シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

韓国人運転手が考える現代自動車とトヨタの違い【記者手帳】   

2015年07月08日 16時12分45秒 | Weblog
 「現代自動車の従業員はばらばらの服装で、トヨタ自動車は同一の作業服にヘルメットを着用して働いています。この違いが、現代自が世界最高の車を作り出せない理由のように思えて残念です」
 資材を納入するため現代自の蔚山工場によく出入りするという50代のトラック運転手、Aさんは先ごろ記者に宛てた手紙でそう嘆いた。本紙が6月23日付で報じた『現代自の年収、収益2倍のトヨタより多い』を読み、作業服を着て働くトヨタの工場従業員の写真を見て感じたことを伝えてきたのだ。
 Aさんは手紙に「蔚山工場では緊張感が感じられず(従業員は)だらだらしていた。残念な気持ちを抱えていたところへトヨタの工場の写真を見て(私が求めていたのは)これだと思った」とつづっている。
 実際に、トヨタは全ての工場で従業員のヘルメットと作業服着用を義務付けている。韓国トヨタのある役員は「元町(愛知県)の工場に行こうが九州の工場に行こうが、写真と同じだ。ヘルメットをかぶっていない従業員はいない」と話した。記者が今年初めに訪れた元町工場では、全ての従業員が同じ作業服を着てヘルメットをかぶり、てきぱきと働いていた。
 一方、現代自の蔚山工場には決まった作業服がない。部署や労働組合が支給するベストがあるが、着用は義務ではない。ヘルメットも規定はあるが、かぶっている人を見つけるのは難しい。
 Aさんは現代自から仕事をもらう立場のため、現代自の経営が好調なら自身も恩恵を受けられる。そのためか、自筆の手紙には現代自に対する格別の愛着と残念な気持ちがにじみ出ていた。本紙の記事に掲載された写真もていねいに切り取って同封してあった。
 現代自と傘下の起亜自動車に納品する下請け企業は4300社余り、これら企業の従業員家族は150万人を超える。韓国1位、世界5位の自動車メーカーである現代自の従業員が、多くの韓国人の自社に対する期待を少しでも理解し、変わっていくことを願っている。
李恵云(イ・ヘウン)産業第1部記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年7月8日記事抜粋



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