事抜粋
ポータルサイト「ネイト」とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「サイワールド」を運営するSKコミュニケーションズが5月11日発表した2012年第1四半期(1-3月)決算は、売上高が前年同期比11.8%減の527億ウォン(約36億8000万円)、営業損益は94億ウォン(約6億6000万円)の赤字に転落した。前年同期は51億ウォンの黒字だった。
 ポータルサイト業界3位の同社は昨年、大規模な会員情報流出事故で事業に大きなダメージを受けた。サイワールドの月間アクセス人数は、昨年12月の約1800万人から今年2月には1600万人へと200万人減った。
 ポータルサイト大手3社の業績は、軒並み悪化した。業界2位のダウム・コニュニケーションは、売上高が13.3%増の1101億ウォン(約76億9000万円)、営業利益が11.3%減の270億ウォン(約18億9000万円)という増収減益だった。オンライン検索広告の売上高が減少したことに加え、営業コストが増大し、収益性が悪化した。売上高が全体で増加したのは、昨年買収したゲーム会社オンネットの業績が連結対象に含まれたためだ。
 ポータルサイト最大手「ネイバー」を運営するNHNも、売上高は13.9%増の5716億ウォン(約399億円)だったが、営業利益は3.7%減の1618億ウォン(約113億円)だった。
 各社は新規投資が増えたことを業績悪化の原因に挙げた。しかし、専門家は「過去10年間、内需市場に安住し、独占・寡占の地位を占めてきたポータルサイトには、成長の限界が見え始めた」と指摘した。
■業績悪化、三つの原因
 ポータルサイトの業績悪化を招いた第一の原因は、内需市場での独占的地位にあまりに安住し過ぎたことだ。NHNの売り上げの83%が国内で発生するなど、ポータルサイトは視野が韓国国内に偏っている。
 KTB投資証券のチェ・チャンソク研究委員は「韓国のオンライン市場でポータルサイトの成長余力は既に限界に達した。遅ればせながら海外に目を向けているが、短期間に実績を上げるのは困難だ」と指摘した。
 第二の原因は、創業初期とは異なり、最近には革新的なサービスが生まれていないことだ。韓国のポータルサイトは、検索、電子メール、カフェ(掲示板)、ブログなどサービスの内容が似通っている。価格比較、不動産仲介、オンラインショッピングなどにも後発で参入し、先行業者と対立した。新規サービスのSNSは、フェイスブックやツイッターなど海外勢に独占される勢いだ。
 成均館大の鄭泰明(チョン・テミョン)教授(コンピューター工学)は「ポータルサイトがソフトウエア関連のベンチャー企業と共生を図り、国際的に通じる革新的なサービスを生み出すことができなければ、これ以上の成長は不可能だ」と手厳しい。
 第三の原因は、モバイル事業での苦戦だ。スマートフォンの普及で、有線インターネットの使用時間が徐々に減り、モバイルによる利用が急速に増えている。フェイスブックやツイッターもスマートフォン経由の利用が主体だ。ポータルサイト各社は、「ライン」(NHN)、「マイピープル」(ダウム)といったモバイルサービスを遅ればせながら開始した。NHNは今年第1四半期のモバイル分野への投資が、前年同期を120億ウォン(8億4000万円)上回った。しかし、投資に見合う収益は上げられずにいる。NHN幹部は「正直なところ、モバイル広告の未来は霧の中だ」と述べた。
ポータルサイトの不振は一時的だとの見方もある。サムスン証券のパク・ジェソク理事は「ポータルサイト業者の成長鈍化は事実だが、主要企業の営業利益率は依然30%前後を確保している。今年下半期にロンドン五輪や大統領選挙など大きなイベントが控えており、業績はやや回復が見込まれる」とした。




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