断章、特に経済的なテーマ

暇つぶしに、徒然思うこと。
あと、書き癖をつけようということで。
とりあえず、日銀で公表されている資料を題材に。

総裁、副総裁、審議委員の講演録(2012年7月~2012年9月)

2012-11-13 21:13:48 | 日銀ウオッチ
「総裁、副総裁、審議委員の講演録(2012年7月~2012年9月) 32号」
昨日届いた。

昨日読もうかと思ったけど、
かみさんが「ワンピース」を買っちゃって、
ついでに「山と渓谷」の11月号も買ったもんだから、
読んでる時間がなかった。
ヤマケイは、高桑さんが出ていたので、買った。
他にもきれいな写真があったし。
でも、本当は、11月号は、買うなら
岳人か、新ハイキングのほうが
よかったような気がする。個人的な趣味の問題だが。

で、問題の講演録だが、
まあ、内容的には、すでにウェッブページで公表されているものばかりなので、
改めて、読んでここで紹介するような性質のものではないが
おいら自身の備忘のため。

まず、ずいぶんと厚いなあ、という印象である。
この講演録は、年に4回送られてくる。厚いときもあれば、
そうでもないことも多い。今回のものは、ページ数が平均よりかなり多めである。
ただ、講演のたびに配られた資料と講演の要旨をまとめて発表しているものを
一冊に製本しただけのため、通しのページがついておらず、
ちょっと不便である。
まあ、ウェッブページに配信されるたびにプリントアウトする(興味あるものだけでも)のも
大変なので、
送ってもらえるものなら、送ってもらうほうがいい。
プリントアウトするのは、決済レポートや金融システムレポートのほうが
優先。そいや、金融システムレポートは先日公表されたけど、
決済レポートのほうは、今年は出たんだっけ。。。。思い出せない。
まあ、それはそれとして、、、

7/2の、山口副総裁による
「欧州債務問題とアジアへの影響」これは、東京-北京フォーラムでの
発言要旨ということで。

7/5の、白川総裁による支店長会議の挨拶。この辺は、まあ、いいとして、

7/19には、西村副総裁の
「地域間金融協力:金融安定に向けたさらなる金融協力の形」
これは、CEMLA(なんでも、英語でいう
'The Centre for Latin American Monetary Studies' の略称のようだが、
これをどう訳すと、CEMLAになるんだか、よくわからない)
の60周年記念コンフェレンスでの発言要旨の抄訳ということだ。
このCEMLAは、インターネットでちょっと検索したところ、

The regional association of Latin American and Caribbean central banks.
Its main objective since 1952 is cooperation amongst its members
in order to promote a better knowledge
of monetary and financial topics in the region.

と、いうわけで、もともとはラテンアメリカやカリブ地域の中央銀行の
協会で、52年に設立されて以来、
域内メンバーの協力で地域内の貨幣や金融にかかわるとっピックスについて
研究を深めてゆく、という、なんだかそういう組織らしい。
この協会では、10月にも西村氏が講演している。

7/25の、山口副総裁
「デフレ脱却への道筋と金融緩和の推進」
これは、広島県の金融経済懇談会における挨拶、ということだけど、
いつも変わらぬ内容っぽい。まあ、もちろん、
日銀が自分たちのやっていることをアピールするため開催しているんだから、
当たり前といえば当たり前のことだ。
日本はこんな感じで、
財政はこんな感じなので、日銀はこんな風に頑張っていますよ、
という、日銀の宣伝だが、
ちゃんとそういうスタンスを理解したうえで、読むなら、
いたずらに丸め込まれることもなく、勉強になる。

7/26には、白川総裁が
「先物取引市場と業界の課題」というのを講演している。
これは、Future Industry Association(演題を見る前、
主催者名だけを見た時、
一瞬、「未来産業協会」と読んでしまい、なんだそりゃ?、と
ちょっと驚いてしまったよ。まあ演題を見れば、一目瞭然だが。)

8/2 森本審議委員による
「我が国の経済・物価情勢と金融政策」
であるが、上記山口袱紗総裁の講演と同じで、
だいたいいつもと変わらぬ内容のようである。
ただ、ずいぶんとたくさん図表をつけているなあ、という印象。
あとで読んでおこう。

8/24 白川総裁
「最近の金融経済情勢と金融政策運営」
これも図表資料の点数が多い。
この中でひとつ気になったのが、
企業の資金繰り判断資料、および
企業から見た金融機関の貸出態度の資料である。
これは、もちろん日銀短観で(おいらのような変人にとっては)おなじみの
内容だが、ここでは、短観だけでなく、日本政策金融公庫、(日本公庫)の
同じ資料も並べて掲載していることである。
公庫も短観も同じタイトルではあるが、
ただ調査の対象が、公庫の場合、「中小企業」と「小企業」に分けられている。
まあ、調査対象が客先なので、
当たり前といえば当たり前だが、
日銀短観が「大企業」「中堅企業」「中小企業」と分けられている
(ただし、この資料には「大企業」と「中小企業」しか掲載されていない)のと比べてみると、
確かに印象がかなり違ってくる。
日本政策金融公庫の資料も郵送されているものを会社で受け取っていると思うのだが、
これは、あまり見ていない気がする。。。
まあ、これも、公庫のウェッブページでおそらくは開示されているはずなので、
あとで見に行こう。

問題は、その内容であるが、やはり「小企業」は「中小企業」より圧倒的に悪い。
小企業あるいは個人企業は、おそらくかなり資金繰りの厳しいところに
追い込まれているのであろう。
すぐその下には、
「実質無借金の上場企業の割合」なる資料が掲示されている。
ここで言っている「実質無借金」というのは、
現金同等物の保有残高が有利子負債残高を上回っている企業の割合
ということである。現金同等物というのは、ここでは、
CP、CD、公社債投信などを含んでいる。これが今や45%に上っているのである。
(ただ、このことの含意については、ちょっといろいろ感じるところもある。
正直を言えば、有利子負債の残高を、文字通り現預金およびCDの残高が上まわっている
企業の比率あるいは数、を知りたい、という気もする。)
いずれにしても、大企業の余剰資金が
過大に蓄積されていく一方で、中小企業の資金繰りが
圧迫されてゆく姿が、はっきり描き出されている。
この点は、もう少し、深める必要がある。

この講演については、本文もだが、資料のほうがより面白そうで、
あとで落ち着いて読んでみたい気がする。

8/27 西村副総裁、
「人口動態の変化、情報通信技術の影響とグローバル化:
やや長い目で危機後の世界を考える」
と、これは、トルコ共和国中央銀行でのスピーチ抄訳らしいが、まあ、
何だって、トルコの中央銀行でこんなスピーチをやっているのか
よくわからんが、

西村氏というと、昨年あたりは、なんだか、
いつも人口問題ばっかりやっていたような印象がある。
その後、白川氏あたりも人口問題に言及するようになったみたいだけれど、
以前はほとんど西村氏が一人で
どこへ行っても景気悪化=人口減少・急速な高齢化説を
論じていたような印象だ。確かに、個々の議論は
説得力があるような気がするんだが、
どうも、読み終わった後、なるほど、という感触がないのが、、、
何かなあ。。。。(これも、添付資料の枚数が
ずいぶん多いよ)

9/5 宮尾審議委員
「我が国の経済・物価受精と金融政策」
山口県金融経済懇談会における挨拶

これも、まあ、「金融経済懇談会」にふさわしい内容、
というのか、

この、金融経済懇談会では
なんかほかの場合より、いっそう講演者の個性というか、意見というのか、
興味関心というのか、
そういうものが表出されない傾向があるような気がする。
まあ、趣旨が趣旨だから、当然といえば当然だが。。。

9/6 白川総裁
「成長力の強化に向けて:日本経済の課題」だが、
これは、「読売国際経済懇話会における講演」なんだそうである。
確か、このころだったと思ったけどね、
読売新聞に、社説で、「日銀が努力すれば、
不況は脱却できる。日銀バカアホ」というようなのが掲載されたのは。
違ったかな?

9/6 ブンデスバンクの件は、以前に触れた。

9/7 白井審議委員
「人口動態の変化は我が国のマクロ経済に影響を与えているのか?
―金融政策へのインプリケーション―」
ということで、
フィンランド中銀、スウェーデン中銀、ストックホルム大学セミナーにおける
講演(9/3-9/7)
とあるが、これは要するに、一つの原稿を3回使いまわした、
ということだろうか。まあ、短い期間で異なった場所で
立て続けに講演するなら、そういうこともあるんだろう。
しかし、白井氏って、そんな人口問題とか、やってたっけかな。。
前に、1回ぐらいあったような気もするようなしないような。。。

9/20 「成長力強化に向けた金融資本市場の役割と
証券業界への期待」これは白川総裁。
全国証券大会における挨拶、ということで、
まあ、内容は推して知るべし、といったところではなかろうかね。

9/24 山口副総裁
「内外経済の下振れと金融緩和」ということで、
アジア調査会の行ける講演。
この講演に限らず、
やはり、金利や国内の経済動向と並んで、
為替レートについての言及が多い。
そりゃ、当然ではあるけれど、
どんな説明をしているのか、興味ある。


まあ、目次をみればだいたい見当がつくようなことばかり
書いてしまったが、
ただ、こうやって自分で書いてみると、目次だけであるにもかかわらず、
ただ漠然と、あれが面白そ、これが
役に立ちそ、と眺めているのに比べて、
それだけで、何やら、印象が違うようである。

あとは、本当に読んでる時間があるかどうかが問題だが。。。。


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