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貨幣は、貸借関係で存在します。貨幣に金や銀の裏付けはありません。
貨幣の裏付けは、供給能力です。

 

MMTに目覚めた税理士さん パート2 私の解説

2020年10月22日 | 日記

 前回の税理士さんのユーチューブで、日本銀行が保有する国債の償還期限(返済期日が60年などの国債を発行して、期日がくると、返済をしなくてはならない、負債のことです)が来ると【書換】と言う手段があるということでした。

 

 

 

 上の図は、その税理士さんのユーチューブから取り出してきました。

  中小企業が銀行に『約束手形』を発行して融資を受ける方法が図解されています。

 

 ここで思い出してください。

 銀行預金という貸し出しで貨幣の発行がある、ということです。

 

 銀行は何処からも負債が無い状態で、銀行預金という貨幣発行ができるということなのです。銀行預金という融資による貨幣発行の原資は何処にも存在していない、ということです。この事実を踏まえておいてください。

 

 上の図で、約束手形の返済期限を3か月だとします。融資された資金が、5000万円だとします。

 3カ月後に返済できればするでしょう。しかし、金利を払い続ければ、3ケ月後に、また3か月後の支払いの『約束手形』を発行して、過去の手形を破棄して、金利の支払いを続けます。

 

 この『書換』を永遠に繰り返します。金利は支払い続けます。銀行は元本への負債はありません。金利が利益になり、儲かる仕組みです。

 

 実は、銀行預金という貨幣発行は、銀行にとって、実に都合の良い仕組みで、何も無い処から、金利という儲けが生まれるのです。

 

 だから、貸し出したままで、金利の支払えが続けられる企業体力があれば、永遠に返済をしてくれなくても言い訳です。

 

 しかも、返済されては困るのです。負債はその返済によって消えます。言い換えれば、借金は返済されると、貨幣が消えて無くなります。銀行預金としての貸出は、返済によってこの世から消えてしまいます。

 

 ですから、銀行は貸し続けたほうが得をするので、貸し出た相手が中小企業でも、大企業でも銀行は、貸付がなくなると、銀行預金という貨幣の発行が無くなると、金利という利益が無くなるのです。従って、貸し出しを続けなければ銀行は収入が無くなるのです。

 

 銀行預金という貸し出した貨幣は、貸し出したままで、返済期日がきたら、『書換』を銀行側が企業側に薦めます。

 銀行が貸したままで、『書換』を望むのです。金利の儲けが続くからです。元本の負債は企業側にはありますが、銀行側にはありません。我々の銀行に預けてある預金からの又貸しではありません。

 

 何回も言いますが、銀行は、銀行預金という貸し出しに、どこからも負債が生じません。

 しかし、銀行預金という貸し出しは、返済されると消えてしまいます。

 銀行預金の貸出という貨幣の発行は、返済と言う形で、貨幣が消えてなくなります。

 ですから、銀行は元本への負債が無いので、借り続けて金利の儲けを得るために、銀行預金という貸し出し、所謂、貨幣の発行を続けたいのです。ですから『手形の書換』を薦めます。この『進める』という漢字を『薦める』にしたのは、銀行が企業に貸し出し状態の維持を求めるという意味です。

 

 超デフレ経済で、銀行は銀行預金という貨幣発行ができなくなりました。企業からの貸出要請がありません。個人の住宅ローンの貸出も伸びません。

 この状態では、銀行は金利という利益が生じません。これが、デフレ経済下の銀行が困窮の原因で、この結果の現在があります。

 

 さて、この銀行の貸付と手形の書換のことと、日銀の国債の償還期限の国債の借換とまったく同じことをしているのです。日本政府は、国債の返済は一切してはいません。全てが書換を行っているのです。

 

 

 

 上の表が毎年くる償還期限の国債を『書換』で償還期限の延長を永遠繰り返しています。政府も日本銀行も一緒ですから、貨幣の発行ということが、政府ができることでなのです。その貨幣発行の自由な方法の一つが国債発行なのです。

 

 ちなみに、硬貨は日本銀行の発行ではなく、日本政府が発行しています。日本政府が造幣局で作り日本銀行に交付しています。

 日本政府が創る硬貨は上の図のとおりで、日本政府は利益がでます。その利益が一般会計に載せられています。僅かですが利益がでます。

 この感覚ですと、日本政府は、100兆円の硬貨発行できます。ですから。借金とした考え方から抜け出せないのであれば、100兆円の硬貨を12枚を発行して、日本銀行交付して、国債の全てを償還することもできます。

 

 また、デフレ対策に、20兆円の硬貨を毎年発行して、財源にして政府が使うこともできます。

 

 あらゆることができるのですが、貨幣論が金銀などの金属との兌換紙幣(等価交換できる紙幣)であれば、税収以外は借金となります。

 しかし、述べてきたように、市中銀行の貨幣発行、日本銀行による貨幣の発行プロセスで、貨幣は、『万年筆マネー(現在はキーストロークマネーとと呼ぶべきか)』と言われる発行であらば、借金とした貨幣は存在しないのです。

 

 こうして、国債は返済をしていない実態が明らかになりました。

 

 国債は日本銀行が結果的に買い取ります。或いは、市中銀行の保有国債も償還期日がきたら、政府はこの書換で、市中銀行や保険会社に金利を払い、また、書換を繰り返します。銀行や保険会社はその金利が主な信用になっています。勿論、色々な金融投資などで、利益の確保をしているのでしょう。

 

 そこで、税理士さんのユーチューブで、国債の金利を日銀が得たあとに、日銀の経費を使い、日銀が保有する資金を残して、政府に返還されて一般会計に載せられます。全てが、政府と日本銀行は一体化しています。

 

 日本銀行は市中銀行から、買い取った国債の一部に金利を付けています。

 市中銀行はデフレで企業融資の実態が少ないので、国債の金利で少しでも賄いたいとして買い取りを進めました。日銀がインフレ目標の2%達成として、貨幣の発行として市中銀行から国債を買い取り、その額を日本銀行の各市中銀行名義の日本銀行当座預金口座に振込んで、国債を買い取りをしました。

 

 市中銀行の日本銀行の当座預金口座に、大量の国債代金が振り込まれました。このことを貨幣の発行だとした理論にもとずくものです。

 

 

 

 税理士さんが何かを感じたのか、上の図の下にかいてあるコメント、少々直しておきます。

 

 日本銀行が買い取った国債はマネタリーベースに残ります。寧ろ、マネタリーベース以外には行き渡りません。 マネーストックに貨幣が存在させたいのであれば、国債発行という財政出動でしか、市場に貨幣が届きません。日本政府は国債を発行することは、何かに使うために発行しています。財政出動と国債発行はイコールになります。

 

 

 しかし、市中銀行は、企業の資金需要が起きないこと、個人の住宅ローンの需要が増えないことで、日本銀行の当座預金に多くの貨幣のデーターが積まれても、市中に流す手段がありません。市中銀行は借りてがなければ、貨幣の発行はできません。

 

 書き忘れをしました。日本銀行は市中銀行から、強制的に国債を買い取りました。市中銀行は前述したとうり、金利を稼ぐ目的で、国債を買い増しました。しかし、日本銀行に買い取られて、日本銀行の当座預金にその代金を振り込まれました。

 

 当座預金口座には、金利が付きません。それですと困るのが市中銀行です。そこで、日銀は特別に、この国債買い取りの際に日本銀行の当座預金の一部に金利を付けて買い取りを行いました。

 そうしたら、またぞろ、破綻論者が言い出しました。日本銀行がこの金利で破綻する期限がくる、としたプロパガンダです。日銀が外に出してはいけない金額として貯め込んだ資金が限界に達するとしたことですが、金利の支払いの額で割ると、100年はもちます。また足りなったら、政府が100兆円の小切手を日銀に交付すれば済むことです。

 

 


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