29 日米関係 -182- 《戦後》Ⅺ 占領期(1945-52)-16-
■まとめと考察 ⑵GHQの占領政策
①《政治の仕組みⅠ(民主化)》と、国民の動き 3/3
※皇室・天皇に関わることは既述 → 【中学歴史教科書8社を比べる】81 ⑾ 天皇 ⑥昭和天皇の描き方のちがい<その7 GHQ占領期/昭和天皇のまとめ>
1 「アメリカの占領目的」の描き方
●「アメリカ(連合国)にとって脅威となる日本の軍事力の解体」であることを明記している。 → 〇 5社:育鵬社、自由社、東京書籍、清水書院、学び舎。
●上記について無記。 → ✖ 日本文教。
●「軍事力の解体」を述べず、そのための手段(「軍国主義」の排除と民主化推進)しか書いていない。 → △ 帝国書院、教育出版。
2 「GHQと日本政府との関係」の描き方
●「指令(指示」であることを明記している。 → 〇 7社:育鵬社、自由社、東京書籍、帝国書院、教育出版、清水書院、学び舎。
●上記を明記せず、「…のもとに」という、あいまいな表現をしている。 → △ 日本文教。
●「民主化」に対する日本政府の態度について、「積極的に」という表現には疑義がある。 → △ 東京書籍。
※ウィキペディアによれば、《日本政府は、《ポツダム宣言によって動いた》とされており、「積極的」との表現はなじまない。
3 「国民の動き」の描き方
●終戦直後の「左翼の興隆」に言及している。 → 〇 6社:東京書籍、帝国書院、教育出版、清水書院、清水書院、学び舎。
●上記について言及していない。 → △ 育鵬社、自由社。
※上記の事実を理解していなければ、いわゆる「戦後政治における55年体制」の理解が難しいだろう。
~次回から、⑵②経済の仕組みと国民の動き~
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《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
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