タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

福島第一原発に行ってきました!

2022年10月19日 | 徒然なるままに

昨日(18日)早朝4時30分に自宅出発(集合は5時)し、到着は午後8時(解散は7時30分)という弾丸バスツアーで、福島県にある東京電力福島第1原発の見学に行ってきました。

まぁ皆さんもご存知の通り、福島第一原発は平成23年3月11日に、1〜4号機において東日本大震災に起因する炉心融解や建屋爆発事故などが連続発生し、INESレベル7に分類される重大事故が発生しました。それを受け、同年4月に事故を起こした1〜4号機が廃止、定期点検中で比較的被害も少なかった5・6号機も再稼働することなく2014年1月に廃止されました。現在は全ての原子炉において廃炉作業が続けられていますが、なかなか進んでいないという現実があります。現代日本におけるもっとも深刻で困難な、しかし解決しなければならない重大事案です。

今回の見学バスツアーは、ボクが所属している「中越市民防災安全士会」の活動として、「今の1F(福島第一原発)をこの目で見て確かめよう」という趣旨で計画されたものです。5月の段階から準備が進んでいましたので、早い時期から仕事の方は休暇を取得しこの日の参加に備えました。

はい。モザイクはかかっていますが、これがバスツアーに参加したメンバー総勢16名です。まずは富岡町にある「東京電力廃炉資料館」で基礎研修(映像+講義)を受講したりガイダンスを受けたりして、その後バスで大熊町と双葉町にある福島第一原子力発電所に移動しました。

ボクはこの日に向けて2冊の本を読み、東日本大震災の津波被害を受けた福島第一原発について予習してこの見学に参加しました。それがこのブログでも紹介したこの2冊です。

 

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原子力発電所の広大な敷地内はカメラやスマホの持ち込みは禁止でしたので撮影は一切できませんし、胸に線量計を付け国際空港よりも厳重なチェックを何度も受け、免許証のコピーを取られて顔と写真を照合されるなど、本当に厳しいチェック体制でした。

そして事故当時にテレビの映像等で見ていた光景の残骸が目の前に現れ、事故の説明や気が遠くなるような廃炉作業の今後の見通しの話を聞いた時には、「大変なことが起きたんだなぁ」「気が遠くなるような作業だな」「しかし絶対にこの作業を成し遂げなければなないな」など、いろいろなことを感じました。

以下、ボクの記憶に残ったことを、手帳へのメモを頼りに思いつくまま羅列します。

●今も1日3500人あまりが原発構内で働いている。
●放射線量は大幅に低下し、作業員の96%は一般作業着で作業可能。
●デブリの取り出しはまだ開始していない。開始は2023年の2号機から。
●デブリ取り出し作業は30〜40年かかる。
●3・4号機の燃料取り出しは完了。1・2号機はこれから。
●汚染水対策は「水を汚染源に近づけない」「汚染水を漏らさない」「汚染源を取り除く」が基本。
●原子力発電所敷地内には、おびただしい量の汚染水貯蔵タンクがある。
●ALPS(多核種除去設備)でほとんどの汚染水の放射性物質は浄化される。
●問題はトリチウムだが、トリチウムの発する放射線は紙1枚で遮れる。
●構内のいたるところに汚染保管庫(フィルターや汚染水)がおびただしい量ある。
●保管されたものの後処理は決まっていないものが多い。
●凍土壁によって地下水を1〜4号機に近づけないシステム。
●1Fの廃炉に向けた経費は年間2000億円。40年これが続くとして8兆円。東京電力が負担するのが原則(会社利益の中から)
●富岡町は帰還率17%、大熊町は帰還率4%。国道沿いには誰の住まなくなった家や、放置された家がたくさん。取り壊し作業中の家屋も国道沿いに多く見られた。

う〜ん。ボクの書く文字ではなかなか伝わりませんね。できるだけ多くの方が、自分の目で福島第一原子力発電所の実態を見てほしいですね。そして自分の頭で考えてほしいです。

 

コメント
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