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潘基文擁立に動く韓国政界、恥ずかしくないのか【社説】                     

2014年11月06日 23時32分22秒 | Weblog
韓国大手新聞  朝鮮日報14年11月4日記事抜粋
 野党・新政治民主連合の権魯甲(クォン・ノガプ)常任顧問は11月3日、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長について「われわれが(党に)迎え入れ、他の候補らと同じスタートラインから競争してもらわねばならない」と発言していたことが分かった。その際、権氏は「潘総長の側近とされる人物が訪ねてきた際、(新政治民主連合の)候補として出てほしいと打診した」と話した。権氏が政界を引退したのはかなり前のことだが、野党では今なお影響力を持っている。
 10月末には与党セヌリ党の親朴系(朴槿恵〈パク・クネ〉大統領と親しい)議員たちが中心となって「国家競争力強化フォーラム」が結成され、そこではあからさまに「潘基文(パン・ギムン)総長が次期大統領選挙に出馬するか否か」をテーマに激しい論争が繰り広げられた。その際「党内のメンバーを中心に政権の維持が難しいのであれば、潘総長を一つの代案とすることも考えられる」といった意見が相次いだという。
 つい先日行われた次の大統領候補者の人気度を調べる世論調査で、潘総長は与野党所属の他の候補者らに圧倒的な大差をつけて1位となった。そのため与野党は徐々に潘総長の名前を口にし始めたわけだが、これは言うまでもなく候補者の青田買いに他ならない。一方の潘総長本人は10月「体を政治半分、外交半分の二股をかけるのは間違いであり、やるべきではない」と発言している。
 潘総長は韓国人として初の国連事務総長に就任した人物で、今では次の大統領候補として名前が上がるほど知名度も高まった。国際社会の厳しい現実の中、各国の複雑な利害関係を調整する実績を残してきただけに、与野党が自分たちの次の大統領候補として注目するのはある意味当然といえるだろう。潘総長は次の大統領選挙が行われる1年前の2016年末に、国連事務総長としての10年の任期を終えるため、タイミング的にも申し分ない。
 しかし与野党がつばをつけるように先を争って潘総長の名前を口にするのは、見るに堪えない行為だ。政界が今やるべきことは政治に対する国民の信頼を回復することと、韓国社会の閉塞感を打破することであり、これを実行に移してこそ政治家の存在価値があるはずだ。国民は政治家たちの情けない姿にへきえきしているが、それでもどの政党が少しでも努力しているかについても、常にしっかりと見詰めている。
 新政治民主連合は大きな選挙を迎えるたびに、社会のあちこちから単発的に人材を引き入れる「借り入れ政治」ばかりやってきた。しかしそれらが次々と失敗を重ねている理由は、その過程で彼ら自身にいかに力がなく、また状況によってすぐに動揺することが国民の前にあからさまになったからだ。ところが今や与党も自分たちで人材を育て、政策を取りまとめることで自らを強くすることは考えもせず、野党と同じことをやるようになってしまった。見ていて本当に情けないばかりだ。
 しかも今は朴大統領が就任してからまだ1年8カ月しか過ぎておらず、任期は次の大統領選挙まで3年以上も残っている。韓半島(朝鮮半島)を取り巻く安全保障環境は徐々に先が見通せなくなり、経済は長期の低成長期に入りかねない兆候があちこちで見られ始めた。このような状況では次の大統領候補について議論をしても何の意味もないはずだが、政治家たちはこの程度のことさえ理解できないようだ。国民はこの国の希望と可能性を示すよう政治に求めているが、一方の政治家たちは早くもあちこちで徒党を組み、次の権力を取ることばかり考えている。これでは政治への信頼など取り戻せるわけがない。




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