Natural Mystic ~ナチュラルミスティック~

There's a natural mystic blowing through the air

2008-02-18 20:09:40 | Weblog
実家の向かいの酒屋の店主は趣味で『鉄砲打(ぶ)ち』をやっていた。この趣味、何のことはないハンティングのことである。冬の解禁日になると、向かいのオヤジは仲間達と愛犬のポインターを引き連れ阿武隈の山並みを闊歩していたらしい。

このオヤジ、腕の程は良くわからぬが、雉・狸・兔・鳩などを仕留め時々わが家に持ってきてくれた。とは言ってもわが家では獣肉を食うことはなかったので主に雉を貰い受け、それを父親が解体し『鳥飯』と称し雉の肉の入った炊き込みご飯を食ったものである。

ちなみに狸・兔等の獣肉は酒屋のオヤジの家で鍋にすることが多く夕方に呼ばれて何度か食いに行ったことがある。

昨日の気温は14時過ぎに10度を超えた。ちび共を連れて散歩へ出たところ暖かく、多摩湖自転車道は12月末の頃とは違い多くの人が散歩や自転車で行き交っていた。

片道2.5kmの道を歩かせ、その後家に戻ってくると突然歩道横の茂みから大きな鳥が出現した。一瞬目を疑ったが紛れもなく雉であった。



幾ら緑が多いとはいえ東京都下、自分の田舎でさえ滅多に見たことがないのにおかしな話である。写真を撮っても近づいても逃げようとしない。ふん捕まえて絞めれば雉飯・雉鍋と高級な料理も食える。等と不謹慎なことを考えていたが目の前に雉がいるという現実があまりにも妙である。

おそらく、近所の地主の家ででも飼われているものなのであろう。そう考え、野良猫にやられないことを思いやり家へ向かったのであった。