目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

冬の佐渡のばあちゃん

2008年01月19日 | 佐渡だいすきネタ
冬になると、農家の人達は暇になり、雪も降ると家にとじこもっているしか
なくなります。
去年、おととしと冬の雪にとじこめられた一人暮らしのばあちゃんが何となく
一人でさみしいだろうなあ、と思ったことと
色々昔の話を聞きたいから、という下心もあって遊びに行きました。

すごく喜んでくれて、聞いたことを何でも話してくれました。

聞いたことは
・小学校くらいの幼い頃の話
・朝昼晩の食事の話
・おやつの話  

「昔はお金がねえかったもん、貯めるなんてこともできなかったけど借金せんでも
いいならいいもんだ。
何にも買うことできなかったんなら作るしかねえっちゃ」と笑いながら言って、
材料から何から「最初から」作ったもので作ったおやつを幾つか教えてもらいました。

その中のひとつの凍み餅が、軒につるしてありました。

餅つき機で作ったそうですが、「機械よりも臼と杵でやったほうがやりやすい」と
言います。なんで?と聞くと
「臼と杵なら『ちょっと待ってくれ』といえば待ってくれるけど機械だと
『待ってくれ』といっても待ってくれないから」だそうです(笑)(真実だ!)

帰りにこの凍み餅を2束も持たせてくれました。本当に優しいのです。

農家として生きてきて、今一人で田んぼを守っていきているばあちゃん。
食うや食わずの時代の中から、自分で作り上げてきたものだけで生き抜いてきたばあちゃん。
戦争という絶望のような時代も生き抜いてきて、
それなのに今の時代においては、今度は米余りの時代において
「必要とされていない」と烙印を押されているような米を作り、生きている。

農家という自分の職業を「やらないほうがいい」と断言しながら生きていることに、「自分の人生はなんだったんだろう」と思うことがあるはずなのに
(少なくとも自分ならそう思うだろう)

そんなこと愚痴めいたことは何も言わずに、
笑いながら他人をたてて、陰口も言わずに生きている、
このおばあさんを、すごい人だといつも思います。
自分に果たしてなれるだろうか?こんな風に年をとれるだろうか、
無理だろうなあ(笑)と思ったりします。


田舎に暮らしていても、やはり忙しくなってしまう自分の生活の中で
年をとった人に、頑張って生きてきた人に、1週間にほんの1時間でも
30分でもいたわってあげられるような声をかけられたら、
とふいに思ったりします。

今度、おこし型とやせごまの作り方を教えてくれる、と言ってもらいました。
やせごまは作り方を全く知らないので、ちょっと楽しみです。

とてもとても難しいことだとは思うのですが、
電話でなくメールでなく、誰かを訪ねていけるような時間と心の余裕を持っていられたら、と思います。本当に希望的な感じではありますが。

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2 コメント

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Unknown (Gomao mama)
2008-01-19 20:13:14
心がほっこりと温まるいいお話ですね。
お年寄りの方は、いろんなことを知っているし、また何でもできるので本当に尊敬します。またそれを自慢しない、さりげなくというところが素敵ですよね。
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Unknown (Gomao mamaさんへ)
2008-01-20 14:46:13
このコメントを書く前も、神社にお参りに行きたいと電話をもらいました。連れて行ったらお米を5キロと野菜や果物一式もらってしまいました。
申し訳ないという気持ち、強すぎです!
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