がんばるのも、一所懸命も、ひたすらそれに邁進するのも、それはもっと若い頃
のことだ。この年齢になると、気持ちはあっても体が続かないし、私は若い頃
から「髪振り乱して夢中になるタイプ」ではなかった。
人生の中で最大の学習、ダンス教師試験、ヨーガの指導者、世界心理治療学会
で発表したプレゼンテーションも、楽しいからできたのがホンネだ。
一所懸命なのにいつもどこか醒めていて、時折心の中で(これで良いのだ
ろうか?)としばしば考えたりしていた。
そんな自分なのに「何かに燃えていなければ生きられない」因果な性格で
只何となく過ごす日は楽しくはない。友人達とも会えない、外出もできない
研究会も学会もない。何しろ活動的なのは生まれつきだから、自分のエネル
ギーの矛先は、ヤッパリ家事と趣味になると思う。今日のタイトルはフランス
のエミールクーエの言葉で「私は日ごとにますます向上していく」と言う
意味で、これは世界的に有名な言葉で、私のスタジオのスローガンだった。
スタジオの鏡の上の壁に、オシャレな英字で書かれていた。
この年齢で「日ごとに向上しいていく」なんて、もしかしたら噴飯もの
かも知れない。老化現象を打ち負かすなんてそんな恐れ多い気はないが
でも、細々でも努力するとその成果は確実に実感できる。
他人の評価は全然気にしないから、Day by day,は最高に楽しい。
高齢者でも「二人の命、生きた実験台」を元に、考えたり、工夫したり
実践する事を、今年から目標でなく趣味に変換したことで、より毎日が
ステキで有意義になった。これは「一驚両得」で、いつか必ず誰かのお役
に立つはずだと信じている。「楽しくなければ人生じゃない」の価値観
なので、これほど遣り甲斐があるものはないが、これって、やはり脳天気
と思われるのでしょうか?でも、誰にも迷惑かける訳でないし、夫も
嬉しそうなので、これからもズーッと続けるつもりだ。