団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

SAIの発表 発売2カ月前に

2009-09-21 08:49:46 | 環境車
           SAIの発表 発売2カ月前に

                         2009年9月21日(月)追記

 18日付けの朝日新聞によると、「トヨタ自動車は12月に発売を予定の新型ハイブリッド車『SAI』(サイ)の発表を、10月20日に2カ月前倒しする。」とある。

 エコカー買い替え補助制度の期限が来年3月末と迫っているため、新規客も余裕をもって注文できるようにするための措置だという。(さいですか。)

 続いて同紙では、「価格は330万円前後とみられ」とある。自動車雑誌「マガジンX」(2009年10月号)でも約330万円と予想しているので、この価格でほぼ間違いないのだろう。

注 SAIと兄弟車になるレクサスのHS250hの最廉価グレードは395万円なので、これとの比較で言えば、相当安いと言わざるを得ないが・・。


 「私は300万円を切らないと、暴利だと思う。」と書いたが、実は装備の問題があった。
 次が標準装備されているのだ。
・リモートタッチ(マウス状の専用スイッチを操作すれば、ナビやオーディオ、空調の各種操作が行える。)
・8インチの地デジTVチューナーを含むHDDナビ
・HIDヘッドランプ
・運転席パワーシート
・左右独立温度調整機能付きエアコン

 この装備を価格換算すると約50万円になるだろうから、300万円を大きく下回る約280万円となる。

 しかしである。トヨタはこれらの装備を備えたグレードしか用意していない。つまり、「これらの装備は要らないから安くして」という顧客に対応していないのだ。
 これって、抱き合わせ販売ではないのか?
 これで、トヨタ社長の言う、「お客様にご満足いただける・・経営です。」と言えるのか。

 装備を簡略にしたモデルを追加すべきである。(いずれ出すと思うが・・。)

  
 「2カ月前倒し発表」で、トヨタのハイブリッド車販売の力の入れようは、半端でないことが分かった。
 プリウス同様、「売って売って売りまくる」だろう。何せ、ハイブリッド車を買った人は次もハイブリッド車にするのだから。

 目標販売台数月4,000台。発売1カ月後の受注台数40,000台と予想する。

334PV,159IP


             SAIのスタッフマニュアル

                           2009年8月23日(日)

 トヨタネッツ店の馴染みのセールススタッフから、数日前電話があった。
 「SAI(サイ)という車のスタッフマニュアルが来ていますヨ。」

 新車情報には人一倍敏感な方なので、見せてもらいに行った。(22日)ただ、自動車雑誌では随分前からスクープされていたので、大概のことは既に知ってはいたが・・。

 SAIはトヨタにとって、実質的に2台目のハイブリッド専用車である。「実質」という意味は、レクサスブランドに兄弟車があるからである。(これを入れると3台目)

 アメリカではカムリにハイブリッドシステムを載せて売っているが、そのカムリのシステムを載せている。プリウスより一回り大きい車だ。

 問題はこの車の値段である。
 レクサスの兄弟車HS250hは、ベーシックグレイドが395万円。自動車雑誌などでは、それとの比較で300万円台中ほどを予想しているが、私は300万円を切らないと、暴利だと思う。

 アメリカではカムリのハイブリッド車は26,250$(つまり約260万円)だ。その同じシステムを搭載する車がどうして300万円台半ばになるのか。

 トヨタは、プリウスでは、ホンダのインサイトに対抗して、戦略的な低価格にしたが、競争相手のいない分野では、平気で高く売ろうとするのか。それは、えげつないのではないか。もっとも、他メーカーも同じことをするだろうが・・。

 トヨタが高く売ろうとする背景には、「ハイブリッドは売れる」ということがある。プリウスは発売3か月で25万台以上の受注をしているし、HS250hは、月販500台の目標に対して1か月の受注台数が20倍!の1万台となった。

 デーラー対策もあるだろう。プリウスはデーラーマージンが少ないと言われている。SAIで元をとってもらおうと思っているのだろう。


 豊田章男社長は、2009年6月25日新体制発足会見スピーチで次のように述べている。


「このクルマは何台売るのか、どれくらい利益をだすのか」ではなく、「どのようなクルマなら、この地域で喜んでいただけるのか」、「どれくらいの価格であれば、お客様にご満足いただけるのか」ということを考え、クルマづくりを行う経営です。
先日発売いたしました、新型プリウスから、こうした考え方を取り入れており、その結果、社会にもお客様にも喜んでいただけるものとなりました。


 SAIの値段をいくらにするのか、豊田社長のスピーチの真贋が問われることになる。






 これって、プリウス顔だ。



 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プリウス再試乗

2009-08-31 18:26:57 | 環境車
                 プリウス再試乗

                           2009年8月29日(土)

 トヨタのセールススタッフの言葉が印象的だった。
 「商品力で売れている車ですから。」
 このセールススタッフは、これまでにプリウスを20数台売っている。全国に、トヨタのセールススタッフは4万人はいるだろうから、平均を相当上回る台数を売っているのだが、自らの「営業力」ではなく「商品力」だという。

 この「商品力」を確かめるべく、プリウスの再試乗に出かけた。(最初の試乗記は5月25日に書きました。)

 今回は、思い切ってアクセルを踏んでみた。率直に言って、もう少し加速力が欲しい。ハイブリッド車はどうしても重くなるので、軽量化が課題だ。将来的にはハイブリッド車専用のエンジンが開発され、軽量化が行われるだろう。ハイブリッド車に載せるエンジンは回転数を低く抑えることができるので、エンジンを軽くすることができる。
 エンジン音も騒々しい。まぁ、この車は常にフルアクセルで走る車ではないので、決定的な欠点ではないのだが、官能的な音にはして欲しい。

 エコランにも挑戦してみた。
 私のエコランは、(当たり前のことではあるが)ゆっくり加速してゆっくりブレーキングするということである。それと、頻繁にアクセルを「ポン」と抜いてやることだ。そうするとエンジンが止まってくれたり、回転数が落ちてくれたりすることがある。

 短距離の試乗であり、正確なデータとは言えないが、車載燃費計で、27.2km/ℓと出た。
 全走行距離4.1kmで、最初の半分は比較的空いていたが、残り半分は国道2号線で渋滞という条件だ。Gグレイドで3人乗車。
 最初の半分は40数キロの表示が出ていたが、渋滞に入ると見る見る数字が落ちてしまった。

 私が現在乗っている車(10・15モード燃費13.4km/ℓ)では、同条件で10km/ℓがせいぜいだろう。
 車格的にはほぼ同じなので、2.7倍走るというのは凄い。
 途中、ニュートラルで走った時、50数キロが表示され、「オォー」という声が同乗者から出た。しかし、惰性走行ではハイブリッド車もそうでない車もあまり「差」はない。

 今回の試乗で一番確認したかったのが、エンジンが始動する時と停止する時が分かるかどうかということである。
 結論から言うと、確認しようと神経を集中すれば分かるが、全く気にならないレベルだ。

 開発チーフエンジニア(CE)大塚氏の説明によると、
 「確かに2代目はモーター走行中にエンジンが始動すると、ポォッという音と振動が顕著に伝わりましたよね。新型はこの点も改良しています。これはソフトウエアの世界になるのですが、エンジンがクランキングするときに発生するトルク変動に打ち勝つようなトルクをモーターから与えています。いわゆるノイズキャンセルヘッドホンのような原理だと思ってください。これによりエンジン始動時と停止時の振動はほとんどわからないようになりました。ハイブリッドだからこそできた技術です。」(「明快プリウス」CARトップ6月号増刊)

 エンジンのトルクをモーターのトルクで相殺し、音と振動を打ち消すとは!
 エンジンが始動したか停止したか分からないという、この上質感を体験すると、他社(ホンダ)のハイブリッド車の技術水準が遅れていることが如実に分かる。

 大塚CE:「現在、トヨタが持つすべてを注ぎ込みました。・・現時点で、これ以上のクルマはトヨタにはつくれないはずです。」
 プリウスの「商品力」が高いはずだ。


 派手なプリウスの試乗車はよく見かける。


 エコドライブモニターが小さくて良く見えない。要改良点だ。


2009年8月22日、広島市南区のネッツトヨタ店。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

環境車

2009-08-21 17:34:57 | 環境車
                    環境車

                          2009年8月13日(木)

 「ゼロエミッション車!」と打ち上げた。日産リーフ。
 負けじと、「ガソリン1ℓで100㎞走行!」と打ち上げた。GMのシボレーボルト。
 どちらも共通しているのは、「ごまかし」があるということである。

 リーフは、日産が開発した電気自動車で、来年発売すると言われているが、現時点では世界で最も優れた電気自動車だろう。しかし、「ゼロエミッション」ではない。電池を動力源にするので、走行中は排気ガスを出さないが、電池を充電する電気をつくるために、しっかりCO2を排出している。

 シボレーボルトは、GMが開発したシリーズ式のハイブリッド車で、電池のみでも約60数㎞走行する性能を持つ。どういう条件で「ガソリン1ℓで100㎞走行」か明らかにされていないが、おそらく、電池に電気でフル充電し、更に1ℓのガソリンで電池に充電した場合、「100㎞走行」ということだろう。こういうのは、「ガソリン1ℓで100㎞走行!」とは言わないだろう。

 どうしてこうも「ごまかし」をするのか?日産にしろ、GMにしろ環境車でトヨタに大きく遅れており、その「焦り」だろうか。私には、「ごまかし」をするような企業文化の会社がいくら優れた車を造ろうと、乗りたいとは思わない。

 それはともかく、リーフもボルトも車体サイズはプリウスとほぼ同じであり、プリウスと真っ向勝負である。
 地球環境にとって、トヨタに有力な競争相手が続出するのは、良いことだ。トヨタのハイブリッド展開に拍車がかかるだろうからだ。10年3車種程度、11年5車種程度発売するのではなかろうか。(モデルチェンジ含む。)


 日産リーフ。


 シボレー ボルト。


(2009年8月16日、追記)

 13日の朝日新聞に、「リッター98キロのEV]と題して、次の記事が掲載されている。

 米ジェネラル・モーターズ(GM)は、11日、10年後半に投入する予定の電気自動車「シボレー・ボルト」の「燃費」(市街地走行)が、ガソリン1リットル当たり約98キロメートルになる見通しだと公表した。
 ボルトは家庭の電源から充電できるプラグイン式で、1回の充電で40マイル(約64キロ)走る。充電分の電気が切れると、発電専用のガソリンエンジンで起こした電気で走るよう自動的に切り替わり、ガソリン満タン時には計300マイル(約483キロ)走る。
 GMが公表した「燃費」は、充電分とガソリンエンジンでの発電分の両方を組み合わせて走った場合の計算。販売価格は未定。


 朝日新聞は、ボルトを「電気自動車」と書いているが、一般的な分類は「ハイブリッド車」である。
 プリウスのアメリカでの販売価格は、22,000$。ボルトが25,000$で売られるようなことがあれば、相当有力である。

 しかし、このボルト、あらゆる走行状態でキチンと自動車としての機能を果たすのであろうか?
 私は、高速走行で何時間巡航できるかというのが、問題だと思っている。


(2009年8月17日、追記)


 16日付けの朝日新聞によると、「GMボルト燃費『世紀の誇張』」と題して次の記事が掲載されている。


 米消費者団体専門誌コンシューマー・リポート電子版は15日までに、米自動車大手・・GMが家庭で充電可能な「シボレー・ボルト」の燃費を1ガロン当たり230マイル」(1リットル当たり約97キロ)と発表したことについて「世紀の誇張の可能性がある」と酷評した。
 ボルトは最長で走行距離40マイル(約64キロ)までは家庭で充電した電池のみで走行でき、その後は再充電のためガソリンエンジンが駆動し始める。
 同誌は、GMがボルトの詳細を明らかにした11日の発表を「誇大広告」と指摘。最初の40マイルに使う電気の料金を考慮に入れると「ガソリン1ガロン当たり100マイル相当」(注 1リットル当たり約42キロ)の方が妥当である上、その基準とした電気料金も適切でないなどと疑問点を列挙し「誤解につながる発表は誰のためにもならない。GMはリスクを生み出している」と警告した。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スズキのハイブリッド車

2009-08-18 17:25:12 | 環境車
             スズキのハイブリッド車

                           2009年8月17日(月)

 17日は新聞の休刊日。ネットでの情報によると、スズキがGMの技術でハイブリッド車を出すということである。
 これで、日本の全乗用車メーカー8社が、ハイブリッド車を既に出しているか又は出すメドが付いたことになる。

 トヨタ、ホンダは既に発売済み。
 日産は、アメリカではトヨタの技術を買ってアルティマに搭載済み。日本では来年、自社開発でフーガに搭載するという。
 マツダは、トヨタの技術を買って、13年に10万台規模の生産を予定している。(13年とは悠長だ。直ぐにでもOEM供給を受ける訳にはいかないのか。)
 富士重工業は11年にトヨタの技術で出すと予想されている。
 三菱は、フランスのプジョー・シトロエングループと共同で、シリーズ式のハイブリッド車を開発すると発表済み。(弱者連合だろう。)
 そこに、スズキである。
 なお、ダイハツはトヨタの子会社なので、必要とあらば、直ぐにでも出せるだろう。

 トヨタが初代プリウスを発売したのは1997年で既に10年以上経っているから、上記状況を見ると、ホンダを除く他メーカーは、ハイブリッド車の開発を「サボっていた」ということになりそうである。
 この間のトヨタのハイブリッド技術の蓄積は相当なものがあり、今後、ハイブリッド車は爆発的に増えると思うが、トヨタと他社との格差はむしろ広がりそうである。

 ところで、スズキのハイブリッドシステムであるが、同ネットによると、「発進時や急加速時などにモーターがエンジンを補助する。燃費性能は同等のガソリン車に比べて2割程度高まる見通し。」とあるから、あの「世紀の誇張」と酷評されたシボレー・ボルトのものではないようだ。
 燃費性能2割程度の向上では、話にならない。こと、ハイブリッドシステムについては、小型車の雄スズキもかつての巨人GMとのアライアンスでは、弱者連合である。

 スズキのハイブリッド車が、「テン」で話にならず、(花の咲かない枯れ)ススキにならなければ良いが・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする