遊漁船業情報センター

遊漁船(沖釣り船・瀬渡船・海上タクシー)にかかわる様々な情報を適宜発信します。

えっ~!!立ち泳ぎで15時間~!!

2009-01-08 09:39:21 | 遊漁船業者
 <海の男>の英雄が現れました~!!もう、ビックリです。

 正月の松の内、6午前8時ごろ沖縄県宮古市の下地島沖で漁船(3㌧)が転覆していましたが、船長(55歳)の顔が見えないのに気づいた家族が消防本部に緊急連絡したそうです。
消防本部は直ちに、宮古島海上保安署に急報したところ、巡視艇が海域を捜索したところ約500㍍の海上で【立ち泳ぎ】している船長を発見し救助しました。
船長は相当の衰弱をしていましたが、ケガはなく、病院に入院しました。
 海上保安部の船長への事情聴取によると、
5日の午後8時ごろに波で船が転覆して海に放り出され、そのままずっと立ち泳ぎをした。とのことでした。
船長は、職業病である潜水病のため、両足が不自由で<救命胴衣>も着用できず、両手だけで魯櫂しながら約15時間立ち泳ぎ続け、誰かの救助を待っていたらしいとのことでした。
 船長の家族のみなさんが、5日午後4時ごろ、イカ釣り漁のため伊良部島の漁港を出て、帰港予定の11時ごろになっても家に戻ってこないので心配した家族が消防本部に連絡したといいます。

 ちなみに、当時の気象・海象状況の周辺海域は5日夕方から波浪注意報が出ており、約2,5㍍の高波が続いていたといいます。

 今回の達者な船長の仕草の教訓としては、熟練の漁師だったから冷静に、冷静に<立ち泳ぎ>で救援を待っていたのでしょうが、釣り人が転落した時はどうすればいいのだろうか?と考えます。
応急的には、浮き輪を投げ込むとか、発泡スチロール・板ギレなどを投げ込んで掴まってもらうことと同時に、転落者には遊漁船に設置されたスピーカー等で、転落者に【冷静に!!冷静に!!】と呼びかけて次の手段を考えて置くことも必要なのではないでしょうか?
さらに、船舶の中に<ハンドスピーカー>を常備されることをお薦めしたいと思います。