Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

JR峠駅

2008-09-09 23:43:38 | 
週末はまたもや実家である。
7日(日)曇り空であるが実家にいても仕方がないので嫁とちび共を連れて出かけた。

ちび共が前回で味を占めたのかはやて(新幹線)に乗りたいと騒いでいるため思い立つことがあり新幹線を見に行くことにした。これはちび共には内緒である。

福島市内から起点となる国道13号沿いに40分程進む。山深い奥羽山脈を貫く東栗子トンネルを抜け板谷大橋という県境の橋を越えると山形県米沢市となる。越えた橋のたもとを左折するとかなり山深いにもかかわらずJR奥羽本線の板谷駅前に出る。こんな山奥に駅があるのも不思議だが鉱山開発のために設けられた駅らしい。豪雪地帯のためスノーシェルターに被われている。

ここから先は舗装はされてはいるが道も狭くなり完璧な林道モードとなる。進むこと15分、いよいよ目的地の峠駅に着いた。駅前には茶屋が2軒あるのみで民家さえない。この駅もスノーシェルターに被われた屋内の駅である。建物はあたかも巨大な倉庫のようで入口から平気で車が入れる。幸い日が差してはいたが中に入ると湿度が少ないため暑くはない。



ちび共はここが一体何なのか分からずに車から降り私について奥へと歩き出した。50m程進み、静まりきった暗い空間の中にホームと踏切を見つけたときは、
「こんな所に駅があるよ!」
と感激していた。



駅の奥は福島側にトンネルが三つあるのみである。この駅に停車する列車は1日6往復のみ。次の便には3時間以上時間がある。
「でも、何の(どんな)電車が走るんだろうねぇ。」
と疑問を発したときのことだ。突然屋内の踏切が鳴動し始めた。幸運にも私の意図していたものが通り過ぎるらしい。
驚いているちび共にホームの内側に下がるように言い聞かせる。どうやらそれはトンネルの中から現れるようだ。

徐々にゆっくりとした列車がレールを滑る音が大きくなり、その銀色の物体は目の前を10秒以上かけて堂々と通り過ぎていった。



ちび共は興奮し跳び上がりながらこう言った。
「こんな所をつばさが走っていったねぇ...。」
「びっくりしたねぇ。つばさが来たねぇ...。」

この奥羽本線はそれまでの在来線のレールの上を福島で切り離された新幹線車両が走るという珍しい路線。

茶屋が2軒あるだけなのに駅があるのはここが奥羽本線内の最高地点(標高626m)であり、山形新幹線開業前はその急勾配からスイッチバック方式で運行されてた。そのため運行開始当時からの要所のためという背景らしい。現在はここからの秘湯への足がかりとして利用されているということらしく鉄道マニアの聖地にもなっているらしい。

確かに我々がいる極々短い間にも一眼レフカメラを構えた人が2~3人訪れていた。

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