29 日米関係 -209- 《戦後》Ⅺ 占領期(1945-52)-43-
■まとめと考察 ⑷ 国際連合の発足と、冷戦の始まり 3/3 ~まとめと考察・評価~
1 「敵国条項」の描き方
●「敵国条項」について言及していない。 → △ 7社(自由社以外)
※「敵国条項」の存在は、日本にとってはいまだに重要な問題。《現常任理事国:「中華人民共和国」の対日牽制カードになっている》という指摘もある。
<ウィキペディア:「敵国条項」より>
・「…事実上死文化した条項と考えられている。一方で1989年の日ソ平和条約締結交渉において、ソ連側が北方領土領有の根拠として第107条を上げたこともあり、影響は皆無でないという指摘がある。ソ連の後継国ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣も度々敵国条項を援用している。
・「敵国条項の存在が現代の安全保障体制において現実に与える影響は極めて軽微であると考えられているが、多極化を極めた国連中心主義による外交の限界を提示する材料の一つとしてしばしば論題とされることがある。」
2 「発足時の常任理事国名」の描き方
●正しく「中華民国」、または「国民政府」と書いている。 → 〇 清水書院、日本文教。
●国名を書いていない。 → ✖ 自由社。
※現在、国連は常任理事国の不一致・対立のために、安全保障に関してはその機能があまり(ほとんど?)発揮できていない。しかし、「世界平和」のための唯一の国際機関であり、その役割は極めて重要だ。常任理事国名は、国際的な必須知識。
●「中国」または「中」と書いている。 → △ 5社:育鵬社、東京書籍、教育出版、日本文教、学び舎。
※日本人にとって、《「中国亜大陸」の近現代に関する歴史的知識》は、安全保障に関する重要な知識。~「中国」というのは、かつては「中華民国」の略称だった。しかし、今は、ほとんど「中華人民共和国」の略称として使われている。また、ほとんどの日本人が、「中華民国」のことを「台湾」と呼んでいる。~
(※「中国」という〝略称”の問題点は →参照 【380】/ ウィキペディア:「中国」)
~次回から、⑸「中国亜大陸(シナ大陸)」と朝鮮半島の状況~
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《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
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