毎日が山のこと

最近の山歩きの記録はもちろん、作ってみた山行プラン、過去の山歩きの記録も順次掲載中です。

雷雨に遭遇、北八ヶ岳ニュウ(2023年7月28日)

2023-07-29 10:03:55 | 山日記

いつもの山仲間と北八ヶ岳の白駒池ちかくのニュウ2352mに出かけた。

連日の猛暑なので出発地点をできるだけ高いところにしてみたのだ。

 

白駒池入り口の駐車場で2000mを少し超えている。

「涼しい!」と叫ぶほどではないが、日向でも暑くはない。

 

夏の観光地として人気スポットなので大型バスもとまっていた。

 

幅広く板が敷き詰められた道を登っていくと、びっしりとコケにおおわれたコメツガの森となる。

 

倒木の上にはたくさんの実生の幼木。ここは苔の森を楽しみながら白駒池を一周する人が多いのだろう。次々に戻ってくる人とすれ違う。

 

白駒荘との分岐を左に折れて白駒池を時計回りにまわる。

青苔荘の前で池のほとりに出てみた。

 

対岸に白駒荘の建物が見え、その奥には高見石や丸山のやわらかな稜線が見えている。

 

コケの森を楽しむ観光客とすれ違いながら、ニュウへの分岐点へ。

 

木道が終わって、丸い岩がゴロゴロの道をすすむ。

土のところは水がたまったり、泥沼のようになっているところが少なくない。

 

途中に小さな湿原、白駒湿原があった。

 

残念ながら花はほとんど見られなかった。

 

樹木に名札がついていて、シラビソやオオシラビソ、ダケカンバなどがあることがわかる。

 

ニュウの森の看板もあった。丸っこい岩が苔に覆われていた。

 

稲子湯の方から峠を越えてくる道との分岐点。

ニュウへは右へと進む。

観光バスで来たらしい高校生らしい女の子がたくさんくだってきた。ほとんど全員リュックなどは持っていない。空身ってやつ。そんな女子高生たちを誰がニュウなぞに案内したものか。でも良かったと言っていた。ふーむ。

 

ここからニュウまで標高差200mくらいなのだが、足元がよくないので時間がかかった。

途中2250mくらいにさしかかったときに雨がふりはじめた。予報から考えても早すぎだ。

さっそく雨衣を着込んだが、みるみる大粒の雨となり、雷鳴さえ聞こえ始めた。

これから行くニュウは尾根の先端の岩場なので雷が鳴っているときは危険だ。

そこでさっさと登頂を断念して引き返すことにした。

湿原くらいまで戻ると雨も止んで日差しも漏れ始めたが、雷鳴は続いていた。

 

午後1時15分、白駒荘の前までもどってようやく昼食ありつけた。

入道雲の切れ間から日差しもさしてきた。

 

ニュウからの展望写真は撮れなかったので白駒池で少し撮影。

 

食事を終えて、さあ車に戻って温泉に行こうと準備をしているとまたもや雨が。

でも、入道雲から風に流されてきた小雨だったのですぐにやんでくれた。

温泉は小海町の八峰の湯に行った。高原美術館に隣接し、露天風呂から八ヶ岳や南にある男山や天狗岳がよく見える。

当日は八ヶ岳の方は大部分が入道雲の中だったけど。

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立山と奥大日岳(2018年8月13・14日)

2023-07-26 13:34:48 | 山日記

5年前の記録だが、夏を迎えるこの時期、手を加えて再投稿する。

 

立山の雄大な景色が好きだ。それなのに相性が悪いのか雨にたたられる。

以前に兄夫婦と私たち夫婦で夏に訪れ一の越までハイキングしたのだが、ふだんなら梅雨が明けている時期なのに雨だった。

今回は、夜行バスを利用し、前回と同じ雷鳥沢ヒュッテに泊まって、雄山、大汝山、富士の折立をめぐり、翌日は奥大日岳を往復する計画をたてた。それなのに、1日目は雨。それもかなり強く降る雨だったのだ。

夜行登山バスは、夜間閉鎖の立山道路が開くのを待って登り始めた。雄大な弥陀ヶ原をみながら徐々に高度をあげていく。

室堂には7時20分に到着した。しかし、天気はよくない。雨は落ちていないものの山は姿をみせてくれない。でも雨さえ落ちていなければ、そんな山も悪くはない。ガスに煙る残雪の山裾の広がりを見渡しながら、歩き始めの支度をした。

ときどき雲が流れてくるのだろう、ガスが濃くなって視界が狭くなる。

でもこんな日には雷鳥が現れる。そんなことを期待しながら、一の越へとむかって歩き始めた。

 

遠くはガスの中に溶け込んでしまっている。

 

8月中旬なのでチングルマは花びらを落として穂だけになっている。

 

チングルマとウサギギクの群落。

 

石を敷き詰めた道を少しづつ登っていく。スイスの山を歩いているような気分になる。

 

チングルマの穂に水滴がついている。

 

 

登山道が残雪を横切るところでは、雪からたちあがったもやが低く流れて幻想的だ。

自分もその中に溶け込んでしまいたいと思った。

 

 

一の越に到着したが、晴れる気配もなく、雲が厚くなったのかやや薄暗さを感じてしまう。

これから雄山に向かって急な登りになるが、雨が落ちてこないことを願った。

 

道は急だが、たくさんの人が登るだけにしっかりしている。

ガスで遠くは少しも見えないので足元だけを見ながら一歩づつ進んでいく。岩の割れ目にはたくさんの花が咲いている。

久しぶりにトウヤクリンドウを目にした。

 

 

なんとか雨にふられずに9時30分に雄山の山頂に到着した。

ガスが濃いのでピークにある社殿がぼんやりと浮かび上がって見えていた。

 

ところがその時急に雨が降り始めた。休んでいた人々もあわてて社務所の建物の軒下に移動した。

 

雨は長くは続かずに上がってくれ、人々も軒下から出て、雄山神社のある3003mのピークへ、あるいは下山の支度をと動き始めた。

 

私は、これから最高峰の大汝山に向かうので、雄山神社のピーク3003mにはよらないで先へと歩き始めた。

 

雄山から大汝山への途中でまた雨が降りはじめた。

あめは降ったり止んだりを繰り返しながらも少しづつ強くなってきたようだ。

10時16分、なんとか最高峰大汝山に到着。

雨が落ちていなかったので記念写真を撮ることができた。

 

次のピーク、富士の折立へと向う。途中にトウヤクリンドウの大群落があった。

 

こんなにたくさんのトウヤクリンドウを一時にみるのは初めてだった。

 

しかし、その後は雨足が強くなってしまい。ご覧のような状態でカメラをしまわざるをえなくなった。

 

真砂岳の白い砂を踏みながら、次の別山への登りではこれまでの疲れも出たのか足が重たくなってしまった。

別山頂上でも剣岳を眺めながらゆっくりと休憩するところなのだが、頂上を踏むとそうそうに剣御前小屋へとくだった。

そして雷鳥沢を下っているとき目の前にライチョウが現れたのだ。雨が降っているのに、カメラ、カメラとあわてて取り出したものの、これまで雨の中で乱暴に使ってきたバチがあたってシャッターが切れなくなってしまっていた。とうとう壊してしまったのだ。

それでもなんとか携帯でととりだして準備しているうちにライチョウは姿を消してしまっていた。

 

今夜の宿、雷鳥ざわヒュッテにはいって着替えをすませ、温泉に入ってから、お待ちかねの生ビールをいただく。

着替える時に気がついたのだが、私の古い登山靴はもう限界だった。雨の水が中にはいって靴下がしぼるとしたたるほど濡れてしまっていた。

 

翌日はまだ雲がかかっていたが、天気はまずまずのようなので、計画通り奥大日岳に向かうことにした。カメラを壊してしまったので、ここからの記録は携帯で撮ったものだ。

 

写真は、雷鳥沢ヒュッテのベランダから、すぐ下にあるヒュッテ立山連峰を撮ったもの。同じ経営なので、次回機会があったらあちらにも泊まってみたい。

 

途中からこれから向かう億大日岳のほうを見る。ヒュッテの左奥の鞍部が室堂乗越だ。奥大日岳はその後ろで雲に隠れている。

雷鳥沢のテント場の先で称名川をわたって、対岸の斜面を左手にななめに登って新室堂乗越をめざす。

 

 

新室堂乗越への道。振り返ると室堂平のむこうに立山の堂々とした姿が見えるが、残念ながら今日も頂上稜線は雲の中だ。

このあたりは以前に来た時にはコバイケイソウがたくさん見られたが、今年は当たり年ではないようで、ほとんど姿が見られない。

 

歩きやすい木道の道が続く。

 

稜線にでると前方にこれから登る奥大日岳の大きな姿が目に入ってきた。こちらも頂上だけは雲に隠されている。

これからしばらくは楽しい稜線歩きだ。

 

一面にチングルマの花穂が広がっている。花の頃に来れたら見事だろうが、日当たりのいい尾根の雪が消えたとしても斜面はまだ相当の残雪があるはずだ。

 

 

見下ろす深い谷は称名川だ。日本一の落差を誇る称名滝のはるか上流にあたるのだが、それでもかなり深い谷を刻んでいる。

谷の向こう側は天狗平とその下に弥陀ヶ原だ。台地の中にうねうねと立山道路が白く光っている。

 

 

富山平野が見えてきた。向こうには奥大日岳より100mほど低い大日岳が見える。

もちろん平野の方からはまず大日岳が見え、その奥にあるから奥大日岳というのだろうが、立山道路ができて室堂が観光地になった今では奥大日岳の方が手軽にアプローチできる。

大日岳に行くには、奥大日岳までの時間に加えて往復5時間20分余計に歩かなければならない。

下から登るのなら称名の滝の下から1500mの急登をのぼって、6時間以上かかる。日帰りはきびしいので大日平山荘か山頂近くの大日小屋に泊まる必要があるだろう。

 

歩きやすい道が続く。花を愛でながらのんびりと歩く。

 

ふと振り返るとそれまで雲に隠れていた剱岳が姿を現しはじめた。周りの人もいっせいにカメラを向けた。

 

山頂まではもう少し。最後に急登が待っている。

 

まだ朝の7時55分だけど無事奥大日岳に到着。

 

タテヤマリンドウの群落。

 

剱岳もほとんど姿を現しているのだが、頂上のあたりに薄く雲がたなびいていい写真にならない。

 

チングルマの群落と剣岳の雄姿。

 

室堂へ引き返す途中できれいな姿を写真に収めることができた。雲が消えたのはこの時だけだった。もうちょっと前景のいいところで晴れてほしかった。

 

少したつと今度は谷から雲が湧き上がってきてまた姿を隠してしまった。

 

室堂平にもどるとこんどは立山が姿を現しはじめたが、結局雄山が見えただけだった。

 

来る時は夜行の登山バスを利用したが、帰りは路線バスで富山に出て、富山から新幹線で帰る。

立山では雨に降られ、大事なカメラをこわしてしまったが、二日目はまずまずの天気に恵まれ、楽しい山歩きをすることができた。

機会があったら秋の紅葉のころにまた来てみたいと思った。

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涼しかったけどガス、赤城鍋割山(2023年7月22日)

2023-07-22 17:26:36 | 山日記

赤城山に登ってきた。主峰の黒檜山ではなく、前衛の鍋割山。

今日はつれあいを連れ出そうと高峰高原散策を予定していたのだが、朝になったら、当人はよく眠れなかったのでやめるという。

がっかり。

でもそこでめげてはいない。一人でも高峰高原から黒斑山にでも行くかと考えたが、赤城の地蔵岳の登山口、新坂平に自転車をデポしておき、荒山高原入り口の姫百合駐車場から荒山高原、荒山から地蔵岳をまわって自転車で姫百合に戻るという計画を実行してみた。

土曜日の渋滞を心配していたが、それほどのことはなく赤城山に到着。

でもガスが濃い。フロントグラスに水滴もついてきた。

しかも姫百合の駐車場がほぼ満車状態。

とりあえず自転車のデポ地点である新地平へむかったが、そこもかなり濃いガスだ。

しかたなく方針を変更。大沼の北側にある五輪尾根を歩いてみることにした。

赤城山大沼の西のはずれ、沼尾川が流れだし地点に駐車場がある。

そこを9時40分に出発。五輪尾根の薬師岳をめざす。

 

大沼の湖畔にある駐車場は30台くらい停められそうだ。

 

予定外なのでよく調べていない。地理院の地形図と携帯で「みんなの足跡」などをチェックした。

笹の斜面からのぼりはじめるが、踏み跡が不明瞭だ。

7月7日に奥多摩の川苔山に登ったときに足の付け根に痛みが生じて苦労したので、今回はストックを用意してきた。

軽い足慣らしのような山だけど念のためダブルストックで出発。

 

しばらくすすむと少し道がはっきりしてきた。

でも濡れた笹の葉でズボンがびっしょり。

 

さらに笹が少なくなって道がはっきりしてきた。

 

ナラやカンバの疎林の斜面を登っていく。

相変わらずガスが流れている。

 

これはアヤメだろうか。

一輪だけ緑の中に濃いムラサキ。

 

それほどかからずに尾根に到達。

 

笹と広葉樹林の尾根をのぼる。

 

薬師如来をまつる石碑があった。

 

そこからわずかで薬師岳1528mの山頂。

湖畔から35分だった。

 

そこから五輪尾根を歩き陣笠山へむかう。

土曜日なのでこんなコースでも何組かのハイカーとすれ違う。

 

15分ほどで1490mの陣笠山。

 

そこの少し先で湖畔に下る道と五輪峠への道との分岐に出る。

五輪峠に出ても舗装の道路を歩くことになるので湖畔への道を選んで車に戻る。

 

途中一本の松が株立ちになっている木があった。

松ノ木の株立ちはめずらしいと思う。

普通のアカマツとはちょっと違うように感じた。

 

陣笠山から17分で企業の保養所などが建つところに出た。

 

10時52分、大沼の岸辺に到着。

あいかわらずガスが流れているが、上空が明るいのでよくなってきたようだ。

もう一度姫百合駐車場に戻ることにした。

 

駐車場についてみると、まだお昼前だが、すでに帰った車もあって空きがある。

上空は雲に覆われているがガスも消えていた。

そこでここから荒山高原をへて、まだ行ったことがない鍋割山を往復してみることにした。

 

11時11分、出発。

道は広くて歩きやすい。ここでもダブルストックで歩く。

 

最初は遊歩道のようにきれいに整備された道をすすむ。

 

上の方になると火山らしい岩ゴロゴロの道になってきた。

こういう道でダブルストックが威力を発揮する。

岩にのっても体がふらつかないので疲れ方が全然違う。

 

40分ほどで荒山高原に。

 

ここはレンゲツツジの名所らしいが、すでに花は終わっていた。

 

以前、つれいあいもつれてここから荒山に登ったことがあるが、今日は反対側の尾根の先端にある鍋割山にむかう。

晴れていれば展望抜群のところだと思う。

 

これはアジサイの仲間、ノリウツギ?

 

鹿よけの網の中にユリが。ヤマユリだろうか、まだつぼみだ。

 

ダブルストックの効果で、ガンガン歩く。

 

ガスもかなり薄い。もしかしたら晴れてくれるか?

 

12時26分鍋割山の山頂。

 

しかし、まだ周りは雲だ。上空は青空がのぞいているのだけど。

 

山頂にある石仏。

 

下界も見えてはいるのだけれど。

雲が切れないか少しねばってみたけど、明るいのは頭上だけだった。

 

12時44分、あきらめて下山開始。

関東平野の大展望は得られなかったけど、これまで見えなかった近くの鈴ヶ岳などがみえるようになった。

 

荒山高原のようすも見下ろせるようになってきた。

やはり展望は大切だね。

 

鍋割山から30分で荒山高原に到着。

まだ午後1時15分なので大勢の登山客がいた。

 

ストックのありがたさをかみしめつつ13時42分姫百合の駐車場に到着。

鍋割山からちょうど1時間でくだってきた。

いやいや、ダブルストックありがたや、ありがたや。

さて、鍋割山は登るなら秋も深まったころがいいと思う。

きっと富士山や筑波山が見える。途中からは八ヶ岳やアルプスも見えると思う。

 

 

 

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暑さと痛みの川苔山(2023年7月7日)

2023-07-08 08:38:57 | 山日記

梅雨の晴れ間の猛暑日となった7月7日、川乗谷から川苔山(地理院地図では川乗山)に登ってきた。

川苔山はこれで6回目くらいになるのだが、川乗谷から入るのは初めてだ。

暑いこの時期に来たのもはじめてだ。

今回の登山では、登りの途中で股関節まわりの大殿筋に痛みが生じてしまい、苦しい一日となった。

 

奥多摩駅から鍾乳洞行きのバスは満員。そしてその大部分が川乗橋で下車。

さすが人気のコースだ。

 

差し込む朝の光で渓流の水が白く輝く。

 

40分少し歩くと林道は大きく迂回して反対の斜面に登っていく。

ここが細倉橋。ここから川乗谷の渓流にそった山道がはじまる。

 

木陰に入り水の流れが近くなったので涼しい風が体を冷やしてくれる。

 

鉄骨の橋げたの上に立派な木の橋がかけられている。

 

大きな岩盤がせまる渓谷は滝が多い。

そんな中を山道は右岸から左岸へ、また右岸へと渡りかえしながら沢を登っていく。

 

流れの近くが岩盤で通れないらしく、山道は一度尾根を高巻いて行った。

 

再び渓流にくだるとまた流れをわたって左岸へ。

 

ここあたりも巨大な岩の縁をのぼって高巻くように進んでいく。

 

細倉橋から50分でようやく百尋の滝と川苔山との分岐。

滝はすぐだ。

 

白い花が咲く中に、百尋の滝があった。

岩盤をほぼ垂直に落ちている。

 

薄暗い谷の底の流れが上空の光を反射して光っていた。

 

そばまで近づくと滝のしぶきが冷たい風となって舞っていた。

なかなか見ごたえのある滝だ。

 

5分ほどの休憩のあと、いよいよ川苔山にむかって急登をすすむ。

沢筋を離れたので蒸し暑さが戻ってきた。汗がしたたり落ちる。

 

滝に迫るようにそそりたっていた尾根の反対側にまわりこむようにしてようやく急登が終わった。

そこからは斜面をトラバースしていくのだが、このあたりから右足の付け根、股関節のまわりの筋肉に違和感を感じだした。

 

違和感が少しづつ弱い痛みに感じるようになってきた。

暑さと違和感からくる不安とでトラバースが長く感じた。

滝から50分以上かかって1032mの分岐に到着。かなりスローダウンだ。

 

檜の香りがただよっていると思ったら、間伐材を使って真新しい階段がつくってあった。

あたりにはおがくずや端材も散らばっていて、そこから香りが立ち上っているようだ。

 

川苔山の山頂の北側の谷に入り込んでいく。

これまでの狭くて暗い谷とは違って穏やかに広がっている。

快適なところなのだが、股関節部の筋肉痛がとれず、右足がふんばれない。

 

バイケイソウの仲間らしい草が花を咲かせていた。

 

花弁が緑色だ。

調べてみたらどうもミヤマバイケイソウらしい。

 

途中でもところどころで見かけたが、ヒノキの林に混じってかなり太いモミの木があった。

 

11時。ようやく山頂直下の1314m地点。鳩ノ巣や古里からのルートが交わる地点だ。

1032mの分岐からここまで地図のコースタイムでは50分だが、私は1時間10分かかってしまった。

 

最後の登りは、ゆっくりゆっくり登った。

 

12時17分、1363mの山頂。

 

奥には、雲取山がよく見えていた。

 

山頂にはウツギやヤマボウシの白い花。足元にはホタルブクロも咲いていた。

痛みが治まるのを祈りながら長めに休憩をとった。

薄雲が広がってそれほど暑くはないがみんな木陰に入って休んでいる。

 

仕上げに暑いコーヒーをゆっくり飲んで下山の準備をしていると、同じバスだったグループが登ってきた。

年配の男性5人、女性2人。

入れ替わりに私は下山を開始した。

 

帰りは鳩ノ巣駅に向かう。

 

やはり足の付け根の痛みはとれていない。歩けないことはないのだが、大きな段差などでは右足をかばうような歩き方になってしまう。

 

長い長い水平道歩きにはいったが、にぶい痛みと暑さでへばってきた。

右足をつくときにかばい気味に体がゆれる。

途中の木の切り株などを利用して小休止。

 

こんな折れ曲がった針葉樹があった。

 

うんざりするほど長い水平道が続いたが、ようやく左の谷底に林道らしいものが見えてきた。

そんなところに太いモミノキが3本。

 

午後3時近く。ようやく林道に出た。

階段をよっこらよっこらおりて林道に立つとほのかに香ってくるものがあった。

きょろきょろしても花などは見えない。でも藤の蔓が伸びてきている。

そういえば藤の花の香りのようだ。藤は花が終わっても匂うものなのだろうか。

 

林道は大きく迂回しているのでふたたび山道にはいる。

ここで電車の時刻を調べてみたらかなり余裕があるので、ここで7分の休憩。

500mlのペット2本を持ってきたが、ここで飲みつくしてしまった。

 

休憩してももはや痛みは消えないので、電車の時刻にあわせるようにゆっくりくだることにした。

 

ようやく鳩ノ巣だ。

 

3時50分、駅に到着。まずは自販機で麦茶をかって飲む。

あまりびっこをひいてはみっともないので、目立たないようにかばいながらこ線橋を渡る。

こぶしをあてて大殿筋のぐりぐりすると気持ちがいい。

でもその後長く電車ですわっていたので筋肉が固まったのか、乗り換えの階段がつらかった。

今回の教訓。体がふらつきやすい年寄りは、ストックを利用すべし。それもダブルストック!

 

 

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三頭山(大茅尾根から・2017年5月4日)

2023-07-05 12:56:44 | 山日記

6年前の5月4日みどりの日、新緑を求めて上野原からバスで入って三頭山に登った。

 

一般的には、バスの終点、鶴峠から登るのだが、私は、大茅尾根を使ってみようと考えた。

 

上野原8時10分の鶴峠行きは増発で2台。連休とあってバス待ちの人の長蛇の列。

このころはまだ南口は開設していなかった。

 

私は鶴峠の手前、飯尾で降りて、大羽根峠から大茅尾根にむかった。

地理院の地形図には途中まで破線が入っているが、登山地図にはコースとして載っていないのでバスを降りたのは私1人。

 

まずは古い西原の集落を結ぶ古い峠道を大羽根峠へ。

今は使われていないので沢筋では崩れていたり、峠の切通しも倒木が放置され、斜面の土も崩れていた。

 

尾根に取りつくと巨木が2本あった。樹種はわからない。

 

こちらはモミだろうか。

その後は笹をつかんで登るような急登。

 

すぐに伐採跡に出て向かいの坪山が見渡せた。

 

954mの三角点(大羽根山の標識あり)からはゆったりとした落葉樹林とアカマツの混じった尾根を登る。

 

なかなかいい雰囲気だ。

 

足元には無数のスミレ。目の前にはミツバツツジ。

 

落葉の深いところでは足が埋もれてしまい、水の中を歩くように歩く。

 

いい尾根だ。取りつきさえ工夫すればいい登山コースになると思ったが、そうならない理由がかなり登ってわかった。

 

笹尾根に近づくと岩場の急登になり、疲れた足にこたえた。

そのあたりにはミツバツツジもちらほら見られたのだが、結局飯尾から笹尾根の大沢山まで3時間かかってしまった。

これではなかなか一般コースにはなりにくいだろう。

 

大茅尾根は大沢山で笹尾根と合流する。

私が妙なところから登山道に出てきたので、笹尾根を歩いてきた女性がびっくりしていた。

一般道に出たとたん多くの登山者と出会うようになった。

 

大沢山から三頭山にむかって下るとムシカリ峠に避難小屋がある。

そこからひと登りで三頭山山頂だ。

 

三頭山山頂は多くの登山者でおおにぎわい。そこで昼食休憩。

 

残雪をまとった富士山を眺めることができた。

 

檜原都民の森から登ってきた家族連れなどもたくさん。

 

淡い薄紫のタチツボスミレがたくさん。

 

たくさんあるベンチもふさがって、地面にシートを広げているグループもあちこちに。

人混みを離れようと20分ほどで下山開始。

帰りは、笹尾根を少し歩いて槙寄山の西原峠から郷原にくだる。

 

西原峠は、上野原側の郷原と秋川の数馬を結ぶ峠、笹尾根の十字路だ。

 

峠から下りだすとヤマザクラがあった。

 

ミツバツツジも。

 

里山は春爛漫。

 

新緑のパステルカラーがすてきだ。

 

里が近づき、獣除けの柵があらわれた。

 

ヤマツツジ。

 

郷原の集落に到着。

 

 

春の山里はやわらかな色合いに満ちていて、心が洗われる。

 

あちこち写真を撮りながらバスを待つ。

 

三頭山からの帰りは、休日なら都民の森からバスがでる。笹尾根を歩く人でも数馬に下る人が多いのだろう。

郷原のバス停でバスを待ったのは私一人だけだった。

 

 

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