不思議な道

2010-04-18 00:55:41 | Weblog
 私はいわゆる「地図の読める女」である(そういえばあの本どこいった?)。
 といっても普段は地図を見ながら走ることはない。頭の中に常に北を指す方位磁針があるだけで、大雑把な地理を思い浮かべ、時に標識を見ながら、あとは勘で走る。
 どこかにつながっている道路は車の走り方が違うし、駅が近づくと歩いている人が増えるし、住宅街でタクシーが出て来た道は便利な抜け道が多い。
 今まで走って来た各地はたいていそうやって開拓(?)してきた。
 家に帰ってから地図を見ることは多い。今日走った道を確認するのはなんとも楽しい。

 そうやって人の行き来で道を推し量ることは多いのだけど、不思議な導き手に出会うことがある。四谷橋から中河原駅に抜ける道を知ったのは、暗闇で不意に飛び出して来た人が先導してくれたから(うまく言えないんだけど、なんか「教えてくれる人」っているんだよね。天使か?)。
 先日北野に向かった時にも、そんなことがあった。
 バイパスから北野の方角を目指しながら、豊田駅をそれ、初めての道をだいたいの方角で走っていく。人通りのないところで不意に小さな踏切を渡って来た人の影。お、こんなところに踏切が。渡ってみよう。なんと左手は操車場。これはどこにつながるんだ? 北野の方角を目指しながら少し行くと、畑の中から自転車に乗った人が出て来た。その時に、あ、これは「お知らせ」だと不思議な確信がうまれる。そこを曲がってかなり行くと、果たして浅川のほとりに出たのである。
 初めての道だからどこを走っているかまったくわからない。方角さえ間違ってなければ問題ないが、その道が目指す方角に向かっているとも限らない。だけど、「お知らせの人」がいた時はすんなりと、いやものすごい抜け道を知らずに行くことになる。あまりにすごい道すぎて、帰りにはもう走れない。

 今日の帰り、めずらしく(笑)明るかったのであの道を探してみることにした。浅川沿いに走っていって、えーと、あ、ここだ! 見つけた!
 暗かったら絶対に見過ごすような小さな曲がり角につながっていた。こんなところよく走ったなあ、と感心する。いつも思うけど、浅川の向こう、多摩丘陵に連なる民家の眺めは少し六甲山脈の眺めに似てる(規模とか質感とかまったく違うけど)。
 不思議な道はやがて高幡橋の北側につながり、いつものバイパスへ出る。また一つ、自分が走りやすい道を見つけました。

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