今回は?(いつも、かな?)少し長いです
Eテレ(NHK)の「ハート net Beyondー企画会議室ー」という番組をご覧なった方はいらっしゃいますか?
「大学は出たけれど…急増する奨学金の滞納~」(5月21日)の反響が高く
7月22日(月)の20時から
また再放送が7月29日(月)の13時5分からあるそうです。MCは小島慶子さん、ゲストは大槻ケンヂさん。
中京大学の大内裕和さんが取材されていますが、その大内さんの講演が
7月12日に東京経済大学でありました。
テーマは「奨学金から見えてくる大学の現在と未来」です。
その報告の一部を以下に転載します(承諾済みです)
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奨学金制度の問題点に加えて、「ブラックバイト」と「全身就活」に追い込まれている学生の現状についても説明しました。
「授業料が高く、給付型奨学金制度が存在していないということは、経済的に豊かでない家庭の出身者には大学教育を受ける権利がないと言っているに等しいと思います」
「この根本的な不公正に目を向けて、奨学金制度の是正をしていく必要があります」
奨学金担当の職員の方からは、
「日本学生支援機構の奨学金は、これまでは大学入学後の申し込みが多かったのですが、今年の1年生は初めて、高校での予約採用が大学入学後の採用数を上回りました。高校の時に十分な説明を受けていないため、卒業後の返済のことなど何もわからずに、奨学金を借りている学生が大勢います。何とかならないかと、とてもジレンマを感じています」という内容のご意見でした。
高等学校の教職員の皆さんからも、奨学金についての講演依頼が来ています。
奨学金問題の改善について、大学ばかりでなく高校の教育現場との連携が重要だと痛感しました。
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…日本学生支援機構の集計値によると、大学の費用は
授業料とその他の納付金で
国立大学 51万3,600円
公立大学 53万2,100円、
私立大学 112万8,800円
となっています
※これは1年間の最低のもの。通学費や自宅外の場合の家賃等は別に加算されます。
小泉政権以降のネオリベラリズムによって
アメリカ型の競争・自由化が日本にも蔓延。経済格差を拡大させています。
経済的な理由で、スタートラインから差が付く子どもたちが増え
夢を諦めなければならないような社会は、ほんとうに「幸せな国」なのでしょうか?
アベノミクスで現在の、そして未来の、子育て層が豊かになることはありません。
小泉改革のとき…「戦後最長の景気回復」と呼ばれたにもかかわらず
実質GDP成長率は、年1パーセントを超えることができなかった。
働く者の賃金が上がらなかったために実際には「実感なき景気回復」と言われたことを
…思い出してください。
一部の富裕層に恩恵を与えるような経済政策ではなく、
子どもたちが同じスタートラインに立てる経済システムを
そして、子どもたちの夢をかなえるためにも
国際人権規約の趣旨にのっとった学費の無償化が必要な選択の時期にもなっていると思うのです
35人学級、高校無償化さえ
遅々として進まない政権をつくってよいのでしょうか?