今年の重大ニュースを、一般的なことと私的なことについて。
●一般
1 関東甲信越の大雪 (2月)
2 御嶽山の噴火 (9月)
3 ベネッセコーポレーションで顧客情報漏洩 (7月)
4 国土地理院の山岳標高改定 (4月)
5 デング熱 (9月)
6 広島の土砂災害 (8月)
7 ジュンク堂書店の商号変更 (12月)
8 ダイエーがイオンの完全子会社化 (9月)
9 サッカーW杯ブラジル大会、日本1分2敗 (6月)
10 瀬戸内しまなみ海道の自転車通行料金無料化 (7月)
今年の投稿で(たしか)触れなかった5つのみ、少々触れておく。
3、前々から公私ともにお世話になっている会社なので(「公」はここ数年の本業で、「私」は中学生の頃に一時期だが「進研ゼミ」を利用していたもので。だから、旧社名の「福武書店」の頃から知っている)、この事件は被害の大きさを考えると目玉が飛び出そうなくらいホントにびっくりした。事件は関連会社の「彼」が情報管理業務で使用するPCにスマートフォン充電のためにUSB接続したら偶然にデータを抜き取ることができてしまったことから始まったそうだが、もちろんこれを機に再発防止に努めるだろうからこれを機に改善されるはず。ウェブサイトでも
「情報セキュリティ強化」に関するページを設けてその後の進捗もきちんと報告しているから、今後も注視したい。
ただ、情報管理については今回のような問題が発覚したものの、肝心の教育分野の商品に関しては事件前と変わらず良質で、ほんの一部ではあるが僕も数年前から本業に関するやりとりで社内の雰囲気を垣間見ると社内で働く人々は良い(善い)仕事をしていることは知っているので、しばらく風当たりは強いだろうがそこはなんとか持ち堪えて、今後も出版というよりも教育の分野においてトップランナーの企業で在ってほしい、と引き続き期待する。
4、国土地理院のウェブサイトの「
日本の主な山岳標高の改定」を要参照だが、4月からのこの87の山の標高の変更は特に登山専門誌ではてんやわんやだったと思う。標高の変更が済んでいない山の誤記も結構多かったし。例えば、赤石山脈の間ノ岳の標高は3189mから3190mに変わって日本第3位の標高の山に格上げされたことが特に話題となったが、4月以降に発行の雑誌・書籍等で3189mのままだったのが散見され、これは校正する場合は明らかに誤字扱い、みたいな(3月以前の発行であればギリギリセーフかもしれない)。
まあ、測量技術の進歩によって今年度に一気に変更されたが、こんなことは今後しばらくはないと思うので(しかし、ユーラシアプレート、北アメリカプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレート、と4枚のプレートがひしめき合っている日本の山は地殻変動によって毎年ミリ単位で動きはあるが)、早めにこの87の山の変更を反映させたいものだ。ここのPDF資料は特に登山業界関係者にとっては、来年以降もしばらくの間は既存データの更新という意味で要注意事項かと思われる。
7、先日飛び込んできたばかりの、出版業界においては特に重大ニュースだと思うが、
丸善CHIホールディングス株式会社のウェブサイトの新着情報の12月24日付、「完全子会社間の合併および合併に伴う商号変更に関するお知らせ」のPDFにもあるとおり、商号は変更されるものの、数年前から丸善が主体で社内の仕組みが徐々に改編されていてもジュンク堂書店の店舗と営業自体は何も変わらないとのことで、特に僕がよく行く池袋本店も店構えは現状維持のようなのでひと安心。
8、
ダイエーの2014年ニュースリリースの09月24日付、「イオン株式会社による株式会社ダイエーの株式交換による完全子会社化に関するお知らせ」のPDFにあるとおり、イオンの完全子会社化によって数年後に「ダイエー」が完全消滅ということで。
本ブログの13年7月の月末ネタでもダイエーの衰退については憂慮したが、とうとう全国的に廃れてしまうのか、と寂しさいっぱい。しかしこれは時代の流れなので仕方ない、と受け止めるしかない。来年も思い出作りとして、所用や旅の合間にダイエーの各店舗をできるだけ巡ってみようかなあ。
10、これは最初に知ったときは有料から完全移行なのかと思いきや、「
しまなみサイクリングフリー」という企画割引として3月末までの期間限定だそうで。僕は1999年の開通年に自転車で尾道から今治まですべて通ってからもう15年ほどご無沙汰なのだが(この頃の通行料金の支払いは、各橋の入口に設置された料金箱に小銭をいちいち投入するカタチだった)、近年は自転車利用の観光客も増えて各島の経済にも貢献していると思うのでそろそろ無料にしてもよいと思うのだが、それと橋の維持費とは別問題だから恒常的に無料というわけにはいかないのだろうか。だったら、通行料金の支払い方法をもっと簡便にするとか、まだまだ改善すべき点はある気がする。
そろそろ再訪したいなあと思っているので、近いうちにぜひ。四国ももう12年くらいご無沙汰なので、久々に瀬戸内海を観てみたい。
●個人
1 初めて校正者として名前が掲載 (11月)
2 初めて amazon.co.jp と honto (いわゆるネット書店?)を利用 (10月)
3 初スマートフォン (10月)
4 ここ10年で最も狭い行動範囲、成田空港(東)・安曇野(西)・生田緑地(南)・宇都宮(北) (12月)
5 友人宅で生後4か月の乳児と触れ合う (1月)
6 ガンダム×2 (10月)
7 那覇市内、日の出湯が閉店 (5月)
8 水玉螢之丞逝去 (12月)
9 ここ10年で最低年収、今年も6桁…… (12月)
10 秋からウイスキー回帰 (10月)
私的なことについても、5つほど。
3、長らくウィルコムのPHSを利用してきたが、ウィルコムが今夏に
ワイモバイルに移行してしまい、今後の「携帯できる電話」はどうしたものかと今夏は思案していたが、結局は今秋のキャンペーンでPHSの電話番号とメールアドレスを引き継ぐことのできるワイモバイルの電話機に、10月下旬に機種変更した。それがたまたまスマートフォンになってしまったということ。だから、先月の登山にもまだ操作に慣れていないスマートフォンを携行していた。
それで、これまで料金や電波の強弱の関係でPHSにこだわっていたのだが、ワイモバイルはソフトバンクの4G回線を使うので実質はもうPHSではないから少し寂しいが、とにかくフリック入力に慣れるしかない。2か月経って、ようやく特に頻繁に利用するメールやツイッターや天気・地図関連のアプリには慣れてきたかも。ちなみに、毎月の料金は1GBで利用していても最近の広告で謳うように幾分安くなるのかと思いきや、電話機の月々の分割払いも含めると機種変更前とあまり変わらない……。まあアプリの扱いで少しは便利になったけど……。
6、これは10月始まりのアニメ『
ガンダム Gのレコンギスタ』(以下、Gレコ)と『
ガンダムビルドファイターズトライ』(以下、GBFT)で。今秋から今冬のアニメでは両作品ともに抜群に面白いので、もちろん毎回欠かさず録画しながら観ている。Gレコのほうは深夜の放送をだいたい“リアタイ”視聴できるのでツイッターの実況付きで。このガンダムシリーズ2つの放送が同時期にかぶったのは偶然かと思いきや、この年末からの
コラボレーションの流れを観るとどうやら意図的に時期を合わせたようだなあ。Gレコのほうは企画が数年前からあったそうだから。
GBFTは前期の『ガンダムビルドファイターズ』の7年後の設定で続きの話だが、相変わらずガンプラバトルとはいえ「ファースト」まで遡って過去作品のモビルスーツやキャラクターを多く盛り込み、40代や30代のおじさん世代も充分楽しめる。
Gレコも、先月に73歳になった富野由悠季総監督のいわゆる“富野節”の(やや古臭い?)セリフまわしが毎回面白く、(地球のキャピタルアーミィ・キャピタルガード・アメリア、月のトワサンガみたいな)複雑な舞台設定よりも単純に脚本だけでも感涙。「~なんです?」や「なんとぉー!!」や「なんじゃとて」など、いろいろ。あと、当初は違和感のあった「見たくなくても、見る!」などの予告のセリフも案外笑わせてくれて腹が痛い。
ちなみに、キャラクターではGレコのベルリ・ゼナムとGBFTのカミキ・セカイの両主人公のほかに好きなところを1人ずつ挙げると、Gレコではクリム・ニック(大尉)、GBFTではギャン子(サザキ・カオルコ)か。どうせなら両作品のコラボで、マスク(大尉)とメイジン・カワグチの競演もやればいいのに(なぜこの組み合わせなのかは、両作品を観る人にはわかる)、と思ったりもする。
7、02年の沖縄県初訪問からちょくちょく利用していた
「日の出湯」の閉店は残念無念。これもまた建物の老朽化というよりは高齢化社会の流れなのか。旅の途上で立ち寄る銭湯が大好きなひとりとしては、とても寂しい。
上の写真の、12年2月に入浴しに行ったのが最後になってしまったなあ。
過去に入浴したことのある那覇市の「旭湯」、糸満市の「ときわ湯」、沖縄市の「越来湯」がここ数年で消えて、さらに日の出湯で、これで県内で残っている銭湯は
沖縄市の「中乃湯」のみとなってしまったのだろうか。ここはまだ残っているのだろうか。沖縄県は3年近くご無沙汰なので、早めに中乃湯を再訪しなければ。そこも時間の問題かもしれない。
8、以前から著名な方の訃報に触れることはできるだけ控えてきたが、今年は高倉健・菅原文太をはじめとして例年よりも僕が過去に影響を受けた方の訃報が例年よりも多かった。そんななか実は今月の、イラストレーターの水玉螢之丞(みずたま・けいのじょう)女史の訃報が最もショックであった。ホントに残念。
小学生の頃から、(亡父が毎号買っていた影響で読んでいた)雑誌『LOGIN』からファミコン情報に特化して派生した『ファミコン通信』をはじめアスキー系の雑誌で水玉さんのゲーム愛全開のコラムをよく読んでいた(まだ「オタク」や「二次元」という言葉が浸透する前か)。ファミ通の連載「元祖水玉本舗」のような一枚絵に凝縮して見せる、ひとつのゲーム(事象)への主にキャラクターを介した掘り下げぶりというか愛着は当時から凄いと思っていて、近年はイラストも文章も書くマンガ家およびコラムニストのような書き手は年々増えつつあるが(「コミックエッセイ」もその類に含まれるか)、僕は現在も水玉さんのその筆致がコラムや論評の良し悪しの判断基準になっているので、それ以下のものは認め難いよなあと最近目立つ書き手に物足りなさを感じることはよくある。(たまに故ナンシー関の系譜などと言われる)最近テレビ番組に頻出するようになった某マンガ家や某エッセイストとか、某週刊誌で連載を持つ某コラムニストとか、水玉さんの洞察力に比べたらまだまだ甘い(しかし知名度だけはいっちょまえ……)、という人は多い。
「
withnews」で挙げている朝日新聞埼玉版の連載「埼玉の恋」も(僕の埼玉県人の先輩の論考として)読んでいたので懐かしいが、このように今月の訃報に触れるファンの方々の反応をツイッターで観て懐かしさを感じながら泣けてきたりもした。
水玉さんは主に紙媒体で活躍したものの、本の出版に乗り気ではなく消費される雑誌掲載にこだわっていたそうなので紙でもインターネット上でもその仕事はほとんど残っていないが、「
どんなもんありゃ〜すかぁ」はあったので改めてじっくり読み返したい。中学時代に一時期は毎号買っていたがほとんど処分したファミ通は、家のどこかに少しは残っているかもしれず、大掃除のときに捜索したい。
あとは近年の仕事ではゲーム・アニメ関連とともに『
SFマガジン』の長寿連載「SFまで100000光年」のほうでも知られていたが、近所の図書館にバックナンバーがいくつかあるので見返したい。ここで6のGレコとGBFTも斬ってほしかったなあ……。
10、これは完全に放送中の朝ドラ『マッサン』の影響で。これまで脇役の多かった玉山鉄二の代表作になるのは間違いない、と確信しながら毎回しっかり観ている。(ほぼ新人の若い)ヒロインの成長を周りが支えてゆく、という従来の朝ドラの定型とは違い、演者としてある程度の経験と深みがないと成立し難い物語なので、玉ちゃんはエリー役のシャーロット・ケイト・ フォックスとともに適任だと思う。
それで、この物語のモデルとなった
ニッカウヰスキーというと、1999年秋の北海道自転車旅の途中で余市蒸溜所を見学したときに「余市」を試飲したことはあるが、もう1か所の宮城県・宮城峡蒸溜所は未踏なので、代わりに10月の友人宅訪問の差し入れに「宮城峡」を買ったりした。
いつか、早めに宮城峡にも行きたい。放送中の最近は見学も激混みだろうから、しばらく経って落ち着いてからのほうがよいのだろうか。
今秋に安価な「ブラックニッカ」も久々に飲んだが、やはりドラマを観てからだと印象がまったく異なり、以前から登山や旅の嗜好品にアルコール度数が高くて軽量化に最適のウイスキーを携行することはたまにあるが、改めてウイスキーの良さを『マッサン』で再認識している。貧乏人には縁遠い比較的高価な「竹鶴」も一度は飲みたいなあ。
という感じ。
来年はもっと良い話題に満ちた年になってほしいものだ。