山好き ojisan の ひねもすだいありー 

あの山この山、山行の備忘録。♪憧れの山に旅して、登って、食べて、飲んで…♪ 心地よい生き方を探しましょ♪

陣馬山~高尾山 リハビリ(爆)登山!

2012年06月25日 01時43分15秒 | 奥多摩
ん? 前回のリハビリ登山(高尾山)の追加編? そう思われた あなた!!
あなたは偉い!! 立派に まともです!!
だけど違うんです、ええ、まともじゃないの、私…

一ヶ月の病み上がりなんですよ、いったい何を考えているんですか

はい、ごもっとも、仰るとおり、 ごめんなさい、もう 二度としま…、 しま…、 いや、するでしょうね、はぃ…

察しのよい方はもうお解かりでしょう…、木曜のリハビリに続いて、日曜日、また…、そう 又やってしまいました
自ら解禁してしまった以上、どうせなら次回はもう少し、歯応えのあるリハビリ登山を、と、
遅く起き出した日曜の朝 ぼーっと考えていました。
すると、どうもお尻の辺りが そわそわ、うずうず
ええいっ、ままよっ、ならば いったれー

世界記録に迫る驚異的な早さ(?)で仕度をすませると、お昼前には西へ向かう中央線の車中でした。へへっ
「お客さん、行き先は?」、 え~っ…、え~っと JRの た、 た・か・お、 そうっ、
高尾じゃい、おらっ、どうだっ、ワイルドだろぅー


もちろん、同じコースじゃ面白くないし、噛み応えのあるルートは、と云う事で、
「陣馬高原下⇒陣馬山⇒景信山(かげのぶやま)⇒城山⇒高尾山」という、裏高尾黄金縦走ルート!! に決定

JR高尾駅から約30分、「陣馬高原下行き」の終点バス停を下りると、ご覧の様な どこかのどかな集落が…
さあ、ここからスタート。



林道を、渓流沿いに、ゆるやかに登りだします。
丹沢のヤビツ峠みたいに、ロードバイクに乗った、けっこうな数のサイクリストが、
途中追い越していったり、走り下ってきます。気持ち良さそう
道の脇からは、湧き出た水が路面をきれいに磨いてくれているけど、これじゃ 冬場は凍結しちゃいそうだね。




15分ほど、のんびり上っていった先から、いよいよ登山開始。
ヒーヒー、ハァーハァー、ヒーヒー、ハァーハァー、  やはり高尾山の登りとは 少し歯応えが違うかな。
たちまち汗が噴き出すけど、見上げる先の樹間から射し込む陽射しが とても清清しいなぁ。





人生、行き止まりの逆側には、必ず道は続く、いや 開けているものなんだね

日曜に加え 人気の高尾山域、ある程度の人出は覚悟してたんだけど、
さすがにこのコースまでは廻って来ていないようで、途中すれ違う人もまばらに、1時間半ほどで山頂へ



名物の「白馬像」が今日も迎えてくれました。山頂だけは あちこち 山ガール・山ボーイで賑わってます。
それを横目に高尾駅で買ってきたクリームパン&あんぱんをお腹に さっと流し込み、さあ、すぐ次のピークへ出発。
遅い時間に登り出したから、あんまりゆっくりしている時間がないのさ。





次の山、『景信山(かげのぶやま)』まで、ゆるい下り基調の樹間のコースを進みます。
多少のアップダウンのある道だけど、快調に距離を稼ぎます。ハァハァ、ゼェゼェ、ハァハァ、ゼェゼェ

ところが やはり病み上がり。
景信山に向けての登り返しのキツイこと キツイこと、ハァハァ、ゼェゼェ、ハァハァ、ゼェゼェ。
ほんの少しだけ、ええ、ほんとに小指の先っぽぐらいだけ、無理せず、陣馬山だけで下りれば良かった…
なんて 思っているうちに何とか到着  ちょっと疲れた~って雰囲気を醸し出しながらパチリ



もう、この時間になると(4時頃)、ますます すれ違う人もなく、もしかして自分がこのルート 一番最後の人
なんて不安な感じを抱きつつ、先を急ぎます。( 別に最後だからどうってことでもないんだけどね ) 



下に見えるのは中央高速。さぁ、城山を越して高尾山まで、最後の“縦走”だぜっ!!

再び下りだして、ふと『SUUNTO』に目をやると… 



634m って ことは…



そう、あの『東京スカイツリー』の、あのてっぺんと 同じ高さに 今いるってこと!! ( 唐突ですいません )
まぁ、だからどうしたと言う訳でもないんですが…  
スカイツリーの写真入れたかっただけ!? みたいな…

気を取り直して、   高尾山を目前にして、ハァハァ、ゼェゼェ、ハァハァ、ゼェゼェ
再再度の 登り返しに、徐々にダメージが蓄積していくのがわかります。頑張れ、俺!!



もはや、きれいな風景も、ハァハァ、ゼェゼェ    目に入ってこない、ハァハァ、ゼェゼェ

『一丁平』、ハァハァ、ゼェゼェ そして 『もみじ平』、ハァハァ、ゼェゼェ 
そして高尾山山頂に至る階段の、永遠に続くかと思われた一段一段を登りきった時、
ついに歓喜の時が訪れたのでした!!

( ここ、皆さん、頭の中で『ロッキー』のテーマでご唱和ください )
エイドリアーン 



はぁ~ なんとか到着 12時半から登りだして、5時半到着…
リハビリ登山のペースとしては、どうなの、どうなの? どうなのよ~っ!! 

昼間賑わったであろう山頂も、薬王院も、サル園も、ビアマウントも、すべて“兵どもの夢の跡”。静かです。



まぁ、最後くらいは頑張ったご褒美に、ケーブルカーで下りても罰はあたらないっしょ!? って
だらだら山頂駅のほうへ 最後の気力で歩く私なのでした。

って、ギャーツ、ケーブルカーも、リフトも
みんな 終わってるやないかー
 

罰はあたったのでした、ぐすん…  とぼとぼと、舗装はされてるけど きっつーい坂道を、
更に40分かけて下り切った私を、自分で慰めるばかりの warazaemon でした。ジャンジャン



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高尾山 新緑リハビリ登山!!

2012年06月22日 01時10分35秒 | 奥多摩

ついに、ついに戻ってまいりました、 お山の世界に
自分でも、こんなに早く戻れるとは思っていなかったので、感激ひとしおです

会社へも、今週から杖無しで出勤していて、早くお山に行きたいモードだったんだけど、
6月にしては珍しい台風が列島を駆け抜けた日、ん? 明日? 明日の休み、行っちゃう? 
しかも ちょうど明日は夏至じゃん、行ったれー

と言う勢いで、やって来たのは ( リハビリ登山だから、ね、ねっ、あくまでも…、無理しちゃだめよ )
再スタートのお山として相応しい( ええ、も、もちろん、そ~ですとも ) 僕の、私の、あなたの大好きなお山、
た、か、お、さん、たかおさ~ん、高尾山


だいぶハイテンションですが、前夜、前祝いの酒をかっくらい、お酒の残る頭で 朝 あわただしく用意をし、
『高尾山口』に着いたのが11時前。
朝寝坊しても簡単にこうしてやって来れる、都心からの近さとアクセスの良さが、やっぱり人気の一つなんだね


ん? 何? ケーブルカー? 乗らないのかって? あったりまえじゃ~ん
今日はリハビリ目的ですから、ええ。  ん? 言いませんでした?


チ~ン、お地蔵さんにご挨拶して、琵琶滝コース(6号路)で行きまっしょぃ

高尾山、改めて言うのも何なんだけど、山頂まで至るルートはたくさんあって、今日選んだ琵琶滝コースは
滝行修行をすることが出来る「琵琶滝」経由で、ずっと渓流沿いを登る涼やかなルートでした
初めてのコースでしたが、お気に入りに登録





緑と山のみずみずしい空気が、体を包み込んでくれます。あぁ、これが欲しかったんだなぁ





深い木立に囲まれているのと、渓流沿いということで、とても湿潤なルートで、これなら真夏に歩いても大丈夫、
気温が2~3度は低く感じます。

リハビリを意識して、ゆっくりと2時間ほどかけて登ってくると、山頂間近に何やら真新しい建物が…

そう、最近オープンしたばかりのカフェ、ではなくて、1億5千万もかけて新装した豪華トイレです。
早速使わせていただきましたが、まだ木の香りの残る 特に女性用にウェートを置いた とてもきれいなトイレでした。
高尾山、休日には相変わらずの人出でしょうから、みんな助かりますね



無事のリハビリ登山と 山行再開を記念して、パチリ 太った?やせた?



胸いっぱいに ふーっ、と深呼吸…

山頂付近では多少 雨がぱらついたものの、近場の山も( 丹沢方面 )きれいな稜線の重なりで歓迎してくれました。
なんてきれいなんだろう… 
今 この場所に立ててるだけで、言葉はいりません。
自分の中で、心のかさぶたが 少しづつ剥がれ落ちていくのがわかります
神様、仏さま、ありがとうございます…


さてさて、気持ちの良い汗とリハビリ登山の後は…?
麓の「高橋家」で、軽く一杯  へへっ、これだから山行は止められないっしょ



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この季節に登るのなら… 奥多摩・川苔山(かわのりやま)!!

2012年06月16日 21時02分15秒 | 奥多摩

ザック・ジャパン集合!!  って訳じゃないんだけど、私の愛用ザック達です。
右から、山登り始めた時に勢いで買った『コロンビア』の30リットル (今 考えると失敗だった)、
現在のメイン『カリマー』の45+10リットル(使い勝手はいいんだけどパッキンすると重いのが難点)、
そしてテント泊装備用の『ペイネ』60~70リットル(まだ未使用、あ~早く使いたい)

ところで今週もいろいろありましたね、ワールドカップ最終予選 対オーストラリア戦に、オウム逃亡犯 高橋克也逮捕!!
次から次へと飛び込んでくる情報の その目まぐるしさに息切れしそう…   
きっと今の自分には、そう、やっぱり『山』が足りないんだなぁ…
眩しいくらいにあふれかえる新緑の緑と、むせ返るほどの木々の息吹きの中で深呼吸しないと 

ということで、そんな『自然の癒し』欠乏症気味のあなたにお薦めの山、ご用意しました、へへっ… 

奥多摩は、都心から近い割りに とても自然豊かで、「山」にもいろいろなタイプがあって、山デビュー以来お世話になってます。
電車でいける最深部の奥多摩駅まで、土日祝なら『ホリデー快速』で、新宿から乗り換え無しで到着できるから楽ちん楽チン
(欲を言えば、もっと早い時間の発が欲しいのと、平日にも是非一本!!)

この『ホリデー快速 おくたま号』、行楽シーズンともなると車内は異様な乗客で占拠されます。
自分統計では、1.地味目カラーのウェアの、キャリア何十年とおぼしき山男・山女(意外とグループ多し) 60.2% 
2.おろしたてのカラフルな山ウェアに身を包んだ新山ガール・新山ボーイ(これまたグループ多し) 19.8%
3.新山ガール・新山ボーイとは一線を画しつつも トレンドはしっかりおさえた感あるファッションでまとめたカップル  10.1% 
4.使い込んだ感あるシューズにウェアで 寡黙さでアピールする 単独行らしき20代後半~40代の山ガール・山ボーイ 5.3%
5.使い込んだ感あるスーツを着込む、前の日、終電に乗り遅れ 漫画喫茶で夜明かしして帰宅するサラリーマン 1.5%
6.たまたま乗り込んできて 車内の異様さにギョッとする一般人 ほか 3.1%  ってな感じ…
え? ちなみに自分はどこの分類かって? へへっ

奥多摩駅から、渓流沿いを進むバスに揺られ20分ほど、川乗橋からいよいよ『川苔山(かわのりやま)』登山の開始です。
と言っても、更に30分程は 渓流沿いの傾斜のある舗装された林道歩き、バスから下りた一団が ばらけるのにはちょうどよい時間です。
 


林道からの道を折れて、更に支流沿いの こんな涼やかな道をたどります。
奥多摩の山は標高自体はそれほど高くないから、夏 真っ盛りには暑くて暑くて とてもお薦めできないけど、
新緑の季節や紅葉の季節なら程好いし、マイナスイオンたっぷりのこのコースなら、まさに新緑の今がベスト!!


1時間ほどで、このコース一番の見所、『百尋ノ滝』に到着!!  マイナスイオンを全身に浴びます!!




このコースのハイライトは、実は前半で完結、ってくらい極端で、この後はひたすら登りが続きます。
少し平らになってきたところで、やっとこさ山頂到着




ここからの下りは、尾根筋を青梅線の鳩ノ巣駅の方へ下るんだけど、奥多摩でも有数の道迷い発生頻度の高い場所です。
え~っ、こんな場所で…と思うような道筋なんだけど、油断は禁物。
里の、こんな風景が見えてきたら、ほっと一息。向こうに見える山は御嶽山かな?


ところで、奥多摩で汗を流そうと思った時、奥多摩駅までいけば『もえぎの湯』があるんだけれど
せっかくここまで東京寄りに下りてきたのに わざわざまた奥へ行くのも…
と考える人は多いはず。誰か、よい立ち寄り湯を知りませんか?
この日は、結局、河辺駅前のビルの中にある『河辺温泉 梅の湯』へ…。
施設はきれいなんだけど、これぞ奥多摩!!みたいな情緒がないのが すごく残念。
そんな文句言いつつも、新宿まで、湯上りにビールが効いて、爆睡して帰ったのはいうまでもありません。

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この季節に登るなら… 瑞牆山(みずがきやま)!!

2012年06月13日 01時52分49秒 | 奥秩父
しばらくのご無沙汰でした。
ついに、仕事に復帰しました!!  入院してからちょうど4週間…
長いようで、あっという間だった!?  ような気もする…
まだ本調子ではないけど、これで山行復活の第一歩だぜっ!! (仕事じゃなくてそっちかいっ)
秋には、いやいや、夏の終わりには間に合わせましょっ

がぜん、山雑誌を見る目にも真剣さが増すってもんさ、へへっ
今頃の季節だったら、そうだな、奥秩父の瑞牆山(みずがきやま)なんていいだろうなぁ…

初めて瑞牆山を訪ねたのは、三年前。
梅雨に入るかどうかという、晴れの一日を狙って、朝一番の新宿発「あずさ」で韮崎まで。そこから更にバスに揺られること一時間余りで、登山口の瑞牆山荘に到着。
春ゼミがにぎやかな、広葉樹の森を分け入っていく時の高揚感を、まだ鮮やかに覚えています。
同じ道筋を歩き出したのは、僕らの他にはバスで乗り合わせた“山ガール”が一人だけ。爽やかな季節の山を借り切った気分です。

(この“山ガール”に関しては、ちょっとした不思議なことが…。そのお話しは、何かの機会にまた…)
30分ほど行った分岐で、ふと木々の間から空が開けました。見上げると前方にこれから目指す頂が…
げげっ、あのピークまで!? ヘタレの虫が頭をもたげますが、無理やり押し込め 前へ前へ。


いったん下った先の小川を越えると、いよいよ本格的な登りのスタートです。


なんじゃ、あの岩は!! 根っこ? 大岩が転がるのを支えるには無理があるけど、自分も適当な枝を拾って突っ込んだろ。


時折、木々の枝が分かれた先から、ピークに連なる岩肌が顔を覗かせます。ほんまに大丈夫やろか…、ムクムク


石楠花の群生が、そんな不安を一瞬にして和ませてくれます。

この山域、ピークに近づくにつれ、岩肌が露出して、独特の山の表情を見せてくれます。山すそから吹き上がってくる風が心地よい。
そして、2時間半の頑張りで 何とか山頂到着!! その景観をお楽しみあれ…






吹き上がる風は涼しさも運んできてくれる一方、ガスも湧き上げ、めまぐるしく眺望が変化します。
今見えていた稜線が、次の瞬間 真っ白にガスに包まれ、写真を撮るのも一苦労。

さて、撮影会の後は お楽しみ 山ご飯だぜっ!!

お腹も満たし、山頂で作戦会議。
いい汗をかいた後は温泉でしょ!!  というわけで、下りた先にある『増富温泉』へ寄ることに。
あれっ、ちょっと待って、その為には、予定より一本前のバスに乗らないと…  じ、時間がっ!!
ということで、この後の下りの写真、一切ありません。あしからず。

ところで、東京から行く中央線沿線の山域でも、奥多摩を中心とした山域と、山梨に入ってから広がる山域(例えばここ奥武蔵)って
山の趣が全然違うんだよね。山すそからのアプローチが颯爽と感じるのが、この山域の魅力かな。
今の季節にここをお薦めする理由も、そんな訳なんです。



山行とは全く関係ないけど、療養中に伸ばしていた髭をきれいにする前にパチリと、記念写真。

どうだいっ、ワイルドだろぅ!?

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山小屋 その4【高見石小屋】

2012年06月05日 11時08分10秒 | 八ヶ岳
前回ご紹介した『黒百合ヒュッテ』への登り口の一つである渋温泉から、
冬場 同じように入っていける山小屋に『高見石小屋』があります。

冬の八ヶ岳は通年営業の山小屋が多いと 以前も書いたけど、
都心からのアクセスが良いのも人気の理由。
急に取れた連休を無駄にしてはと訪れたこの時も、関東はすっきりとした冬型の晴天で、
いつものバスで渋温泉に到着した朝も、まだまだ空はピーカンでした。


その代わり、冷え込みは結構きつく、登り口すぐのところの川が氷瀑のようになっていました。


そんな冷え込みの中でも、登りだすと ものの30分もしないうちに汗が噴き出します。
最近のウェアは素材が大進化していて、体にかいた汗は たちどころに肌から吸収し、素材を通じて最後はGoreTexで外へ、と
とても快適なこと この上ないんだけど、装備で唯一困るのが、メガネ男子にとっての“レンズのくもり”。
強力なくもり止めを探し出しては塗ってくるんだけど、残念ながらまだ完璧なものには出会えていません。

この日も、サングラスに最新のくもり止めを塗って臨みました。(はずでした…) 



登りだしてすぐ、『黒百合ヒュッテ』との分岐を分け、明るい冬の陽射しの中を 淡々と登っていきます。
最高に気持ちいい!! 

『賽の河原』と呼ばれる谷あいのザレ場を過ぎれば、あともう少しで『高見石小屋』です。
山のガイドブックによると、この場所は冬場、風の吹き抜ける場所なので、吹雪くことが多く、道迷いに注意 とあります。
天候に恵まれたこんな日には、ふ~ん、この場所が? そんなもんかねぇ… って感じだったのですが…

登りだして2時間ほどで、今日の宿、『高見石小屋』に到着です。
でも何だか体調が変だぞ。 少し悪寒もするし…  折角の好天なのに、すぐ裏の展望スポット「高見石」にも行かず
風邪薬飲んで、大部屋の真ん中に置かれた炬燵に体全部突っ込んで、夕飯まで一眠りです。

その甲斐あってか何とかそれ以上の悪化は免れたものの、食欲はいつもの5割程度。まぁ、一晩大人しくしてましょう…



布団に包まって上を見上げると、ちょうど頭の上に明かり取りの窓があります。
『高見石小屋』は“ランプと星空鑑賞の山小屋”を売り物にしているようですが、きっと夏にはここから満点の星空がのぞけるんでしょうね。
そういえば、テラスにはお手製の大きな天体望遠鏡があるって云ってた。
小屋の位置する場所が、ちょうど少しだけ窪地になっているので、下界の灯りにも邪魔されないいいロケーションらしいし…。
絶対、また夏にこよっと!!

翌朝は前日とはうって変わって、朝からどんよりと雪雲におおわれ、雪もどんどん降り積もっています。

昨晩の食欲不振は嘘のように、高見石小屋名物(?)の朝食のパンとコーヒーを楽しみながら、
さて今日はどうしよう…と考えます。
天候がよければ、小屋⇒白駒池⇒麦草峠⇒丸山⇒高見石⇒小屋、と雪世界の中を周遊しようかと思っていたのですが
夜半から降り出した雪は結構な積雪となってトレースを消してしまっていそうだしなぁ…
弱気の虫が騒ぎ出し、いまいち不安。
実際、小屋のある場所も“窪地”だけに、吹き溜まりの雪の深さは かなりのモンです。
結局、無理せず、白駒池だけを往復して、早めに下ろうということに…

しかし小屋から歩き出して ものの5分も行かないうちに吹き溜まりに埋没、
しかも片方のストックのバスケットを紛失!!
雪をあちこち掘って探してみたものの断念。ついてない出だしです。

白駒池 到着。意外に広く感じるのは一面雪に覆われているせい?
真ん中あたりまで行ってみようと踏み出したものの、予想外のラッセルに たちまち断念。風もだんだん強くなってきました。

「冬型は安定している」という予報だったのだから、どうやら八ヶ岳の上だけが、すっぽりと厚い雪雲におおわれているようです。
それなら長居は無用と、小屋まで 来た道を登り返し戻り、装備を整えなおし、さあ 渋温泉へ向け、どんどこ下ります。


樹林帯の中は、それでも風から守られていたんです。
昨日、ささっ と通過した「賽の河原」に出るやいなや、
横殴りの風が容赦なく吹きつけ、堪らずフードを引き絞り風下に顔を向け歩き出すものの、
今度は自分の吐き出す息とアウターの中の熱気でサングラスがあっという間に曇り、視界を奪います。
仕方なく幾度となくレンズを拭き直すものの、足場は雪に覆われたザレた岩ばかりのルート、
トレースだって吹き飛ばされてしまっています。
ルートを失いかけ、勘だけで足を進めるうちに、とうとう身長分くらいの深さの岩の窪みを、
知らずに踏み抜いてしまいました。

積雪があるので、怪我などはなかったものの、出ようともがいても なかなか這い上がれません。
あ~、ガイドブックで注意していたのは まさにこういうことか…
山を舐めてはいけません、ほんとに!! 
結局30分近くかけて( 往きの3倍くらい!! )、慎重に慎重にルートを探し そこを通過し、
再び陽射しのある樹林帯に下ってきた時の安堵感たるや!!

教訓 《視界の確保を怠ってはいけない》  失くした物 《残っていた もう片方のストックのバスケット》
寒さでかじかんだ体を、今回も渋御殿湯( 源泉掛け流し )で じわ~っとほぐしたのは云うまでもありません。

よい子のみんな、湯船に入るときには、たくさんある蓋板を 自分の分だけ外して入りましょうね!!


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山小屋 その3【黒百合ヒュッテ】

2012年06月03日 01時24分03秒 | 八ヶ岳
ここ数日、気温もだいぶ上がってきましたね。
“暑がりの寒がり”の自分としては、少し冬の涼しさ、否 寒さが懐かしくなってきたところ。
まったくあまのじゃくな性格じゃあ。

山小屋で、今まで訪れた回数の一番多いのは、八ヶ岳の中央よりちょっと北寄りに位置する『黒百合ヒュッテ』。
通年営業の多い八ヶ岳の山小屋の中でも、その位置するロケーションから否応無く利用頻度が高くなるのと、
ネーミングからくる ちょっと山ガール・山ボーイの琴線に触れる甘い響きが 人気の秘密かな…。
昨年から幾度もお世話になった山小屋を、冬の山行時で振り返り、涼感をお届けして進ぜよう。


『黒百合ヒュッテ』へのスタートは、いつも ここ渋温泉から。新宿発7時の「あずさ」で茅野まで来ると
ほぼ時間をロスすることなく、渋温泉行きのバスに乗り継げます
茅野駅でバスの発車を待つ間、冬晴れの青い空に迎えられた日には、早くも心浮きうき。
駅周辺に ほとんど雪が見当たらない時でも、さすがに渋温泉まで上ってくると結構な積雪ということが多いんだ。
逆に、渋温泉での積雪量で、「上」の様子もうかがい知れるってわけ。
因みに、渋温泉、名前の通り「渋御殿湯」って温泉宿があるんだけど、立ち寄り湯もやっていて、
早めの時間に下りてきたときには是非。とてもいいお湯です。ただ、飲食提供は何も無く、缶ビールの自販機があるのみ。残念


『黒百合ヒュッテ』までの登りは、まぁそんなにハードではないし、人気のルートなので雪も踏み固まっていることが多く、
登山靴だけでも登れるんだけど、僕が登る時はウィークデーが多いので、先ずは「ワカン」で足元を固めスタート。
それに、こうした装備をすることで、いよいよ冬山に登るんだなぁ…と、気分が盛り上がるでしょ♪




木に降り積もった雪が、いろんな造形を見せてくれて飽きません。あちこちにウサギだか、たぬきだかの足跡も…


一時間半~二時間ほど登りつめ、体がほぐれ暖まってきた頃、急に視界が開けると『黒百合ヒュッテ』に到着。
山小屋の前がテント場になっています。雪をはたき、ワカンやアイゼンをはずして入口を入ると、
すぐに土間にある暖かいだるまストーブがお出迎えしてくれます。その奥にも大きな薪ストーブがあって、
吹雪かれたりしてやってきた時には、最高ッス!!


人が少ない時には、そのまま土間から靴を脱いで上がりこんだ厨房の前に炬燵があるので、足を突っ込んで
夕食までのひと時、一足先にビールにおつまみで始めるもよし、本棚から本や雑誌を持ってきて
ぬくぬくと まったりまどろむもよし、至福の時間とあいなります♪


時間があって、天気が良ければ、往復15分ほど先の中山峠まで足を延ばし、八ヶ岳の東山腹越しの眺望を楽しむのもあり。
いずれにせよ、この“アイドリングタイム”こそ、山の楽しみの一つだね。
山小屋で過ごすことを目的にやってくる人もいるのも、うなずけます。
『黒百合ヒュッテ』は、こじんまりと、シンプルで清潔なだけの、決して豪華でもロマンチックな宿ではないけれど
山ですごす時間を スタッフをはじめお客さんまでもが大切にしている、そんな山小屋です。
あ~、また行きたいなぁ。

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Love、山行アイテム

2012年06月01日 15時47分27秒 | 日記
6月になりました。あっという間に今年も5ヶ月が過ぎたわけです。
今年は自分にとって、特筆すべき、前半でした。
2月の末に腰が痛み出し、3月~4月は苦しみの中で通院治療、あちこち病院を渡り歩き、
一時は“神の手”と称される整体師までもネットで調べだし訪ねてみましたが、
刀折れ矢尽き、ついには手術を覚悟して5月9日に入院・手術…。
8日目にして退院、 自宅療養とリハビリとで5月が終わりました。
時間感覚も狂いっぱなしです…。

春や花見を楽しむ余裕も無く、もちろん春山登山なんて、口に出すのも 自分の中で考えることさえも憚られる、
そんな3ヶ月でした。
それでも山雑誌( 『PEAKS』 『山と渓谷』 『ワンダーフォーゲル』 等々)だけは欠かさず購読、
warazaemon家の山蔵書は増える一方です。


まぁ、読んでる間は自分も擬似山行している気分になれて、欲求の解消に大いに役だっているんでしょうね…


山雑誌以外にも、ウェアやグッズ・ギアなど、いつのまにか身の回りに増え続けているのには、我ながら驚きます。
今年に入って手に入れた“お気に入り”を、少しだけご紹介しましょう。

まずは、「SUUNTО」の 『CORE』       。



山登りしだしてから、ずっと憧れていたギアの一つです。
時刻表示にアラームはもちろん、電子コンパスもあります。更に標高から標高推移、気圧表示にその気圧変化からの天候予測、
その日の日の出・日の入り時刻の表示まであります。(機能は他にもまだあるようですが、残念ながらまだ使いこなせていません。)
でも、このカラーリング、とってもシックでいいでしょ?
山ですれ違った人の、汗をぬぐうその手に、さりげなくシックにおさまった『CORE』なんて、TOO COOL!!
疲れた汗臭い50過ぎのおっさんが、ジョージ・クルーにーみたいに見えること請け合いです。


お次は、『 Grivel(グリベル)』のピッケル
雪山に登り始めてから、とても、とーっても気になっていたのが、12本爪のアイゼンと、このピッケルでさぁ、旦那。
やっぱ 山男の究極の武器でしょ、これは…


別に使う場面は無くていい、いや むしろ無いほうがいい(!?)
想像してみて下さい。
体が持っていかれてしまうくらい激しい横殴りの吹雪の中、急峻な雪面を進む自分を支えてくれている、ピッケルの勇姿を!!
これを持っているだけで、(ザックに差しているだけで)、
あぁ、この人はきっとこれから、冬のとても厳しい山に分け入って行くんだわ、男らしいわ、素敵!!
と、山ガールちゃん達に、尊敬の、いやいやもっと 憧れの熱い眼差しを向けてもらえる事 必至なのであります。

と まぁ、事ほど左様に威力絶大で、冬山には欠かせないアイテムなんですが、
実は、今年1月~2月に4度、雪山を楽しんで来ましたが、(自分の行った場所の中で)ほんとに必要だった場所は西穂独標と天狗岳の直下だけ、でした
それでも、およそ3K近い重さと引き換えにしても、『ピッケル』の与えてくれるストーリーというか、イメージ、夢? 否「ちから」は大きいんです。
あなたを冬山、雪山へ駆り立てる、大きな力を持ったアイテム、それが『ピッケル』です。


さて、最後にご紹介するのが…  ひ、控えおろう!! ここにおわす方を だ、誰と心得る!! 
恐れ多くも きゅ、究極の山行ギア、ガーミン社の『OREGON 450』公であられますぞ!! というわけで、ジャ~ン。


そうです。本当に究極のギア、と云えるかも知れません。GPS衛星の電波を受信し、自分のいる所の緯度経度、標高がたちどころに判り、
さらに内蔵の地図データと連動し、地図の上にそれを表示、ルートや軌跡も表示することで、いわば山版のNaviシステムになる優れものなのです。
ただ一つ残念なのは、この機種は英語版・外国語版(日本語版バージョンだけがない)だということ。
日本語バージョンの入った機種は『OREGON 450C』で、定価は10万近くするんです。
これは仕事でお世話になった先生から、逆にお礼にと譲り受けた、ラッキ~な下賜品なんでーす。
なので、ネットで引き寄せたマニュアルをもとに、使用方法は現在まだ勉強中。
いずれ、自分の山行には欠かせない、強力なギアになってくれること間違いありません。
特に、ルートを見失いやすい雪山なんかでは、ほんとに助かるだろうなぁ。今から楽しみでしょうがありません。

早く、こいつらを連れて、山でぶいぶい云わせたいもんです♪

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