Q60 終業時刻を過ぎても退社しないままダラダラと会社に残っている社員がいる場合,会社としてはどのような対応をすべきですか?
残業するように指示していないのに,社員が終業時刻を過ぎても退社しないまま会社に残っているのが常態となっていて,それを上司が知っていながら放置していた場合に,当該社員から,黙示の残業命令があり,使用者の指揮命令下に置かれていたなどと退職後に主張されて,終業時刻後の在社時間について割増賃金の請求を受けることがあります。
使用者としては,その時に帰りたいと言ってくれればすぐに退社させていた,今になって残業代の請求をしてくるのは不当だ,などと言いたくもなるかもしれませんが,残業してまでやらなくてもいいような仕事(所定労働時間内でやれば足りるような仕事)であったとしても,現実に仕事らしきものをダラダラとしていたような事案で労働時間性を否定するのは,なかなか難しいものがあります。
使用者としては,終業時刻後も不必要に会社に残っている社員に対しては,速やかに退社するよう指示すべきでしょう。
弁護士 藤田 進太郎
残業するように指示していないのに,社員が終業時刻を過ぎても退社しないまま会社に残っているのが常態となっていて,それを上司が知っていながら放置していた場合に,当該社員から,黙示の残業命令があり,使用者の指揮命令下に置かれていたなどと退職後に主張されて,終業時刻後の在社時間について割増賃金の請求を受けることがあります。
使用者としては,その時に帰りたいと言ってくれればすぐに退社させていた,今になって残業代の請求をしてくるのは不当だ,などと言いたくもなるかもしれませんが,残業してまでやらなくてもいいような仕事(所定労働時間内でやれば足りるような仕事)であったとしても,現実に仕事らしきものをダラダラとしていたような事案で労働時間性を否定するのは,なかなか難しいものがあります。
使用者としては,終業時刻後も不必要に会社に残っている社員に対しては,速やかに退社するよう指示すべきでしょう。
弁護士 藤田 進太郎