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千曲川・犀川重要水防箇所等合同巡視

2024年06月07日 | 生坂村の報告
 6月7日(金)午後2時30分からは、毎年度梅雨や台風による水害が心配される出水期に、生坂村の千曲川河川事務所 松本出張所管内の重要水防箇所等の合同巡視を実施していただきました。

 今回は千曲川河川事務所 浅見所長、松本出張所 小飯塚所長はじめ職員の皆さん、松本広域消防局明科消防署員、下生野の宮川区長、小立野赤羽区長さん方、生坂村消防団の中山団長、原田副団長、藤澤副団長、田中消防主任、行政からは私と眞島振興課長、日岐建設係長が合同で巡視を行いました。

 最初にB&G海洋センター下駐車場にある水防倉庫の前で、千曲川河川事務所の浅見所長から出水期前に、生坂村の当管内の重要水防箇所を合同で巡視することは防災の観点から重要であり、ここ数年陸郷水位観測所において氾濫危険水位を超過し、犀川の水位上昇により内水氾濫が発生したように、近年は気象変動により災害が激甚化、頻発化している状況であり、集水域と河川区域のみならず、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、地域の特性に応じ、氾濫をできるだけ防ぐ、減らす対策、被害対象を減少させるための対策、被害の軽減、早期復旧・復興のための対策をハード・ソフト一体で多層的に進めるなど、流域のあらゆる関係者が協働して取り組む「流域治水」に取り組んでおり、今後も防災・減災や災害対応など連携して対応してまいりたいなどと挨拶をいただきました。

 私からは、浅見所長はじめ関係の皆さんにご参集いただき、毎年度恒例の出水期前に重要水防箇所等の合同巡視をしていただきますこと謝辞を述べ、6月30日には、下生野築堤工事の起工式を行う予定であり、小立野地区の築堤工事に続き実施していただくことで国の直轄期間はハード面でとても整ってきますし、流域治水の取り組みとして、当地区では田んぼダムを行う予定であり、村では雨水貯留タンクの設置補助も行って進めているところでありますので、今後も千曲川河川事務所をはじめ関係機関と連携して、防災、災害対応をハード・ソフト両面から行うことにより、村民の皆さんの安全・安心な生活を守るとともに、引き続き関係の皆さんのご指導、ご支援により、適時、的確な災害対応と、生坂村の防災・減災に取り組んでまいりますなどの挨拶をさせていただきました。

 次ぎに松本出張所 小飯塚所長から、本日の巡視行程、令和6年度の村内重要水防箇所、松本出張所管内緊急用資器材保有状況、犀川における洪水予報・水位情報周知、危機管理型水位計の運用、令和2・3年の出水状況などについて説明をしていただきました。

 水防倉庫の備蓄材の確認では、田中消防主任が防災倉庫 備蓄品リストにより説明をし、備蓄してある保存水・生理用品・簡易トイレ・土嚢袋・浄水器・発電機などの資材と備蓄品等の確認をしていただき、今回もきちんと整理整頓されていましたが、土嚢が劣化していて水土嚢で対応することと、普通の土嚢も用意することにしました。


 国の管理区間は日野橋から上流ですので、今年度も下生野の日野橋上流右岸箇所から現地確認の巡視を行いました。こちらの下生野地区も平成18年7月洪水において上流ダム群の特例操作により、越水決壊を回避した無堤区間ですので、令和2年度から堤防整備が事業化になり、6月30日起工式を行い工事に着手していく予定になっております。


 日岐地区から令和2・3年の豪雨時の流木が、日野橋の橋脚に引っかかっていて、洪水の時に下流域が心配とのことで、撤去して欲しいと要望がありました。
 現地で、現在生坂ダムが発電機を更新しているので、犀川の水位が下がった時に撤去できないかと要望させていただきましたが、撤去責任が橋の管理者との説明も伺いました。しかし、検討していただけるというお答えもいただき、今後両者で調整させていただきたいと思います。

 毎年度ご説明いただく危機管理型水位計は、長野県河川課で設置していただいた水位計も一緒に「川の水位情報」サイトにおいて、パソコンやスマートフォンで見られ、増水時には身近な河川の状況を確認できます。

 次ぎに睦橋上流右岸の旧下生野揚水場下流の水衝と洗掘でB判定の箇所を、睦橋の歩道から確認し、睦橋橋脚の水位換算氾濫危険水位が判断できる量水標の説明も受けました。

 この水衝と洗掘でB判定の箇所にあった揚水場は、県営中山間総合整備事業により撤去しましたので、上下流の護岸をつなげる一体的な工事がしやすいように感じました。


 次に小立野の天神沢と犀川の合流地点に行き、下生野横手の右岸の判定B水衝・洗掘と、堤防の越水・溢水の判定Bの説明を受け、水衝箇所には10数年前にテトラポットを100数十個設置するなどの対策は講じているお話をさせていただきました。

 また、堤防の天場は数年前に舗装していただき、堤防の強化にはつながっていると考えます。

 次は、陸郷観測所の犀川対岸から観測所の水位の観測やデータの管理と発信、犀川の流量の計測方法などについて説明をしていただきました。


 最後は、小立野堤防の樋門のところに行きました。当村の小立野区の築堤工事は令和2年10月に完成し、樋門の周辺で令和2年7月豪雨と3年8月豪雨の内水氾濫で対応していただいた排水ポンプ車や消防団の排水活動のこと、昨年5月8日未明の内水などを話し合いました。

 また、平成18年に整備前の堤防が越水しそうになり、当時の丸山消防団長の陣頭指揮により、木流し工や土のう工を行った様子やその写真による要望活動の話しも出て懐かしく感じました。

 現在、松本建設事務所で県道下生野明科線の側溝の布設工事を実施中であり、県道から上部の雨水に関しては、大部分がその側溝を流れて天神沢に注ぐようにしていただく様になりますので、内水氾濫のリスクはかなり軽減されると考えています。

 参加された皆さんには、初夏のような暑さの中、合同巡視をしていただき感謝を申し上げます。今後ともそれぞれに連携して、生坂村の「災害に強い村づくり」にご指導、ご支援をお願いいたします。


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