和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

句と絵の組み合わせ。

2011-09-02 | 詩歌
高浜虚子の初期の俳句(明治36年)に

  秋風や眼中のもの皆俳句   

というのがありました。
よし。秋は俳句だ。なんてね。
それでもって、岩波文庫・横井也有著「鶉衣」上下を買ったのに、
ちっとも、歯がたたないのでした。
ところで、半藤一利著「漱石俳句を愉しむ」(PHP新書)をダンボール箱に探していたら、磯辺勝著「江戸俳画紀行」(中公新書・2008年)がありました。これ未読。
その「江戸俳画紀行」の最初に登場しているのが横井也有。
ああ、そうか。私みたいな素人が俳句を理解するには、俳画なんだ。
なんてね。

磯辺勝氏の新書まえがきをすこし引用。
はじまりは「江戸時代の俳画は、おもしろい。」とはじまっております。

「著者は、十七、八年前に江戸時代の俳画と出合い、たちまち引き込まれた。なぜこんなに魅力があるのか、と考えても、わからないのである。・・・名のある俳人のほとんどが俳画を描いていた。芭蕉なども、熱心に俳画に取り組んでいる。そのわりには、俳諧研究家からも美術研究家からも俳画は軽視されてきた。・・・江戸期の、句と絵の組み合わせによるこの特異な作品群・・・これだけおもしろい創作物が、忘れられているのは、いかにももったいない気がするのだ。」


うん。

「鶉衣」を寝かせ、
「江戸俳画紀行」をひろう秋の風。

コメント
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