2007年 聖霊降臨後第10主日(特定13) 2007.8.5
<講釈>空しさを知る コヘレトの言葉1:12-14、2:18-23
1. 「コヘレトの言葉」とは伝道の書のことである
まず最初にこの書名について一言述べておく。簡単に言ってしまうと、「伝道の書」という書名は単純な誤解に基づくもので、内容と比べるとあまりにもかけ離れ過ぎているので、新共同訳においては、この書の著者とされる . . . 本文を読む
2007年 聖霊降臨後第9主日(特定12) 2007.7.29
<小説風>正義の人アブラハム 創世記18:20-33
「すっかりご馳走になってしまって、ありがとうございました。いろいろとご予定もありましたでしょうに、わたしたちのために忙しい思いをさせまして申し訳ありませんでした。おかげさまで、すっかり元気を取り戻すことができました。特に、あのご手製のチーズは美味しかっ . . . 本文を読む
2007年 聖霊降臨後第8主日(特定11) 2007.7.22
神さまはお客さま 創世記18:1-10、10-14
1. 旅人
本日のテキストでは、3人の天使が旅人の姿をしてアブラハムの前に現れた、ということになっている。ところが、13節以下の部分では、アブラハムに語りかけているのは「主」となっている。つまりヤハゥエなる神である。このことについては、一応、当時のカナン地方に多く見ら . . . 本文を読む
2007年 聖霊降臨後第7主日(特定10) 2007.7.15 八幡聖オーガスチン教会
律法は易しい 申命記30:9-14
1. 申命記
旧約聖書の目次を見ると、5番目に「申命記」という一寸変わった名前の文書があることに気付く。いろいろと説明しだすと切りがないので、簡単に結論だけをまとめておく。「申命記」という書名は中国語訳(漢訳)の聖書の書名をそのまま受け継いだもので、「命令( . . . 本文を読む
2007年 聖霊降臨後第7主日(特定10) 2007.7.15
<講釈>律法は易しい 申命記30:9-14
1. 申命記について
はじめに申命記について、その特徴を確認しておく。「申命記」という書名は中国語訳(漢訳)の聖書の書名をそのまま受け継いだものであるが、もともと(ヘブライ語聖書)は本書の冒頭の言葉から「デバリューム(言葉)」と呼ばれているが、英語訳聖書では「デューテロノミー . . . 本文を読む
2007年 聖霊降臨後第6主日(特定09) 2007.7.8
<講釈>母なる神 イザヤ書66:10-16
1. 母なる神
聖書には「母なる神」という観念は稀である。ほとんどないと言ってもよい。旧約聖書においては詩編(17:18,36:8,57:2,61:5,63:8,91:4)とイザヤ書(31:5,34:15)に、神はわたしたちを「翼の中で守られる」というイメージが見られるが、それ . . . 本文を読む