団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

中村紘子

2010-01-25 18:28:00 | 音楽
                 中村紘子

                               2010年1月23日(土)


・スカルラッティ  パストラーレとカプリス
 コロコロコロと丸い音が転がるような軽快なリズムの音楽。

・ベートーベン  ピアノソナタ第8番「悲愴」
 スカルラッティの後にはいきなり、重いベートーベンが登場しました。今日の私にはベートーベンは面白くない、というか、何か乗らない雰囲気で楽しめませんでした。

・シューマン  謝肉祭
 シューマンはベートーベンと同じロマン派音楽でもこうも違うのかと思わされました。ベートーベンが白黒の音としたら、うっすらですが、色が着いているのです。しかもちょとおどけた音使いも感じられ、楽しめました。今日の私には色彩が必要だったのでしょう。

・フォーレ  ワルツ・カプリース第1番
 フォーレは、ロマン派から印象派への過度期なのでしょうか。ラベル的音色を感じ、フッと身体が軽くなるような、ノリがありました。

・ラフマニノフ  2つの前奏曲変ホ長調、ト短調
 私が今日一番期待をして聞いたのは、ラフマニノフです。ラフマニノフにかかると、ピアノもオーケストラ並の音楽性を出そうとスケールが大きくなっていきます。からだ全体で音楽を感じ、そのダイナミズムに酔いしれます。

・ショパン  バラード第1番、練習曲黒鍵、同革命、ポロネーズ英雄
 最後は中村紘子お得意のショパン4曲。私は、ポロネーズの中では英雄が一番好きですが、私にはこの曲が甘酸っぱく感じられ、涙を流すことが度々です。今日も身体が震え、心の中で「ブラボー」と叫びならが、縷々涙しました。

 アンコールは、3曲。ドビュッシーの月の光、ブラームスのハンガリー舞曲第1番、そしてやはり〆はショパン幻想即興曲。

 月の光を生演奏で聞くのは、初めてです。ガラスの積み木細工でできたようなこの幻想的な曲を、演奏が終わり、中村紘子は細心の注意で、組み立てた(演奏した)ガラスが壊れないように「そっ~と」ピアノから手を離すのです。聞いている聴衆も息が詰まるような瞬間です。この緊張感は再生音楽では到底味わえません。

 アンコールは大サービスの3曲。中村紘子はきっと、ハンガリー舞曲で終わりにしたかったのでしょう。この曲はオーケストラのアンコールで良く演奏されるものですから。でも、最後はやっぱりショパンでした。





 インターバルタイムに調律は珍しい。







2010年1月18日、広島市中区「広島厚生年金会館」



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