毎日が山のこと

最近の山歩きの記録はもちろん、作ってみた山行プラン、過去の山歩きの記録も順次掲載中です。

鍵掛峠から王岳へ(2022年7月25日)

2022-07-25 17:45:36 | 山日記

7月25日、久しぶりに安定した晴天が期待できたので、富士五湖の北にある王岳に出かけた。

早起きして中央高速を走り、大月から富士の方に向かうと富士山が山頂まですっきりと姿を見せていた。

国道139号線を西へ走り、青木ヶ原樹海の中で右にまがって西湖にむかう。

両側から樹木が迫ってくるような感覚を覚えながら車を走らせた。

西湖の西のはずれ、根場に到着。根場は1966年の台風にによって土石流が発生し、93人が亡くなるという大災害を受け、集落全体が南に移転した。

昔の集落跡は「根場いやしの里」という茅葺の家屋を集めた展示施設になっている。

そこの駐車場に隣接した空き地が登山者用駐車場だ。

8時すぎに出発。今日は、鍵掛峠から王岳へ。王岳からは直接根場へくだるという周回コースを歩く。

歩き出すとすぐに古い学校跡らしい建物があった。

こちらから見る富士山は、山頂左側にこぶのようなでっぱりが見える。

地図で確認すると白山岳らしい。富士山を西側からみると頂上の左右にピークが見えるが右は最高峰の剣が峰3776m、左がこの白山岳3756mということらしい。

山の斜面には集落があったころからのものと思われる神社がある。

登山道は「根場いやしの里」の中を進んでいく。蚕を飼っていた藁ぶきの大きな農家のたてものなどがたくさんある。

建物の中を見るにはチケットが必要らしい。

まだ朝早いのでだれもいない。

いやしの里の奥からそのまま林道を進んでいく。

しばらくは昔の住居跡らしい石積みなどがみられた。

マムシグサだろうか、テンナンショウの仲間。花が終わって実をつけている。

峨ヶ岳でもたくさんみたフタリシズカがあった。

四尾連湖から蛾ヶ岳(ひるがたけ)へ(2022年5月25日) - 毎日が山のこと

出発から30分ほど歩くと鍵掛峠への標識があった。王岳と十二ヶ岳がいっしょに書いてあった。

アカマツ混じりの落葉樹の森の中を歩く。

山道は昔ながらの峠道らしい雰囲気を残して徐々に登っていく。

一時杉林になったが、その後はまた落葉樹の森にもどった。

本沢川の左岸の斜面をすすんで、沢の詰めに近づくと右手の尾根へと登り始める。

数えてみたら12回の折り返しだった。

9時ちょうどに尾根にでた。ここからは尾根伝いに峠をめざす。

カエデの葉は夏らしく緑濃く日差しを遮ってくれている。

尾根をくねくねと登っていくと大きな岩にぶつかった。

この上にでれば富士山が見えるだろうと思った。

登山道はこの岩の右側をまくように登って、岩の上部に出られた。

すっかり雪が消えて黒々とした富士山が山頂までの全容を見せていた。

見下ろすと出発した西湖の一部と集落が見えていた。

シモツケソウみたいだが、すごく小さくてかわいい花がぽつんと咲いていた。

本栖湖の西にある毛無山が見えた。まだ南アルプスは姿を見せない。

9時50分、そろそろ峠にむかう最後の登りに差し掛かるころと思っていたら、意外にも峠についてしまった。

鬼ヶ岳と王岳を結ぶ狭い尾根筋の一角。少し移動すると富士山の展望が得られた。

しかし、一服したくなるような峠らしい雰囲気はないので、休憩スポットを探しながら王岳にむかって尾根を歩き続けた。

ゆるやかに登っていた尾根道が平らになってきた。

このあたりが地図に「鍵掛」と表示されているピークだと思うが、山名表示らしいものは見当たらない。

オオカメノキが赤い実をつけていた。

少し下りぎみになった道の途中に、また先ほどと同じ花があった。これも背丈が10センチほどと小さい。

鍵掛を通り過ぎて少し下ると樹木が少なくなって展望が開けた。

道の真ん中に大きな倒木があったのでここで休憩した。富士山の側がかなり広く見渡せる。

根場から移転し、新しくできた西湖西の集落。民宿村になっているようだ。

このあとは小刻みなアップダウンの繰り返し。

時々左手に富士山が姿を見せてくれる。

王岳とのあいだにあるピークに近づくと道が藪っぽくなってきた。

灌木の枝がリュックにあたって邪魔をする。

ピークへの登りにかかると道も狭く足元もよくない。

ふと木の枝をつかんだら、それがノイバラだった。

痛い!指先から血が出てしまった。

注意してみると結構ノイバラがあるようだ。

半ズボンではひっかき傷をつくってしまいそう。

そのピークは富士山側からまわりこむように登っていくので、西湖やその向こうの河口湖が見えた。

王岳に近づくとようやく藪っぽさがなくなってカラマツ林の中の歩きやすい道になった。

王岳を登りつめて山頂にでたが、なかなか山頂標識に出ない。樹林の中の道を先へ先へと進む。

11時20分、ようやく王岳山頂に飛び出した。

小広い広場になっていて、富士山側の大きく開けている。甲府や南アルプスの側は樹林でふさがれていた。

日差しが暑い。風の通りもあまりない。

日陰をさがしてそこでお昼にした。

いつもせかせかと食事をすませてすぐに移動しはじめるので、今回はゆっくりと休憩した。

最後に魔法瓶のお湯でコーヒーを入れようとしたら、コップが倒れてコーヒーの粉が半分くらいこぼれてしまった。

超うすめのアメリカンコーヒー。しかも量も半分(泣)

12時になったので下山開始。少し西にすすむと樹林の中に三方分山方面と根場へ下る道との分岐の標識があった。

根場へ下る尾根にはいるとササがふえて、かきわけて進むようなところもあった。

斜面が少しゆるやかになって明るい樹林となったが、あいかわらずササが多い。

その途中で道に小枝がたくさん置いてある。ここから左に曲がって沢へとおりていく。

大きく折り返しながら斜面をくだる。風がなくて少し暑い。

沢に下りついたが、残念ながら水が流れていない。

このあとは沢の近くの左岸を下っていき、やがて大きな砂防堰堤があらわれた。

12時50分、林道に出た。

落石の多い林道をくだって出発点の駐車場にもどった。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

残雪の守門岳(2001年5月4日)

2022-07-20 11:01:15 | 山日記

フィルム写真のアルバムの中に、豪雪の山として知られる新潟の守門岳に登った時のものがあった。

5月の連休を利用して、前夜登山口で車中泊して登った。

コースはもっとも短い距離で山頂に到達できる二口コースを往復した。

ナビなどないころ、まだ残雪が残っている暗い田舎道を走ってなんとか目的地についた。

二口コースの登山口、猿倉橋までは除雪されていたが、駐車場には除雪の作業車が何台かとめてあったと記憶している。

猿倉山の斜面をななめに登っていく。すでにそのあたりからブナの森だった。

斜面のブナは豪雪の影響でみな大きくたわんでいた。

地図に谷内平と書いていある付近の尾根に到達。しばらく新緑のブナの尾根を歩く。

もちろん当時の地図にはこんな地名は表示されていなかった。

5月に入っているので残雪はわりと固く締まっていて歩きやすかったと記憶している。

雪の装備としてはアルミのワカンをもっていったが、まだこのへんでは使っていなかったと思う。

青雲岳への登りにかかるとさすがにツボ足ではきつくなってワカンをつかった。

斜面の木の根元だけ雪が溶けて黒い穴になっていた。

(写真の縁が赤いのは、フィルム焼け)

ようやく青雲岳の肩に到着。ここまでの登りがきつかったことを記憶している。

周囲はガスにおおわれてあまり展望がきかないが、少しづつ明るくなってきていた。

まずは稜線を青雲岳へとめざす。雪庇が怖いのでなるべく樹林に近いコースをたどった。

このときの記録メモが見つからないので何時ころについたのか定かではない。

ごらんのように、さすがの豪雪の山も日当たりのいい頂上付近は雪が消えていた。

休憩しているうちに徐々にガスが切れて周囲が見え始めた。

通ってきた青雲岳も姿を見せ始めた。たっぷりと残雪をかぶった姿が立派だ。

山スキーをかついだ人が登ってきた。

ここをスキーで下れたらどんなに気分がいいだろう。

さらに視界がひらけて大岳も見えてきた。余裕があれば大岳まで歩いて保久礼コースを下ってみたいが、とてもそんな余裕はない。

帰りは安全に登ってきたコースで下ることにした。

明るいブナの若葉の色。雪解け水を集めて勢い良く流れる川。

登山口付近の写真だと思うがどのあたりだったか覚えていない。

大きな滝。これもどのあたりで撮ったものだか思い出せない。

50歳を少しすぎたころだったが、後期高齢者まじかの今でも登るならやはり残雪のころに行きたい山だ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オオエノコログサの空き地にマツヨイグサが

2022-07-20 08:53:45 | 山野草

前にオオエノコログサの大群落となっている空き地のことを報告したが、その空き地でマツヨイグサが目立つようになった。

 

空き地にワルナスビ?いやイヌホウズキ - 毎日が山のこと

 

背丈のあるオオエノコログサを追い越して背を伸ばしたマツヨイグサがいっせいに開花した。

マツヨイグサにもいろいろあるのではないかと思ってまずグーグルレンズで試してみると「メマツヨウグサ」がトップに表示された。

へえっと思って今度は図鑑を開いてみた。

たまたま図書館から「野草見分けのポイント図鑑」という本を借りていた。

この際きちんと見分けられるようになりたい。

マツヨイグサの仲間には、オオマツヨイグサ、メマツヨイグサ、マツヨイグサ、コマツヨイグサとあるようだ。

まず、花の大きさでオオマツヨイグサ(花径8cm)、コマツヨイグサ(花径1cm)がはずれた。

メマツヨイグサとマツヨイグサとではメマツヨイグサの方が小さいようだが、見た目ではわからない。

マツヨイグサの花はしぼむと赤っぽくなるらしいが、まだその時期ではない。

この二つの見分けのポイントは葉の大きさだった。

マツヨイグサの葉はかなり小さい。

やはりグーグルレンズの判定通りメマツヨイグサのようだ。

それにして建物の解体作業のあとに覆土としていれた土をどこから持ってきたものか。

このメマツヨイグサも大群落となっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寂尚尾根から登る滝子山(1992年11月25日)

2022-07-16 11:34:17 | 山日記

予報通りに雨が続いている。そこで古い山の写真を整理していてフィルムカメラ時代のアルバムがいくつかでてきた。

その中に中央線の笹子駅の北にある滝子山に登ったときの写真があった。

滝子山はこの時が最初で、そのすばらしい展望がとても気に入ってその後何度か足を運んでいる。

この時は直登コースである寂尚尾根をつかって登ってみたが、とてもきつかった。

この山のことは記録に残してあったのでそれを読み返しながら書いてみる。

当時は千葉に住んでいたので、特急を使って大月で乗換え、笹子には9時についた。

駅から国道を歩いて登山口の吉久保にむかう。途中に地酒の「笹一」の醸造元があって麹の匂いがただよっていた。

9時30分に高速道をわたって、桜の植えられた公園をすぎ、林道に入って少し登ると「トゥモローランド共和国」という看板があった。

近づくとその下に小さく「寂尚尾根」の標識があった。

「ロープのない岩場あり、女子供の登山禁止」とも書いてあった。

今なら「なんて失礼な」と怒られそうな書き方だ。

通常の登山コースは林道をさらに奥に進むが、私はここから寂尚尾根へとむかった。

尾根までの途中に小屋が数軒あったが人気はなく静まりかえっていた。

快晴無風。歩き始めてすぐにコートを脱ぎ、セーターも脱いでベストに着替えた。

当時はアウター以外に山用の服は持っていなくて、綿のシャツに毛糸のベストという服装だった。

10時10分に林道を横切った。尾根が切られて急斜面になっている。

法面にロープがあってよじ登るようになっていた。

落ち葉を踏むガサガサという音以外、全くの静寂。中央道の車の音がかすかにたちのぼってくる。

10時50分、振り返ると富士山が見えていた。

さらに20分ほど登ると左手に南アルプスが見え始めた。

急登に疲れていたので小休止しカメラを出して写真を撮った。

このあたりから傾斜がさらにきつくなり、まさに岩角、木の根につかまりながらの急登の連続となった。

木があるので不安を感じることはないが、上りなら良いが下るのは怖いと思った。

息も切れてきたので昼食休憩にしようかとも考えたが、右手前方に山頂が見え始めた。

12時15分、山頂稜線に。そこからさらに15分で山頂手前の小ピークに到着した。

見たところ山頂には樹木がある。ここの方が展望がいいだろうと昼食休憩にした。

光の加減だろう、富士の5合目の建物の屋根が光って見えていた。

微風が心地よいほどの暖かさだ。

足元には高川山がこじんまりと見おろせた。

午後1時、頂上へ移動。5分で到着した。

なんのことはない、頂上の樹木は登ってきた西側にあるだけで、そのほかは大展望が開けていた。

先ほどのピークからは見えなかった大菩薩連嶺も奥深く連なってみえていた。

東京のほうもよく見える。山梨の空と見比べるとうすぎたなくどんよりとよどんでいるのがよくわかった。

ついついまた長居してしまいそうだったが、午後1時20分下山を開始。

この時はちゃんとした地図を持っていなかったので、最初山頂からまっすぐ北に下ろうとしたが道が見つからなかった。

しかたなく初狩にむかって下り始めると最初の鞍部に北にむかう分岐があった。

カラマツ林の中を少しくだると鎮西池があった。池というのは大げさと思うほど小さな水たまりだったが、水が次々に湧いているらしく、澄んでいてかつ美味しかった。

このあとの写真がない。たぶんフィルムが切れてしまったのだろう。

快適な下りが続いた。ズミ沢は南西にむかって下っているので午後の日差しが差し込んで水底まで明るい。

滝もたくさんあった。

午後のズミ沢は光にあふれ、水も豊富で実にいい印象を残した。

15時20分吉久保に無事下山。笹一によってワインを買って帰った。

30年前の記録を読み返し、写真を見ると若ハゲが進行し始めた頃の自分の姿に気恥しさ気持ちになった。

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イヌホウズキの実が色づき始めた

2022-07-15 11:46:13 | 山野草

6月29日にイヌホウズキの花を記録した。

 

空き地にワルナスビ?いやイヌホウズキ - 毎日が山のこと

 

その実が7月になって色づいてきた。

もちろんまだ色づいていない実もたくさんある。

そして花もまだ咲いている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする