毎日が山のこと

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植生豊かな初夏の茂来山(2023年5月17日)

2023-05-19 10:53:20 | 山日記

山仲間の「たまにはしっかり歩いてみたい」との希望にこたえ、茂来山に行ってきた。

茂来山は、数年前の秋に登ったことがあったが、豊かな森の雰囲気が気に入っていたことと、その時は雲が出て山頂の展望にめぐまれず、リベンジの機会をと考えていた。

朝6時半に埼玉を出発。関越から信越道、そして現在はまだ無料の中部横断道を利用して八千穂町へとむかった。

連れのメンバーはこの山は初めてということなので、コブ太郎などがいる霧久保沢ルートを選び、駐車場へ。

 

9時50分、出発。まずは丸太橋渡りから。

 

沢から斜面を登り始めると、知らない花がお出迎え。

 

ヒノキの林の林床にはヒトリシズカ。

ほとんどは花を終えていたが、たった一輪だけ白い花穂を残していた。

 

これはうちの庭にもあったが、名前がわからない。

 

林道の合流点へ向かって鳥の声を聞きながら、のぼっていく。ああ、セミの声もまじっているな。

 

エンレイソウを見つけた。このあとも注意して探したが、見つけられたのはこの一輪だけ。

 

ハコベの仲間?

 

ヤマブキソウかな。

 

ヒノキ林を抜けて、沢に沿った広葉樹林に入っていくとあたりが明るくなってきた。

 

斜面にはシダ類のクサソテツがたくさん。

 

ふもとはすでに木々の葉も繁って、沢の水音も涼しく感じられる。

 

クワガタソウ。

 

イチリンソウ。

 

谷の分岐らしい少し広くなったあたりで右岸へとわたって登っていく。

もうコブ太郎も近い・

 

ちょうど1時間でコブ太郎についた。

 

初夏の日差しをあびて堂々と葉を繁らせていた。

 

コブ太郎をすぎるとすっきりと姿良く立ち上がるサワグルミの木が姿をあらわした。

 

今度はニリンソウがあちこちに咲いている。

大群落とはいかないが、沢の上部までいたるところに花を咲かせていた。

 

カツラの木も目立ってきた。

大木だったものが朽ち、わきから伸びたひこばえが立派な木に育っている。

 

10分ほどで今度は大王トチノキ。

木の下には、地元の方らしい二組の老夫婦が休んでいた。

そういえば駐車場に軽トラが2台とめてあった。この方たちの車だったのだろう。

今日はこの大王トチノキまでで引き返すそうだ。

 

根方のコブのくぼみになんとニリンソウが咲いていた。

 

幼子をやさしく膝にのせているみたい。森をはぐくむ母樹という感じ。

 

沢の上部、斜面が急になってきてサワグルミの林に入っていく。

 

ヤマエンゴサク。

 

サワグルミのたての線が気持ちいい。茂来山以外ではこんな林に出会ったことがない。

 

ネコノメソウの仲間だろう。とても小さい。

 

黒くて太い枝にちいさな若葉がきらきらして美しい。

 

そろそろ稜線が近いはずだが、足元の悪い急斜面がつづく。

女性が一人たちどまって携帯で話していた。その上部には連れの男性らしい姿がゆっくりと歩いていた。

 

青空が広がってきた。よくわからない大木がねじれた幹や枝に葉を繁らせていた。

 

ブナが現れた。稜線の上に明るい空。もう少しだ。

 

ようやく槙沢コースとの合流点。

いやぁ、お疲れ様でした。山頂まではもうわずか。

 

見渡すと大きなダケカンバもあった。

 

稜線の南側、小海町側はきれいなカラマツ林。

 

このあたりではミツバツツジがまだつぼみ。

 

これはシラカバだろうか。最後のひとのぼりだ。

 

オオカメノキ。

 

いよいよ頂上。青空と展望が待っているぞ。

 

12時30分、山頂。目の前に雄大な浅間山と黒斑山。でも写真撮るの忘れてしまった(笑)。

何組もの人がいてにぎやか。

 

八ヶ岳が沢筋に残雪を残している。

 

この日は上天気なのだが、霞がかかってしまっていた。

左奥が金峰山と瑞牆山。南アルプスは霞の中。

 

はるか東には両神山。

 

人が多かったし、日差しが強くて暑いので頂上から少しさがった尾根で休憩。

気持ちのいい風が吹き抜けた。カラ類の小鳥のさえずりが休みなく聞こえてくる。

 

そこからは登山口近くの採石場が見下ろせた。

その角度から、山頂直下が急斜面だということがひしひしと感じられた。

 

さて下山開始。稜線近くの斜面にはコバイケイソウらしい草も。

 

上から見下ろしてもサワグルミのたての線は美しい。

急斜面の石ころに足をとられながらも、くだりは順調だ。

午後2時ちょうどに大王トチノキ。ちょっと一服。

その後コブ太郎は素通り。

 

コブ太郎をすぎると道は格段によくなったので快調にくだっていく。

沢の水で顔を洗って、午後2時40分。駐車場に到着。

すると林道のほうから大王トチノキの下にいた地元の方たちが現れた。

その一人に槙沢コースのことを聞いてみたら、霧久保コースと同じように稜線直下は急斜面の登りだが、足元が岩なので槙沢コースの方が歩きやすいといっていた。

帰りは佐久穂町に出るとコンビニにより眠気覚ましのアイスコーヒーを購入。

途中、上里で車を出た時の暑かったこと。この日は埼玉は猛暑日になっていたのだ。

茂来山、霧久保沢コースは2度目に歩いても植生豊かないい山だった。

 


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