落ち穂拾い<キリスト教の説教と講釈>

刈り入れをする人たちの後について麦束の間で落ち穂を拾い集めさせてください。(ルツ記2章7節)

マタイ伝21:3

2004-12-07 10:47:57 | パン屑
主の用なり。
短い、実に短い。この短い言葉が一人の人間の人生を決定する。この言葉を分析すると、「主はあなたを必要とされている」という意味である。ここで重要なことは「あなた」である。誰とも交換できない「あなた」を主は必要とされている。
むかし、「赤紙」というものがあった。国家が個人に向かって発行する公文書である。これを受け取ると、すべての個人的・家庭的事情や思想・感情は否定され、従わざるを得なかった。まさに、「国家の用なり」である。従わなければ、犯罪者とされた。ここでは必要なのは「あなた」ではない。誰でもよかった。人数さえ揃えば、それで足りた。「赤紙」を送付する費用はわずか1銭5厘であった。国家による個人の拉致である。全国民が「赤紙」に怯えた。二度とこういう時代を迎えたくない。(2004.11.21)

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