落ち穂拾い<キリスト教の説教と講釈>

刈り入れをする人たちの後について麦束の間で落ち穂を拾い集めさせてください。(ルツ記2章7節)

主イエス変容の日説教

2006-07-30 15:02:29 | 説教
2006年 主イエス変容の日 (2006.8.6) 変容   ルカ9:28-36 1. 主の変容の出来事 目の前で祈っていたイエスの様子が突然変わり、着ていた服が真っ白に輝いたのを目撃し弟子たちはさぞ驚いたことだろう。それは今まで経験したことのない不思議な体験であった。ルカは実際に経験した者にしか言えないこととして、「ひどく眠かったが、じっとこらえていた」(32節)と弟子たちの言葉を報 . . . 本文を読む

<講釈>変容(主イエス変容の日)

2006-07-28 21:07:21 | 講釈
2006年 主イエス変容の日 (2006.8.6) <講釈>変容   ルカ9:28-36 1. 「主イエス変容の日」由来 主イエス変容の日は東方教会に起源をもつ祝日である。東方では、初期には地域的で非公式な祝日だったようであるが、10世紀末にはすでに広い範囲で祝日として教会暦に組み込まれていた。一方、西方でこの日が祝日となったのはかなり遅く1457年からである。それには当時の国際情勢が . . . 本文を読む

聖霊降臨後8主日(特定12)説教 湖上を歩く

2006-07-26 19:25:26 | 説教
2006年 聖霊降臨後第8主日(特定12) (2006.7.30) 湖上を歩く   マルコ6:45-52 1. 「イエスだけが陸地におられた」 本日の記事を読んで印象に残る言葉は「舟は湖の真ん中に出ていたが、イエスだけは陸地におられた」(47節)という言葉である。弟子たちだけが湖上におり、イエスは弟子たちの側にいない。つまり、イエスの不在ということが強調されている。マルコ4:35-41 . . . 本文を読む

<講釈>湖上を歩く

2006-07-25 19:27:25 | 講釈
2006年 聖霊降臨後第8主日(特定12) (2006.7.30) <講釈>湖上を歩く   マルコ6:45-52 1. 湖上を歩くイエス 湖上で嵐を鎮めるイエスのエピソードは前にも出てきた(マルコ4:35-41)。その時のイエスは群集を後に残し、弟子たちと共に船に乗りこみ、湖上で突風に遭い、舟は遭難しそうになった。その物語においては、イエスは嵐の中で枕をして眠っておられた、ということが . . . 本文を読む

聖霊降臨後7主日(特定11)説教 休息に関する断想

2006-07-21 20:12:16 | 説教
2006年 聖霊降臨後第7主日(特定11) (2006.7.23) 休息に関する断想   マルコ6:30-44 1. 弟子たちの休息 5つのパンと2匹の魚の奇跡については、大斎節第4主日(2006.3.26)にヨハネ6:4-15をテキストとして既に語っているので、ここでは弟子たちの休息ということだけを取り上げる。働いたたら休む、これは生きるための大原則である。その意味では、生きるために . . . 本文を読む

<講釈>休息に関する断想

2006-07-20 15:51:05 | 講釈
2006年 聖霊降臨後第7主日(特定11) (2006.7.23) <講釈>休息に関する断想   マルコ6:30-44 1. 弟子たちの休息 5つのパンと2匹の魚の奇跡については、大斎節第4主日(2006.3.26)にヨハネ6:4-15をテキストとして既に語っているので、ここでは弟子たちの休息ということだけを取り上げる。働いたたら休む、これは生きるための大原則である。その意味では、生 . . . 本文を読む

聖霊降臨後第6主日(特定10)派遣

2006-07-14 21:12:56 | 説教
2006年 聖霊降臨後第6主日(特定10) (2006.7.16) 派遣   マルコ6:7-13 1. イエスの旅 本日のテキストの直前にこういう言葉がある。「それから、イエスは付近の村を巡り歩いてお教えになった」(6:6b)。この言葉は先週取り上げた「故郷での出来事」を締めくくる言葉であるが、同時に7節以降の12弟子の派遣の出来事へつなぐ編集句である。村々を巡り歩き、「宣教し、悪霊を . . . 本文を読む

<講釈>派遣

2006-07-13 20:00:25 | 講釈
2006年 聖霊降臨後第6主日(特定10) (2006.7.16) <講釈>派遣   マルコ6:7-13 1. 遊行のイエス 本日のテキストの直前にこういう言葉がある。「それから、イエスは付近の村を巡り歩いてお教えになった」(6:6b)。この言葉は先週取り上げた「故郷での出来事」を締めくくる言葉であるが、同時に7節以降の12弟子の派遣の出来事へつなぐ編集句である。 村々を . . . 本文を読む

聖霊降臨後5主日(特定9)説教 故郷

2006-07-07 21:27:20 | 説教
2006年 聖霊降臨後第5主日(特定9) (2006.7.9) 故郷   マルコ6:1-6 1. 驚き 本日のテキストには、2つの驚きがある。一つはイエスに対する郷里の人々の驚き、もう一つは郷里の人々に対するイエスの驚きである。2つとも驚きには違いがないが、かなり質が違う。初めの驚きはイエスに対する「すごい」の驚きであり、後の驚きはイエスの「あきれ」の驚きである。初めの驚きはワンダフル . . . 本文を読む

<講釈>故郷

2006-07-06 22:15:00 | 講釈
2006年 聖霊降臨後第5主日(特定9) (2006.7.9) <講釈>故郷   マルコ6:1-6 1. 故郷ナザレ 本日のテキストでは、「故郷」での出来事が記録されている。「ナザレで受け入れられない」というタイトルが付けられているが、本文には「ナザレ」という言葉はない。イエスの故郷がナザレであったことには疑問の余地はないが、ここでなぜ「ナザレ」という地名が使われていないのか、議論は . . . 本文を読む