団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

違法係留 かなわ

2015-12-25 07:23:57 | 社会

違法係留 かなわ

2015年12月25日(金)

 広島市は、中国山地から南の瀬戸内海へと流れる太田川の支流6本による川洲に市街地が出来ています。その支流の一本が本安川といって、原爆ドームの近くを流れています。この本安川に不法係留している「かなわ」と称する牡蠣船があるのです。

 

 これは、本安川にかかっている「もとやすばし」です。画面の右から左に川が流れています。つまり右が中国山地側で北になります。因みに、この写真を撮影するとき来た道は南からです。右手前に約100m行ったところに原爆ドームがあります。川岸から僅か20m程度しか離れていないところに建っているんです。

 ちょっと分かり難いですが、観光船が走っていて、その乗り場です。その向こうに「かなわ」があります。もとやすばしから約100mほどの南です。

 この「かなわ」は最近作られたというか、建設されたというか、不法係留を指摘されて、この場所に移ったのです。行政側は止水域だから問題がないという趣旨のことを言っていますが、自然災害を甘く見てはいけません。大洪水になったら止水域もへったくれもありません。一機に流される可能性がありますよ。仮に頑丈に固定されて流れないとすると、物理原則によれば水がせき止められて川岸から溢れ出るということになります。すなわち災害が起こるということです。

 このかなわは以前はここから南約400mのところに係留されていました。そこまで歩いて行ってみましょう。

 川岸には沢山の慰霊碑が建てられています。

 近寄ってみると、こんなです。

 メニューです。社用族が県外からのお客さんをよく連れてくる店のようですね。広島の観光には一定の役割を果たしているのかも知れません。

 

 元首相中曽根康弘氏が書いた碑です。

 原爆犠牲とヒロシマの碑建設会発起56団体とあります。

 これは、南側から見たものです。牡蠣船というと船かと思いますが、これだけ固定してあると建造物ですね。法律上は違法ではないのかも知れませんが、公有水面に一個人の建造物の建設を認めるというのは、法律の趣旨からすれば、有り得ないことと思いますが・・。

 これは何でしょう?

 近寄って見ると、ガス灯なんです。福岡県星野村とあります。

 この辺りに広島瓦斯株式会社があったのです。

 毛髪碑なんてのもあります。

 このコンクリートで造られたものは、平和大橋の象徴です。前方に以前のかなわが見えます。

 この以前のかなわが不法係留で問題になったのです。私が信用のできる方から聞いたところによると、国土交通省から撤去するよう10回程度行政指導を受けていたということです。善良な市民であれば、不法係留だから撤去してくださいと言われれば直ぐに撤去しますよ。新たに移転したにも関わらず、まだ撤去していないのです。こんなブラックな輩が公有水面を占用するなんて、それを行政が許すなんて、とんでもない世の中ではあります。

 大雨により川が増水し流れが強くなると、一機に流されますね。そうしたら、川下の橋の橋げたに引っかかって水を堰き止めることになります。次は、その堰き止められた水が川岸を乗り越えて、辺り一帯が洪水になるということですね。一体誰が責任を取るの?ということです。かなわさんにその資力がおありでしょうか?また、この不法係留を見逃していた行政はどのような責任を取るのでしょうか?トップが止めたって、その災害で被害を受けた人からすれば、あまり意味のないことですよ。

 これも慰霊碑です。写真では分からないのですが、右の石塔に刻まれている3人の女性の真ん中の一人が、「E=MC2」と書いたものを持っています。

 原爆投下は、極めて腹立たしいものですが、このかなわの不法係留及び新たに原爆ドーム近くに移転を許すという行政の在り方は、それに劣らず腹立たしいことです。

 

 

 

 

 

 

 


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