写真は中国は西域あたり写した世界地図。
かみさんと初めて海外旅行に行ったのがこの辺り。参加メンバーは私達と、私の大学の先輩とその奥様、と言っても私の大学の同級生。この3人は大学で東洋史学研究会に属していた。でこの2人はサークル時代から付き合っていた。さらに私の高校時代の恩師2人と高校の先生3人総勢9名にこの旅行を企画した旅行会社の社員1名を加えた10名。かみさん以外全員が駒澤大学文学部の卒業生だった。旅のルートはこうだ。まずは北京へそこから空路でウルムチへさらにセスナ機でカシュガルに向かう。そこから天山北路に沿ってアクスまで戻り最後は上海というルートだった。
先ずはウルムチ、シルクセンターと称するお土産や。シルクのハンカチが安く売っている。10枚買うとさらに安くなる。これは買い得、さっそくかみさんのところへ、「そんな値段でシルクが買えるわけがない、1枚買うから火を付けていいかと聞いてみたら」とかみさん。早速先程の店員のところへ、1枚のシルクのハンカチを手に取る私。買うしぐさ、10枚買いな的な店員。一枚買って火をつけたい的なしぐさ。理解出来ない的な店員。胸のポケットからライターを取り出し火をつけるしぐさ。シルクのハンカチを奪い取る店員。やはりかみさんの言う通りあのハンカチは化学繊維だったのか。そんなこんなで、それ以降、私の提案は悉く退けられて私は1敗地にまみれた。
ところ変わって、カシュガルの市場。ドライフルーツが売られていた。当時、私はドライフルーツを買うのが好きだった。この旅行に来る前も浅草の露店でパインのドライフルーツを買ったばかりだった。ドライフルーツの前で立ちどまる私。
「ここまで来て何でドライフルーツなの」ドライフルーツを見つめる私。
「絶対に買わないでね」さらにドライフルーツを見つめる私。背後から10元札をかみさんに差し出しながら、私の高校時代の恩師小林先生が「買ってやれドライフルーツ」援軍だ。小林先生は私の提案が悉く退けられて私が1敗地にまみれる姿みて情けを 掛けてくれている。ここで引いたら今後の生活に影響する。私は有難く10元札頂いた。呆れるかみさんを尻目に私はドライフルーツを購入した。このドライフルーツは日本に帰ることなく上海のホテルのゴミ箱に捨てられた。旅はまだまだ続く。