迦羅求羅虫

小さな寺の日々の出来事

念仏法難800年を考えるつどい

2007-06-15 23:15:59 | 行事
9日の「念仏法難800年を考えるつどい」に参加し、翌日戻ってきました。
その後ずっと忙しくてなかなかブログを更新できないままあっという間に1週間。
記憶が薄れないうちに書いておかなくっちゃ。

当日はめまぐるしくお天気の変わる1日でした。
午前中はなんとかもっていたのですが、開場時間が近づくにつれ雨が降り出し、遠くではカミナリも・・・
宗派を越えてのつどい。1年以上もの間、呼びかけ人である住職たちは話し合いに話し合いを重ね準備をすすめてきました。
ようやくにしてこの日を迎えたという思いがありますので、やはり青空いっぱいの1日であってほしかったなあとうのが正直なところ。
でも、そんな天候にもかかわらず、会場の知恩院和順会館にはたくさんの方がお見えになりました。

今の時代状況の中、我々念仏衆はどこに向かって声を出し歩み出せばいいのか、このつどいがそんなことを考えるきっかけになればいいな、と思いながら席に着きました。
まず、浄土宗、西山派、浄土真宗本願寺派、そして大谷派の各派から4人の方がパネリストとして法難800年についてお話しされました。
それぞれ個人の見解としながらも、宗派の認識の違い、あるいは押さえたポイントの違いなど、如実に出ていて興味深かったです。

基調講演の阿満さんはいつもながらの厳しい論調で、仏教者に対し檄を飛ばすがごときお話しでした。
時代社会に応えることなくぬるま湯に浸りきり、内向きの念仏を頂いて安穏としている我々ひとりひとり、そして仏教教団とはいったい何なのだろう。
そんなことをあらためて思いました。

さて講演も終了し、いよいよ安楽寺までの念仏行脚となりました。
外に出ると青空、やったー!
事務局が用意した雨合羽も配ることなく出発(ただしこれが後で裏目に)。
何本もの「南無阿弥陀仏」の幟旗、そして大谷派有志の持つ「憲法9条を守ろう」の旗をひるがえし、総勢120名ほどで鹿ガ谷安楽寺までの3.5キロを歩きました。
浄土宗の若い方々が「なむあみだぶつ」と大きな声で先導してくれましたが、なかなか私たちは続くことが出来ません。これは伝統・習慣の違いでしょうか?
何だか申し訳なかったです。
大谷派の岡崎別院を過ぎたあたりから雨粒が落ちてきて、だんだん強い降りに。
ズボンの裾もぐっしょり。
なんで雨合羽を配ってくれなかったの~と、今になって怒る

それでも到着する頃には雨はほとんど止み、安楽寺さんの方々と、そして雨に濡れてしっとりと美しいお庭が私たちを迎えてくれました。
引き続き、本堂で法要。
浄土宗のお勤めは初めてでしたが、とてもよい響きで感動しました。
さらに、安楽寺さんでは参加者の為におにぎりとお茶を用意して下さっていたのです。
ありがたい気持ちで大きなおいしいおにぎりを頬ばりました。

たくさんの方が、いろんな立場でいろんな思いで参加したつどいでした。
弾圧と言い、朝恩と言う歴史認識のズレ、教化の差違はありますが、お互いのことをまず知る、学ぶと言うことから始まる歩みであると思いました。