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目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

善光寺の門前市

2007年06月16日 | 佐渡だいすきネタ
集落のおばあさんに「今日、車をだしてもらえないだろうか?」と頼まれました。
車を運転できないので、時々買出しや用事ごとでハイヤー役を頼まれます。

「今日はどちらに行かれますか?」と聞いたら「新穂の市にお願いします」
と言う。
「今日、新穂で市なんてあったかな?」と思ったら
新穂の善光寺というお寺の門前市という、佐渡人の私も初耳の市でした。

昔は、市の前日に佐渡中から人がお寺に泊まって、夜から朝まで
「おこもり」をして、お経を唱えたのだといいます。
「今の時代は、おこもりなんてするのでしょうかねえ」とも。

う~ん、しませんねえ(笑)


昔ながらの市で、佐渡市の広報にも載っていない市のようです。
同じ人が、同じ場所に、毎年この場所で集まるのでしょう。
「おや久しぶり」とか「ああ、会えた」というような再会を喜ぶ声がちらほら
聞こえます。

他の市と違って、訪れている方がどことなくおしゃれなことにも気づきました。
かつての友人に会うから、きっと身だしなみをきれいにしているのでしょうね。

売られているものは、どのお店も野菜と花の苗がほとんど(笑)
見事なまでに全てのお店が苗ばかり。
それでも、お客さんは楽しそうに、それこそお祭りのように両手にいっぱいの
袋を抱えて、買い物を楽しんでいます。

佐渡はガーデニング(畑)天国だなあ。


お店の人とお客さんの会話は楽しく、聞いていて飽きません。

「そんなに安いのはいけないから、もっとお金をだす」と言うお客さんに対し
「いらない、いらない。
 そんなにお金をいっぱいもらったら、銭勘定に時間がかかって(人件費で)
 赤字になってしまう。
 早く寝たいんだから、少ない金にしておくれ」と言って笑って、
 品物をあげていた。


う~ん、なんて素敵なんだろう。
「早く寝たいから、銭で時間をとられたくないから、お金は沢山いらない」
だなんて。


品物を買ってくれたお客さんに対し
「ご縁があったら、またどこかでお会いしましょう」とゆっくり話し、
頭(こうべ)を深く垂れるおばあちゃん。
「さようなら」よりもずっと愛がある言葉だなあ。


考えられないくらいに、ゆっくりとした時間が流れていて、
ほっとできる空間でした。










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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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なんか良いですね (chiho)
2007-06-17 04:54:19
何だか良い感じの市場ですね。お金儲けよりも、市場は単なる口実で、人と出会うことがメインというのがとても伝わってきます。車社会の現代では薄れがちな「出会いの価値」みたいなものがあるんだろうなあ。また次回行って「お久しぶりです」って言ったり言ってもらいたくなる市場ですね。
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Unknown (chihoさんへ)
2007-06-17 07:39:29
そうなんです。おばあさんも家の畑はあらかた苗を植えてしまっていたのにどっさり買い込んでいました。庭が花だらけ、木だらけだったのはこういうわけだったのですね(笑)
「お久しぶりです」の言葉をきっと何十年も繰り返してきたんだろうなあ、と思います。いいなあ~。
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