毎日が山のこと

最近の山歩きの記録はもちろん、作ってみた山行プラン、過去の山歩きの記録も順次掲載中です。

補聴器の限界まざまざ

2021-06-14 16:01:28 | 難聴亭日録

なにごともそうなのかもしれないが、実際に行ってみると考えていた時とはかなり違うということに気づかされる。

補聴器もまさにその通り、いや想像以上にいろいろとあるものだ。

最初は、今まで聞こえなかった音、たとえば鳥の声などが聞こえる。これはうれしかった。人の声もよく聞こえると感じられた。しかし、言葉を聞き取るという意味では、すぐに限界を感じるようになった。

仕事の会話で、もともと声の小さい人の声は、補聴器をつけていても聞き分けることはあいかわらず難しい。声の大きい人は問題ない。それはそうだ、補聴器をつけなくても聞こえるくらいだったから。

テレビの音声も同じで聞こえていてもことばとしては聞き分けにくい。

私は試用期間は両耳を借りているのだが、両耳だとやはり気分的にうっとうしい。そこで左を常用して、右は会話や会議の時に使うことにしたが、今度はたまに使う右耳が高音がかぶってきて聞き分けにくくなってしまった。

高音がうるさくならないためには常用してそれになれる必要がある。しかし、いつも両耳にかけているとうっとうしいし落としやすい。でもときどき使うと高音がうるさくて聞き取れない。まさに「矛盾」だ。

こんど補聴器屋さんに会うときにいろいろ注文を出してみようと思う。たとえば右用のものは左よりも10デシベルほど強くしてあり、そのため高音のチャラつきも大きい。もう右の耳はほとんど聞こえないくらいに感じていたので思い切って高音部の強調を弱めてみようと思う。そうすれば、会話や会議などのときだけにしようしても違和感が少ないと予想している。まあやってみなければわからないが。

今借りているものは私の耳の大きさにあっていないので、ときどきスピーカー部が飛び出してしまう。これは長めのものを用意してもらうことになっている。

いずれにしても言葉を聞き分けるという点では補聴器といえども環境や条件によってあまり効果を発揮できない場面も多々あるということのようだ。他社製品も試してみる必要があるだろう。

 

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補聴器試用1週間

2021-06-10 11:32:10 | 難聴亭日録

補聴器を使いはじめてから1週間がたった。「日録」などとおおげさなタイトルをつけておきながら、この間は結構いそがしくてさぼってしまっていた。

補聴器を使うことでうれしかったこと、困ったこと、いろいろあった。順不同になると思うが記録しておきたい。

うれしかったことは、外に出て雀の声に気がついたことだ。前回にも書いたように鳥の声、虫の声はほとんど聞こえなくなってひさしい。カラスの声なら聞こえるのだけど。雀の声が聞こえる、こんなつまらないことがうれしかった。

車の音もよくわかるようになった。タイヤの摩擦音も「シャー」という感じで聞こえる。そんな音が町中にあふれているように感じる。

困ったことは、今のコロナまん延のせいで常にマスクをつけているので、マスクの着脱の際に補聴器を落としてしまうことだ。これは困る。補聴器は小さいうえに目立たなく作られているので、探すのにも苦労させられてしまう。

水道の蛇口からおちる水の音が、金属音のように響いてくる。スプーンやフォークのような金属の食器をボールの中でかきまぜているような音だ。テレビの人の声もチャラチャラした音がかぶってくる。

しばらくは両耳使っていたが、やはりかなりうっとしくなってくる。それにマスクを右からはずすので右の補聴器を何度も落としてしまった。それに片耳だけの具合も確認しておきたいのでここ数日は左だけ使用している。そのせいなのか関連ははっきりしないが、普段肩がこることのない私が肩こりに悩んでいる。左の肩だけがこる。

 

 

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補聴器試用開始

2021-06-06 12:00:23 | 難聴亭日録

6月4日 午前中近所の歯科医院に行く。3回目だったがまだ終わらず、次回を予約して帰宅。

昼食を早めにすませて赤十字病院にむかう。まず補聴器メーカーのマキチエの担当者から補聴器の説明を受け、私の検査結果にあわせて調整した補聴器を渡されて試用をはじめた。2週間後に再度調整し、いろいろ経験してから購入するという段取りだ。

試用なので両方の耳でためしてみることにした。耳かけ式で耳にはいる細い管の先に超小型のスピーカーがついているタイプだ。鼓膜に近いところに音源があるので音の明瞭度が高いという。それとよくあるイヤホンのように耳あなに突っ込んで固定するのでなく、穴の中で浮いている感じで耳をふさがれた感じが少ない。

試用して最初に感じたのは自分の声がまるで違って聞こえることだ。これはメーカーの担当者も「みなさんそういいます」と答えていたが、息や舌のこすれ音がいやに耳につく。聴力が落ちている高音部を強調していあるので当然の結果というわけだ。これに慣れるまでが補聴器のやっかいなところらしい。

今回試用した機器は片耳17万円。両耳では割引があって30万円だそうだ。片耳15万から20万と想定していたのでまずは想定内というわけだ。それにしても高い。まして両耳ではたいへんだ。しかも小型の精密機器であり、目立たないようにつくってあるので落とすとやっかいなのだ。耳掛けの本体と耳にはいるスピーカーをつなぐ細いくだなど壊れやすそうに感じたので聞いてみると「引っ張ったくらいではこわれませんから」とちょっと安心させるようなことをいわれた。試用期間中に壊れたりしても損害賠償をもとめたりはしないようだ。

前にも書いたことだが、私の右耳はかなり前から聞こえが悪くなっていた。しかし、左の耳でカバーしているのでとりあえずは生活に不自由は感じなかった。それでも他人のことばが聞き分けにくくなっていたことは事実で、ときどき聞き返さなければわからないという事態が発生した。

そのうちに左の耳の高音の聞き取りが悪くなってきた。鳥の声、秋の虫の声が聞こえない。テレビの自然番組で、鳥のさえずりなどが紹介されるとまるで「口ぱく」状態なのだ。人の会話も聞き分けにくさが進んできたなと感じたのもこのころからだ。

本で読んだことだが、人間が、さまざまな音の中から言葉を聞き分けるというのも、左右の耳から入ってきた音の微妙な違いなどを利用して、脳の働きによって言葉を聞き分けているということらしい。だから片方の耳が悪くなると語音と背景の雑音との区別がつけにくくなるという。私もこういう状態がかなりながく続いたと思う。

左の耳の高音の感度が落ちたころから、妻からも「耳が悪くなったんじゃない」と指摘されるようになった。これも本で知ったことだが、語音の聞き分けには、子音の微妙な違いを聞き分けているそうだが、子音の聞き分けには高音部が関係している。舌先と口蓋の微妙な間隔から発声する擦過音や空気の流れに生まれる音は高音の成分が多いのだそうだ。その高音が聞き取れなくなると子音の違いがわかりにくくなるということだ。

こんな話をしだすと延々と続いてしまうのでこの辺にしておく。とりあえず両耳に補聴器をして部屋をでて、次の主治医の診察を待つ間、まず気がついたのは、少しはなれたところにある受付の女性の話し声が聞こえるということだった。それも左の方だなとわかるのだ。これはちょっとうれしかった。やはり補聴器は効果があると感じた瞬間だった。でもことはそう単純ではなかった。

診察室に入って医者と会話するとそれほど聞き取りがよくなったわけではなかった。こんどは子音が強調されすぎて母音にかぶってくる感じでやはり聞き分けにくいのだ。これも補聴器の機能としては当然の結果とわかっていても少しがっかりさせられる。これまでの生活で聞き分けにくい高音を聞き取ろうと脳が努力してきた結果、受け取る側の感度があがってしまっているということのようだ。補聴器によって高音部を強調して、それによって脳に届く信号は正常な人に近づいったのだが、受け取る側が正常な人より高音部を敏感にうけとってしまう。だからちゃらちゃらした音が語音につきまとってうるさいし聞き分けにくい。これに慣れるのには時間がかかる。いやいや何ヶ月もかかるということだ。

 

 

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語音明瞭度検査

2021-06-06 11:34:41 | 難聴亭日録

6月3日 前日の初診を受けて、この日言語の聞き分けの検査(語音明瞭度検査)を受けに赤十字病院にむかった。

3時の予約なので2時40分に到着したが、前日とはうってかわって受付まわりや待合には誰もいない。静かな中で一人検査をまった。

検査は、前日と同じ部屋で同じ椅子にすわっておこなわれた。この検査は、本来は無音室でおこなうことになっているが、それは「原則」ということらしい。無音室の設備は金がかかる。左右の耳別々にランダムに発せられる語音、たとえば「い」「し」「た」「お」という音をヘッドホンから聞き取ってオウム返しに自分で発声する。書き取る場合もあるようだが、これも声で答えれば机もいらない。

ヘッドホンから聞こえる語音は繰り返すたびに次第にちいさくなっていく。比較的ましな左の耳では、最初の段階ではうるさく感じた。しかし、第3段階からは聞き分けられない音がまじりはじめ、第4段階では聞き分けられない音がふえ、第5段階ではほとんど聞き取れなかった。

右の耳に移ると、予想外に最初はやはりうるさく感じ、第3段階で聞き分けられない音がふえ、第4段階ではほとんど聞き取れなくなった。昨日の聴音検査のとおり、右の耳も悪いとはいえまだ聞き取れているのだ。

やはり聞き取り易い音と聞き取りにくい音がある。舌を口蓋に近づけて発する音のように擦過音を含む音が区別しにくいように感じた。

両方の耳を検査するのに30分かかった。その間、壁に向かって音に神経を集中させていたのでなんだかすごく疲れた。検査の技師も「疲れたでしょう」と言葉をかけてきたので、やはりこういう検査は疲れるものらしい。

この日は、検査のみなのでこれで終わった。

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補聴器外来

2021-06-06 10:06:30 | 難聴亭日録

6月2日、とうとうこの日がやってきた。

このひと月のあいだに耳が急速に衰えていることを感じていたが、もはや限界と思うようになった。

人のことばが聞き取れない。いや、聞き取れないのではなく聞こえなくなっている。聞こえないので耳に手を当てる。あまりにも年寄りくさい仕草だ。目の前で話している妻のことばがわからない。こんなことを次々と体験するうちに、補聴器のお世話になることを決断せざるをえない気持ちになった。

この日、予約しておいたさいたま赤十字病院の補聴器外来を受診した。めまいの治療で長いことおせわになっていたえがわ耳鼻咽喉科から紹介状をもらった。10時の予約だったが、かなり混雑していて待合の椅子はほとんどふさがっていた。

まず、看護師さんによる聴力検査があったが、これは耳鼻科でよくやる波長帯別の聞き取り検査(標準聴音力検査)だった。その後先生の診査を受けたが、ここで自分の耳の状態についての自分の認識の誤りに気づかされた。

私の右耳はかなり以前から悪くなり、もうほとんど聞こえなくなっていると思っていた。そこへ左の耳も聞こえなくなって生活に支障をきたすようになってきたのだと思っていた。でもあらためて検査してみると、右の耳もまだある程度聞こえているのだった。

左右で差があり、右の耳の方が悪いのだが、まだ右の耳も使いものにならないというわけではなかった。

検査結果のグラフを見せられたが、125ヘルツから2000ヘルツまでは左の方がいいのだが、4000ヘルツから上は逆に左の方が聞こえていない。「ああ、やっぱりね」と自分でも思ったのだが、かなり前から鳥の声や虫の声が聞こえなかった。

そこから補聴器の話になるのだが、補聴器は病院ではなく業者の管轄になる。リオネットとマキチエという2社があるという。この点は事前にネットで調べていた通りだ。

補聴器はずいぶんと高いものなので、自治体によっては助成制度があるところもある。しかし、さいたま市には子どもの難聴への補助以外にはないようだ。国の制度だろうが、きちんとした診断の下で補聴器を購入した場合、購入費が医療費控除の対象になると聞いた。そのことを先生に質問すると、まだ若いその先生はその制度については知らなかった。「ちょっと聞いてきますから」と待たされた結果、別の言語聞き分けの検査をして診断書をもらえば控除の対象になるという説明だった。

その検査は月木しかやっていないというので、翌日の検査を予約し、金曜日には補聴器の業者にもあうことになった。

 

 

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