広島交響楽団演奏会 マーラー交響曲第6番
2022年04月24日(日)
23日、広島交響楽団第420回プレミアム定期演奏会へ行って参りました。
第420回プレミアム定期演奏会 | 広島交響楽団 (hirokyo.or.jp)
注目すべきことがありました。音響設計家の豊田泰久さんが来場されていたのです。豊田さんは、サントリーホール等を手がけ、多分、今世界一の「売れっ子」と思います。
プレトークでの、作曲家の細川俊夫さんの説明では、バンベルク交響楽団のホールも豊田さんの設計によるもので、同楽団の委嘱で本日の演奏曲「オーケストラのための『さくら』」を作曲したと、その関連性を述べておられました。でもそれだけのことで、豊田さんが来られるでしょうか?と思いました。
私がピンと来たのは、広島中央図書館の移転問題があり、その跡地に音楽専用ホールを建てる計画が水面下で進められているのではないかということです。もしそうなら、広島出身の豊田さんに設計を依頼するのは必然で、豊田さんとしたらその下調べかな?と思った次第です。ただ、あくまで私の推測です。
レナード・スラットキンを迎えてのマーラーの6番ですが、編成が、ホルン8、フルートセクション5、ハープ4、ティンパニ2、チェレスタ2など、総勢約120人で、並の迫力ではありませんでした。シンバルが一回だけですが3人で「バシャーン」とやった時は、目がチカチカするようでした。(笑) 一番の「見物」のハンマーは第4楽章で2回登場します。ありゃ、音というより衝撃ですね。マーラーは音楽を超える表現をしたかったのかなと感じました。
プログラムの解説に、音楽ジャーナリストの岩野裕一さんが次のように書いていました。
マーラーのスペシャリストのガリー・ベルティーニの言葉「私は長い間、第1撃を広島、第2撃を長崎・・と、人類史上最初の原子爆弾の悲劇になぞらえ、指揮してきました」を紹介した後で、マーラー自身は、当初ハンマーを「3回」使おうとしていたところ、最終的には3回目を×印で消し、「2回」にとどめる決断をした、と言うのですね。
諺に、「一度あることは二度ある」、「三度目の正直」とありますが、今正に第3撃(惨劇)の危機にあります。マーラーが「3回目」を封印したように、人類はこの危機を克服することができるのか・・。
ロシアとアメリカは激しく攻撃し合っていますが、いくらなんでも水面下では外交交渉をしていると思うんですよね。私はそれに期待したいし、それを後押しするのは、「原爆No!」の人類一人ひとりの強い意志と行動だと思います。
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