山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

夏本番!! 前穂~奥穂 岳沢ルート 3(奥穂高編)

2014年08月23日 04時23分29秒 | 北アルプス
そんな訳で、 ( 毎回の事ですが、どんな訳だいっ!? )
前穂登頂と同時に顔を出してくれた槍ヶ岳
西穂からの超難関ルートの稜線や、
奥穂高の頂きを堪能した後は、
いよいよ奥穂高へ向け、さあ、行くどー



再度 紀美子平へ下り、ザックを回収します。
空身だったので良かったのですが、ここの下り、
ザックを背負っては、けっこうしんどかったろうなぁ…

岳沢小屋で一緒だった 若者グループが到着していました。
が、どうも様子が変…

どうやら、ここ迄の登りのハードさに、
まだ初心者の、一人の メンバーが 音を上げかけているようで、
リーダーらしき人物が なんとかなだめすかしているみたいです。

でもねぇ、前穂をパスしたとしても、進むか、退くかしないと
何れにしても下界には戻れない訳でしょ…

リーダーらしき彼も 大変です。
( そもそも何で…、っていう話は この際 置いといて… )
若者よ、もう、ここ迄来ちゃったんだから、
腹を括るしか ないっしょ‼︎ 
さぁ、立つんだ、ジョー❗


少し先から、振り返り見る 前穂。
あんなに急峻な 頂だったんだねぇ…

( ところで、今回は写真を2台で撮りまくっちゃったもんで、
時々 写っているのがどこの山だか 自分でも混乱しちゃってます…
もし、山、取り違えてたら
悪しからず、ご容赦下さいませ… )



前穂と 奥穂をつなぐ、この稜線は、
『吊尾根』
と呼ばれていて、右も左も深くえぐられています。

なので右を覗き込めば 明神岳と涸沢が、
左を覗き込めば岳沢と西穂からの尾根が
迫力を持って望め、
岩稜帯好きの人には 堪らないはず…

それだからか、おサル隊員
シチエーションなど意に介さず
ひょこひょこと進みます。








↑ 
隊長は、 ( ※注 びびっている訳ではありません )
じっくりと ルートを把握しつつ、眺めを楽しんでいます。
( え~っ、くどいようですが、びびっている訳ではありません… )







↓ 目の前に、奥穂高岳の、大きな山容が迫ってきました。



↓ ズームアップ❗
あそこの上が、奥穂高岳山頂❗



↓ そして、「ロバの耳」に「ジャンダルム」 (多分)





ん⁈
あれは⁈


やっぱりっ!!
ズームしてみたら、 
“名古屋山岳会”の面々じゃあないですか❗
※実際に「名古屋山岳会」があったらゴメンナサイ、写真とは全く関係ありません

流石に早いなぁ、もう あんなところ迄…











ん? おサル隊員、何か、気になる物でも?
まるで カエルみたいな岩だって⁈
余裕だね❗



せっかくここ迄 登って来たんだから
景色を楽しまなくっちゃ、ね❗





しかし、ちゃっちゃっと、まったく 頼もしい隊員です







↓ 西穂を 視線より眼下に、って事は、3000メートルを超えたかな⁉︎



↓ ジャンダルム を横目に進みます。
ジャン、ガスってきました…
“ジャン”だけに、誰か 上で焼肉でも焼いている煙か⁈
( な、わけありません、失礼いたしました… )





↓ なんとなく、その稜線の越えて向こう側へまわると、
山頂が間近に見える気配があります。
で、



ジャーン‼︎


アップしてみると、豆粒見たいですが、います います、
あっ❗ 「お兄ちゃん」 が、手を振ってくれています❗
今すぐ行くどー❗



↓ 最後の岩陰を回り込み…



ついに、到着っす‼︎
Yeheeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeei !!



↑↑↑
奥穂高岳山頂より、ジャンダルム方面をまっつぐに見ると
こんな感じなんですっ‼︎
お尻の穴が、ひゅひゅひゅ~っ



山頂の祠が、おニューに なっていましたっ‼︎



お約束の、鉄板ネタ、記念撮影でございますっ‼︎
折角ですから、“名古屋山岳会”の方に シャッターを押していただきましたっ‼︎



男前の『槍さま』と、男前の、わ、た、し、 ざますっ‼︎



“名古屋山岳会”の方も、この際ですから…


↓ 少し、いえ、だいぶ雲が湧いてきてしまいました。



新穂高側の『笠ヶ岳』も まだ見えています。
なかなか、堂々とした山容です。







前穂~奥穂高 ルートを やり遂げた興奮も治まると
急にお腹が減ってきました、ねっ、おサル隊員⁉︎





では、「お兄ちゃん」を 先頭に、『穂高岳山荘』へ…


って、「お兄ちゃん」、は、早いっす‼︎
どんどこ、視界から遠ざかって行きます。





↓↓↓
向かいの 涸沢岳との、僅かな「コル」の位置に建つ『穂高岳山荘』
改めてこうして写真で見ると
すごい場所にあるんだね…

( 白状すると 写真を撮っていた時は、
山荘前の最後の難所を前に、
そんな事を冷静に見ている余裕は無くて、
難所での渋滞に、心臓がバクバクでした… )







おサル隊員の面目躍如⁈
ウキキーッって…
※注 おサル隊員の笑顔、心持ち強張っているのに気付きましたか?
珍しく、ここの鎖場とハシゴに、
おサル君、ビビッていました、
ハハッ





結局、山荘と奥穂高岳間の、
一番の難所が 見上げている ここの場所でした…
※注 後で 昔山岳部だった「お兄ちゃん」に聞いたら
ここを初めて下りで通る人が、特に恐く感じるらしい…
なんだ、そうだったの…




混み合った山荘に入るのと
小雨が降りだすのとが 同時でした。
「晴れ男」の面目躍如ですたい!!
夕焼けは見れるかな~、明日の天気は?




夕食も済んだ頃
山荘裏から 滝谷越しに笠ヶ岳方面に落ちる夕日が
一時、空を鮮やかに染め上げました。
これがあるから
山は やめられないね‼︎






次、『夏本番、北アルプス、前穂~奥穂 下山編』に続きます。
お楽しみに!!





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夏本番!! 前穂~奥穂 岳沢ルート 2(前穂編)

2014年08月16日 07時12分42秒 | 北アルプス
さて、翌朝
まだ明けやらぬ時間に、それぞれ、山に向かう人は 動き出します。
吊られて早くに起き出した 隊長、気になるのは天気です。


なんか、良さそうです‼︎
上高地に川霧が立ち込めているのは 放射冷却の証。
夜、星こそ見えませんでしたが、
上空が 夜半にかけて晴れていたからか
心地良い涼しさです。

上高地の向かい側の蝶ケ岳の東に 陽は昇るので
岳沢小屋の高さからは 直接のご来光は望めませんが、
徐々に上空がそれっぽくなってきました。






隊長、綺麗な朝焼けに満足。

ん⁈ おサル隊員⁈
そういえば、まだお布団の中みたいです…

え⁈ お兄ちゃん⁈
そういえば、まだ姿が見えません。
朝食は パスすると 言っていたので、
もしかしたら隊長が起き出すよりも先に出発した⁈
は、早しっ‼︎
恐るべしっ、お兄ちゃん‼︎




準備万端、オッケー‼︎
朝のお務めも、すっきり、ムフフ… では…

って、ここで お兄ちゃん、テラスで発見‼︎
耳栓していて、お寝坊さん だったようです、ははっ


今日は、穂高岳、岩稜コース
朝からヘルメット装着で go!
( しかし このヘルメットってやつ、
ただ、乗っちゃってる感満載ってだけなのに
なんて破壊的なパワーを秘めているんでしょ、
見事なまでの ミスマッチぶりに、笑うことも忘れてしまいます )

あ、でも おサル隊員だけじゃないからね、安心して!



空気が涼やかな内に、さあっ、スタート‼︎
お兄ちゃんは、30分ほど、先行しています。




「まえほ わたる」さんの、いたずら書き ではありません。



この雪渓沿いを 登りつめるルートが、
『重太郎新道』。
奥穂高岳 山頂下に穂高岳山荘を建てた、
先代の 穂刈重太郎さんが切り開いたルートです。 ←偉いっ!!
( どうでもいいけど、ここから見上げると、ほとんど「壁」やん❗ )




だんだんと、岩場とか、鎖、ハシゴが 登場。
さすがに このルートを、下りでは使いたくないねぇ
( 天候の悪い時に、この下りで事故が頻発するらしい…


↓ 焼岳も今朝は スッキリ!!




↑ 手を振る余裕のあるうちは大丈夫やん、







↑ 岳沢側から突き上げる先に、
去年登った 西穂高の稜線が!!
あんな、ギザギザの歯みたいなところ、歩いたんやねぇ…



「カモシカの立場」って、
おサル隊員とか、隊長の立場も チョットは考えて欲しいもんです…
ねぇ⁈


振り返ると いつ迄も上高地がずっと後ろに見えてるのって
気持ち良いもんですね







「雷さま」とのランデブー地点なんですが…
やはり天気が良い時には 現れにくい、と云うのは
ホントなのかな⁈
おサル隊員、待ちぼうけ、です


さあ、前穂に向けた、重太郎新道の核心の岩場
人生、ROCKだぜ













「紀美子平」まで、やっとこさ到着❗
ここでザックを下ろし、ルートを外れ、
前穂との間を往復するのが 北アルプス流❗
往復一時間少しの寄り道です。
目前の前穂を みすみす見逃す手は 有りません。

でも、降ろしてみて 改めて身体の軽さを実感、
なんて重いザックを背負っていたんだろう




前穂へ、半分くらい登りつめたところで
下りて来た お兄ちゃん と やっとすれ違いました。
コースタイム、今のところ
まだそれほど 差がついてはいないようです。



そして、ついに‼︎


↑ 奥穂高岳が❗


↑ 槍さまが


↑ おサルさまが


↑ 槍ヶ岳から涸沢岳が❗


↑ そして、山頂で合流した“名古屋山岳会”
元気な おじさま隊員達… ↑↑ あ、もちろん、我隊流のネーミング
( 終始、名古屋弁で にぎやか だったがや… )


↑ 我隊の登頂に合わせ、槍さま、先程からすっきりと姿を現してくれています。


↑ 上高地から、登ってきた先が 丸見え!!


↑ 奥穂高岳、ロバの耳、ジャンダルム、を背後に
  なんか、雰囲気のあるお兄様


↑ 覗き込むと、横尾山荘が真下に見えます
  あそこから、涸沢側に回りこむんだね



↑ これぞ日本最難関の稜線ルート!!
我隊には これから先も 多分 縁がないだろうけど…
望遠でさっき見たら、「ジャン」の頭に、人が立っているのが見えたよ!!
  


↑ 槍さま、やっぱり男前やねぇ…
槍ヶ岳山荘も、殺生ヒュッテも、見えています!!


↑ 奥穂高岳と涸沢岳の間のコルの部分に、
今晩の宿、穂高岳山荘も見えています!!


↑ ウキキーッ!! 
おサル隊員も、さすがに息をのむ絶景!!


↑ 今朝 スタートした岳沢小屋( 赤い屋根 )も、あんな下に!!
いかに この重太郎新道が キツイ登りだったかが、
わかりません?!



次も、『夏本番、北アルプス、前穂~奥穂 核心編』続きます。
お楽しみに!!





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夏本番!! 前穂~奥穂 岳沢ルート編 1

2014年08月12日 00時50分17秒 | 北アルプス
おほほほほほーっ!!
って、いえ、決して暑さで頭がやられたわけではありません。
『ほ』です。
『ほ』 !?



そう、
ついに 山ヤさんにとって 憧れの『ほ』を制覇したんです‼︎
去年、「西穂」「北穂」
そして 今回
一気に 「前穂」から「奥穂」までの縦走を敢行‼︎

これで 山登りする者にとっての憧れの穂高岳の
四つの『穂』を 全て登ることができました
ムフフッ



梅雨も明け、夏山シーズン真っ只中の上高地
やって来たのは 8月頭 の三日間。

三連休は取れたものの、
さて何処に行こうかと思案していた 隊長…
ん⁈ あれっ? 三連休あるんだったら、
行けちゃうんじゃない⁈ 

一昨年、今から思えば無謀にも
テン泊荷物を背負って 計画したのが
今回と同じ このコース。

幸いにも(?) 初冠雪と重なり断念したのですが
あのまま強行していたら
どうなっていたことか…
今回 歩き終えて、改めてそう思いました。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

『穂』を攻めようと決めたものの、
まず上高地までの 足を確保しなければなりません。
「さわやか信州号」も 夜行登山バスも
この時期 当然ながら 既に満席…



そんな時の裏技が、高速路線バス‼︎
新宿~高山間なんかは、人気路線なので
シーズンに関係なく 一日にかなりの便数があります。
途中の「平湯温泉」で下車すれば
シャトルバスで25分
上高地バスセンターに到着です。




今回のルートは 天候にさえ問題なければ
東京を朝出発でも
三日間で効率良く『穂』を攻めることが出来るはず

さあ、行くぜっ‼︎





登山届けを出しに行く姿なんざぁ、おサル隊員、
なんか、様になってきているじゃん‼︎


登山客、観光客、
さまざまな目的、行き先の人が交錯し、
独特の雰囲気の上高地ですが、
その中でも 河童橋周辺は
さらに高揚感に満ちた顔の人達で溢れています。





あれが前穂だろ、そんで あっちが西穂、オッ‼︎ 奥穂も
見えてるじゃん‼︎

そんな会話が聞こえてくる気がします。















喧騒の河童橋を過ぎ、岳沢を目指し対岸を進むと、
たちどころに 落ち着いた森の道に戻ります



これぞ、穂高オールスターズ!!



岳沢へ 一気に登りつめるここからのルートが、
今回の肝。
今日中に 岳沢小屋へ入ってしまい
明日の 前穂~奥穂への稜線縦走に備えるべし‼︎



↑↑ 目を凝らせば、岳沢小屋も見えるじゃ、あーりませんか!? ↑↑





いよいよ『岳沢』ルート
梓川のたもとから
ついさっき見上げていた先にあった雪渓の雪融け水が
流れ込む谷筋の道を登って行くので
森の中は涼しくて快適です















一気に登って来たけど
前回 撤退したのは、
確か この辺だったかな?





岳沢名物の『風穴』
辺りの空気が 確実に5度は低い、
ルート中の オアシス

岩場の隙間から吹き出してくる風が、登りで火照った身体を、
心地よく クールダウンしてくれます。













頭上が抜け、空が開けてきました。
振り返ると だいぶ登ってきたみたい、
岳沢小屋まで、あと少し。











↑↑ 見えた‼︎ ↑↑
さぁ、もうひと頑張り‼︎



ここから あと30歩⁈
マジかい⁈
数えてみましょう…



…って、この後 まさかの遭遇事件発生‼︎
数えていた歩数も 思わず失念の事態に…

って、事件ってほど 大袈裟なもんでは有りません…

実は
仕事で付き合いのある お取引先の若社長と
岳沢小屋のテラスで バッタリ鉢合わせしたのでした‼︎
ビ、ビックリした~

山好きは知っていたし、何度か後から話をしたら
同じ山域で ニアミスをしていたなんて事もあったので
それ程 ビックリする話では無いんだけど
実際 山に来てしまうと
山のスケール感の中で 知り合いに会うなんて確率は
あまり高くない って 云うのが実感だったもので…



お互い、こんな事もあるんだねと
ひとしきり 驚きあった後、
明日からのルートを尋ねると、
何と これも一緒‼︎
旅は道ずれ 世は情け とは よく言ったもので
明日以降の山行、心強い仲間が加わりました‼︎

で、夕食前から プチ宴会スタートと相成りました。

隊長より弱冠 年下ではありますが
弟さん共々 知る、お兄さんの方なので
臨時隊員を 『お兄ちゃん』と命名‼︎



何を隠そう(別に隠してませんが)
『お兄ちゃん』、高校時代は山岳部所属と云うことで
僕らには無い、基本、基礎が有ります。

山行中、出来るだけ沢山の引き出しを開けて
色々と教えてもらいましょう、ね‼︎













岳沢小屋の夜は、そんな訳で 更けて行くのでした…





















あ、まだ 書き足りない事が…

この『岳沢小屋』、食事も美味しいし、
部屋も清潔で、オススメです。



ザックを置くスペースなんかも 分かり易いし、
スタッフも キビキビしているし、good job!


明日は いよいよ、穂高岳 核心の縦走ルート!
今から ちょっとドキドキするなぁ~


次はいよいよ、『夏本番、北アルプス、前穂~奥穂 核心部編』です。
お楽しみに!!





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北八ヶ岳 にゅう~白駒池 梅雨明け直前編 2

2014年08月07日 10時30分29秒 | 八ヶ岳
さてさて、黒百合ヒュッテに戻り、
まったりと過ごす我々でしたが、
こんな時の、時間の経つスピードってやつは、
恐ろしく早いか、遅々とした歩みかのどちらかです。
この日は はたして、どっちだったか…

確かなのは
雨が降り出すのと、おサル隊員のお腹がなりだすのが
ほぼ同時だったこと…




宿泊の人は、今夜は四組、都合8名‼︎
明日はほぼ満員の予定という事を考えれば
めちゃくちゃラッキー
だよね…



ところが、こんな ほとんど貸し切りみたいな この夜、
僕らが見ている横で 次々に受付を済ませる 他三組が
あろうことか
個室を希望しているじゃ あーりませんか⁉︎
え⁉︎
て 事は、つまり我隊が
図らずも 大部屋を貸切個室にしたみたいな感じ⁈
嘘みたい‼︎
めちゃくちゃラッキー、な隊長なのでした。


今夜は さすがに星空は望めそうもないね…
日頃の寝不足解消に、寝ましょ 寝ましょ

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

夜半、風の音に目を覚まします
暗闇の中、
ボンヤリと今自分がいる場所を思い出します
山深い小屋の中で、ちっぽけな自分を痛感する瞬間です



うっすらと白んだ空を確認して
おサル隊員を 起こさないように
そっと外へ出ます。

昨日から一張りだけ張ってあるテント、
ついぞ人の気配は無かったけれど、
ソロの人なんでしょうか…

晴れはしないかもしれないけど、
梅雨の終わりのこの時期に、
泣き出しさえしなければ 御の字です

眺望は望めそうもないし
北八ツ の 湿潤な森の中を彷徨することに…



昨日、我隊と同じルートを登ってきた老若2組は、
それでも天狗岳を目指すようです。
昨晩以来、交わした少ない会話からだけでも
その2組、山の経験が浅いのは明らか…

本当は僕らについて登れれば、と思っているふしが感じられたのですが、
ごめんね
白駒池方面へ行くと告げると
明らかにがっかりとしていました。

大丈夫、通常のルート通りにさへ進めば、
迷うところも、怖いところも
無いはずだよ



って、目を離した途端、
ヒュッテからいきなり「天狗の奥庭」進もうとしてるし…
どうやら年長の組の、
ちょっと知ったかぶりがちの おじさんに
そっちへ進めば近いと教えられたらしい…

間違っちゃないけど、
大岩のゴロゴロした ここからのルートは
素人さん達には チョット ハードルが高すぎるんじゃない?

慌てておサル隊員に呼び止めさせますが
勧められた本人を前に遠慮したのか
逡巡しつつも そのまま 行くとの返事

んーっ、そうなのっ⁈
それじゃあ、 まあ…、いいんだけど…

なんだか釈然としない感じのまま
2組と別れました

まぁ、結局は自己責任だしねぇ…
と 思う反面
いやっ、あそこはちゃんと説明してあげて
通常ルートを行かせるべきだった、
とも思うし…
う~ん、どうなんでしょ⁈


ところで今朝、山小屋のお兄さん、件のおじさんに曰く、
今日の天気は はっきり言って悪いでしょう、って…
でも、手持ちしたスマホのアプリ、
“お天気ナビゲーター『登山ナビ』 ”によると、
午後3時以降の小雨は示していても、
それまでは時折 陽も射す、そこそこの予報…
さて、どちらを信じて動くべきか…

我隊は結局、アプリ予報を信じて動くことに…

このアプリ
ピンポイントで山頂の天気を予報してくれるのに対し、
他の天気予報アプリの多くは
あくまでも麓の天気を参考にしているので
精度がかなり違う気がします。
それに気付いて以来、注意して使ってみた結果
ますます隊長の信頼度は上がっています。



中山峠の先にある展望スポットへ再び…
ここから 直ぐ向かいに見える山の横顔が
ライオンの横顔みたいに見えることから
名づけられたのか“獅子岩”


時折、霧がさーっと晴れて
硫黄岳の 爆裂火口が顔を出します




なかなかの迫力だね!!

霧を含んだ 湿った風が、尾根上のルートに吹き付ける中
「にゅう」へ向け 黙々と進みます。



振り返ると、東天狗、西天狗が 霧の中から顔を出します



あの、老若2組、無事に表ルートに出れたかなぁ



東側に突き出た岩が見えます。
どうやら ここが「にゅう」のようです…







「にゅう」到着!!
北八ツの森の真ん中にいます…

北側に、これから進む「白駒池」が見えます




西側を望むと…

帰りに向かう、高見石高見石小屋も、森の中に見えます

何とか 天気はもちそうです。
大きく深呼吸。
澄んだ 森の空気を胸いっぱい吸って、さあ、行きましょう


ん!?  「にう」!?









だいぶ下ってきました。
湿原も現れ、白駒池は、もう 間もなくのようです。



到着です!!






澄んだ水は、北八ツの山に降った雨が染み出した 天然ろ過の水。
冬に来た時、一面結氷して真っ白だったのが
不思議な気がします…




あれっ!?



「にゅう」?「にう」?「ニュウ」?「ニュー」?
すべての謎が氷解です。やはり「乳」からきていたんだねっ!!
でも、あの岩岩が、乳!?
ふ~~む…



ふと、空を仰ぐと、青空がのぞいています…
ムフフッ、やっぱり 俺って、晴れ男じゃん!!




さっ、ここから高見石まで再び登り返し、
渋御殿湯へ戻り、温泉、温泉、
そしてビール!!
急げーっ!!


コースタイムより かなり早いペースで小屋まで戻れたので
小屋の裏手の高見石へ登り、一眺望、楽しんでいきましょう



今 通過してきた白駒池も…









さぁ、では行くべ
“星の山小屋”として知られる 高見石小屋
屋根にある天窓越しに眺めた星空が なつかしいねぇ…



ここからは もう登りはなくて 下るだけ…
前に何度か来た雪の時、その通過に苦労した「賽の河原」も通ります











雪のない今 歩いて、改めて 岩岩のザレたルートだなって痛感
雪で覆われた冬、平気でこの上を歩こうとしていたことに
今更ながら ちょっとゾーッ とします…

隙間の穴に、そりゃ落ちるわけだ…

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

渋で、予定していた便のバスに 何とか間に合いました。
でも、予定でいけば とっくに下りてきていなくてはいけない、
例の若い方の二人の姿が 見当たりません。
どうしたかなぁ、何も無きゃ いいんだけど…

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

ところで、温泉です。
おサル隊員と相談し、今日は 一つ先のバス停まで下ったところにある
「渋・辰野館」へ寄っていく事に…

有名な 東山魁夷画伯も好んだ湯宿と聞いています。
仕事柄、いつも ずっと気になっていたのですが
今日は 早い時間に下りてくることができたので
思い切って寄ってみる事に…



今まで信州で、「信玄の隠し湯」というコピーつきの 温泉には数多く入ってきましたが
「薬湯」という表現は、初めてです。
ちょっと、ワクワク!!



で、
ジャ~~ン!!



最高に、情緒のある そして面白い温泉でしたっ!!
しかも、全部で湯殿が三つもありますっ!!
こらっ!!
おサル君、静かにしなさいっ!!
隣の男湯にまで 一人で騒ぐ声が届いてるし…





おサル隊員 共々満喫っ!!

すっかり 満足して外へ出てくると、
ごろごろと…
一雨、夕立がやってくるようです。

もう、梅雨明けも 間近だねぇ…

暑い、夏が もうすぐそこまで…



<おまけ>
件のカップルに、その後、茅野駅で再会。
時間はかかったものの、何とか 無事 下山できたようです。
よかった!!



次は、『夏本番、北アルプス、前穂~奥穂編』です。
お楽しみに!!



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