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跳箱

跳び箱でも飛箱でも飛び箱でもとびばこでもいいけどそこはそれ跳箱なんです。体育日和のお供にどうぞ。

ネット(地球)が持たん時が来ているのだよ。

2006-07-17 00:51:00 | 通信
ありとあらゆるフリーライダーに呪いを振りまく跳箱が度々言及(この辺とかこの辺とか)してきた「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」が報告書(案)を発表したのが7月14日。この間、NikkeiBP関係とか、Impress関係とかはこれとかこれとかこれとか、きっちりサポートしてくれていた(跳箱最近忙しくて傍聴行くヒマ無かったし助かった)んですが、CNETはまるっきりシカトかましてくれてました。永井美智子に藤本京子、弾幕薄いよ、なにやってんの?夏休みか?

7/13には早速先制攻撃で和田御大がけん制しています(多分、こっち読んだほうが判りやすいはず)が、総務省的にはNGN導入とFMC提供開始のタイミングをきっかけに上下分離を進めたいんでせう。

上限分離進めるのはいいんですが、本件報告書(案)が描き出したモジュレートされた(言ってみればSOAな)事業環境をきちんと理解してプレーできる事業者がいったいどれだけありえるのか、はなはだ疑問ではあります。よくわかんないけどとりあえず踊ってみる(みろ)、ってところなんでしょうけど。

総務省はNTTを泣かす気満々ではありますが、もう一方で自称Web2.0なフリーライダー達にもきっちり責任を持たすつもりらしいです。(当人たちが理解しているかどうか非常に疑問が残りますが...。)結局、資本の論理で生き残ったのは北米企業ばかり、なぞという結果にならないように、そうとう補習授業やらないとマズそうな気がしてなりません。

さて、本件報告書(案)自体は、総務省が以前から唱えていた念仏(ユビキタスネットワーク社会ってやつ)を費用分担モデルまで踏み込んで記述したある種エポックメイクなものに仕上がっていると感じます。ええ、べた褒めです。ぜひ一読あれ。

P.S.
ちなみに、この辺の議論が、一部で話題のYOUTUBEの件とか、WinnyをはじめとするP2Pの件とかに絡む(つまり、普通の人たちの生活にとっても密接に関係している)ってことをきちんと判りやすく全体像を取りまとめないといかんと思うのですがめんどくさいです。

ま、今後の展開に注目です。

燃え上がるか?ただ乗り論

2006-05-17 11:53:41 | 通信
跳箱的に大嫌いであると公言しているただ乗りというかFree rideについて、かの「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」がパブコメ募集したら米政府筋やらgoogle含め関係各方面からものすごい勢いでコメント集まってしまったのは先月のお話。

予想通り利害関係者周辺でひっそりと話は推移、と思いきや、なぜかSurveyMLで有名(?)な最近はネットレイティングス社長をしていらっしゃる萩原センセが自身で主催してらっしゃるSurveyMLに薪をくべておられます。

うーん、ちゃんと火はつくんだろうか?

ちなみにSurveyMLの入会はこちら。最近はすっかり枯れてしまいましたが過去ログはおなかいっぱいになること間違いなし。FreeMLに引っ越す前の過去ログ見られたかどうかは記憶が定かでないです...。

新保センセ降臨

2006-04-19 15:52:37 | 通信
日本総研の新保センセ(ご無沙汰しておりまする)がナゼかCNETに降臨されておられます。

お題は「ネットインフラただ乗り論争の本質」。

一気に読了。センセ、相変わらずクールです。でもセンセ、CNET読者には難しすぎると思います。媒体特性考えて難易度下げてくだせぇ。

さて、これ、以前からセンセが指摘されておられることではあるのですが、

追加的な価値があれば消費者への価格圧力は当然

であり、

これまでよりも高速で高質かつ多様なサービスを、つまり追加的な価値を消費者が享受しているのであれば、相当の対価を支払うのが市場原理というもの

という論点なんですが、B2B取引におけるバーゲニングパワーの作用については当然のこととして織り込んでおられるセンセがB2Cにおいては素朴にエンドユーザーに対して費用転化可能としてしまっているのがアレな感じです。

いや、センセの立脚点からされると、家計部門からの需要というより消費=支出が増えなきゃ産業育たねー、ってことになるので消費者がもっと"消費"したくなるような「追加的価値」を提供せい、と云われるのもごもっとも、ではあります。

が、しかし、実際問題バリューチェーンはB2・・・B2Cとなるわけで、商流の下流になればなるほど多くの場合、担い手のBとなるための参入障壁が小さくなるので、そこは過当競争気味になってるわけです。
で、当然、そこにユーザーアグリゲートすることによって上流のBに対してバーゲニングパワーを得ようとするプレイヤーが(ある程度の資本をもって)現れてぐりぐりアグリゲートするわけですが、ここでエンドユーザー獲得のテコとして使うのは多くの場合、価格競争力だったりします。

なんでかっていうと「追加的価値」となりうる非常に強い比較競争優位となりうる技術なりコンテンツなりって突然降って湧いたように手に入るもんじゃないからってのが一点目の理由にならないすかね。降ったり湧いたりすることもあるかもしれないけど、それって偶然、ってやつです。

となると、「追加的価値」となりうる非常に強い比較競争優位を形成するためには、追加的価値になりえるかどうかワカラン、という段階からえっちらおっちら育てていかなくちゃいけなくて、先行投資がかさむわけです。となると、よほどキチガイな経営者で無い限り、段階的な普及戦略というか販売戦略を組み立てて時点時点で現金と交換していきますよね?

たとえば、最初はカネ掛かりすぎるんで公益分野で売って、もうちょっと安くできるようになったらエンタープライズで売って、それからワークグループ向けにして、最後にコンシューマ、みたいな。

となると、コンシューマに落ちてくる頃には別段珍しいもんじゃなくなってるんでないですか?

とするとB・・・B2Cの最後のB部分では従来Cに対して提供されていなかった「追加的価値」を競合に比べてよりCにとって有利な条件で提供することで、顧客誘引材料に使う、くらいしか「追加的価値」の使い道って無いんじゃないでしょか?

そこってひっくり返してみると最後のBの立場としてはデカイ顧客基盤を作って上流に対してバーゲニングパワー獲得するのがとりあえずの目標なんで顧客獲得の手段として競合の提供していない新機能の提供による顧客誘引って顧客にその新機能を理解してもらって納得してもらってやっとカネもらえる、という非常に気の長い話になるので、とりあえず手っ取り早く競合が提供しているのと同じ財をもっと安く提供することで競合から顧客を引っぺがしてこよう、と考える方が自然なんじゃないでしょか?

もう一回ひっくりかえすと、だから新機能系の「追加的価値」ってやつの提供は既存顧客のARPUが下がってきた際にテコ入れして客単価維持するためのネタとして行われてる、って云えるんじゃないっすか?

あ、もちろん、ここまでだらだら書いてきた内容は日本の社会で通信サービスみたいなエンドユーザーと契約を締結して毎月カネもらってサービス財を提供する商売を対象に想定してんすけど。

センセに食って掛かる生意気な生徒風味でどっすか。

Free ride批判再び

2006-02-24 00:20:42 | 通信
跳箱はただ乗りされるのが大嫌いです。ただ乗りするのは心の底では好きですが自分がすると他人にされてしまったりしたとき文句言えなくなるんで我慢します。

なので、以前からライツ方面でのただ乗りについてこんなこととかあんなこととか言ってたんで、もちろん和才氏がブチまけているインフラのただ乗りしてるやつユルサン発言についてももろ手を挙げて賛成だったりしますので、当然、インフラただ乗り容認というか推進論者と跳箱的にレッテル貼ってみたりしている森氏方面な方々とはまるっきりソリが合いません(てゆうか先方からしたらワザワザカランで来るなよ、テメーだれよ?な感じでしょうか)ことをここに再確認させていただきます。てゆうかいまさらナニイッテンダテメーですか?そうですよね。

なにはともあれ、コスト負担のありようをマットウにしようという動きとして紹介されているIP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会の議事概要等はこちら。森氏方面な方々には、お気に入りのロングテールな世界観の危機でありますのでぜひ反論などお願いしたく。

てゆうか二木さん、こんなところで引用されちゃダメじゃん...。

跳箱旗色悪ろし

2005-09-22 06:55:26 | 通信
むむ、googleがWiFiサービスをベータ提供してるって?

こりゃまいった。kazuho氏には映像サービス向けなんじゃね?と跳箱は言ってたんだけどまかり間違ってgoogleがほんとに全米向けに無料のWiFiサービスを提供しだしたら大事です。(まあ、ありえないと思うけど)

さっそくbetaサイトを漁ってみた。次にSF行ったらパソコン抱えてユニオンスクエアでうろうろしてみよう。(マウンテンビューで実験してるのにユニオンスクエアうろついてどーする)

FAQを読んだ限り、ポイントは無料のWiFiアクセスじゃなくてセキュアなWiFiアクセスでなおかつ、面をきちんとカバーする移動体通信事業者が考えそうなサービスではなくてHotspot的なものの模様。プライバシーポリシーを読み併せ、提携しているというfeeva社も見てみると、どーもこれは六本木ヒルズでやっているRFIDを使ったプッシュ広告配信に近いビジネスモデルを狙っているようでもあり。

EZナビウォークみたいなのがやりたいんかな?あ、そういえばwireless E911ってその後どーなってたっけ?

たぶん失敗するにスーパーヒトシくん。(ええ、行くとこまで行きますよ!)

これもっと注目しようよ。

2005-09-21 05:30:32 | 通信
例によって例のごとくCNETの永井たんがZigBee SIG Japan発足の記事書いてますがな、だれもトラバしてなくて寂しい~ので無駄トラバしとこう。

伝送速度遅いし(20kbpsとか250kbpsとか)アシ短いし(10mとか70mとか)なんか不細工と酷評されることもあるZigBeeですが、いろいろ面白いことできると思うんだよね。もうちょっと人気あってもよさそうなんだけど...。

念のためZigBee Allianceはこちらね。

さて、おさらいしとこうか。

2005-09-10 04:40:08 | 通信
以前から一部でメタメタ君呼ばわりされている渡辺氏(跳箱的にあんまり評価して無い)や跳箱的に直情径行君とよびたい江島氏(これはこれで跳箱的に評価してる)が電気通信網上で実装される事業の企画について語る際にあまりに電機通信網を理解していないのが気になっていたのですが、最近コメントをやり取りしているkazuho氏もこの辺理解していない事態に直面して、この事態を非常に憂慮するにいたりました。

通信とか、通信網上のビジネス語りたいなら最低これだけ読んどくべし!と跳箱から宿題です。どうせなら跳箱で買ってね。(はあと)

まず、基本ね。

情報通信トラヒック―基礎と応用

電気通信協会

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それから、

最新コンピュータネットワーク技術の基礎

電気通信協会

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最低どっちかは読んで演習問題もちゃんと解くこと。

移動体通信網について言及するなら、初学者向けの、

ディジタル移動通信方式―基本技術からIMT‐2000まで

東京電機大学出版局

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くらいは読んどくこと。

それからビジネス面については、跳箱が敬愛してやまない青柳センセの、

移動電話事業の実態と戦略

東洋経済新報社

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と、

移動体通信ビジネス4Gへのシナリオ―モバイル・インターネットからユービキタスへ ジョン・シガードソン/パトリク・シェリベリ共同論文収録

リックテレコム

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を紹介しときます。最新の状況については、同じく青柳センセがSSKから出されているニューズレター、テレコムスコープを定期購読するとセンセの最新のコメント読めます。

こんなことで大丈夫なのかとマジで跳箱は心配だよ...。(余計なお世話)

ケータイでSkype

2005-09-05 05:32:04 | 通信
CNETの永井たんがピックアップしたのはドイツのE-PlusがUMTSとGPRS利用者に提供している月額39.95ユーロのデータ通信サービス利用者向けにSkypeサービスを提供するとのこの記事

ドイツ語の記事も眺めてみたけどほとんど読めなかった...。

てゆうかモトローラ恐るべし。てゆうか実装方法をきちんと調べておかなくちゃなぁ。てゆうかEplusかぁ。やれやれ。

やっぱり

2005-07-22 19:50:50 | 通信
一月ちょっと前、Fusionは050番号によるSkype-inをたぶんこー実装するんじゃねーの?と予想したエントリ書いたけどやっぱそのとおりになるらしい。

ただし、ゲートウェイの運用は顧客買取型とセントレックス型の二通り両方提供するつもりらしいとも。うーん、顧客のオフィスに設置するのは無駄だと思うんだけどなぁ。

総務省は結局判断を見送っているようだし...。

心配事

2005-07-01 02:23:48 | 通信
日本のVodafoneの上場廃止が2005/8/1に決まったらしい。

たとえ上場廃止になってもTCAには契約件数等の情報提供は続けてもらえるんだろうとは思うけど、今後はARPUとかの情報は開示されなくなっちゃったりするんだろうか?発表範囲が全世界の平均、とか、アジアパシフィック全体で、とかだけっつうのは勘弁して欲しい...。

秘密主義で名高いAppleも日本法人の上場廃止してから、ただでさえ判りにくい経営状態がさらにわかりにくくなって、まじっすか?それ?って感じだったけどVodafoneはどうなるんだろう?

ちゃんと稼いでいる

2005-06-17 03:43:44 | 通信
通信業界に迫り来るオープンソースの波
より。

この会社はアラバマの片隅で、

Digiumは企業の高機能電話交換機の心臓部に採用されているAsteriskというLinux用オープンソース・アプリケーションを開発している。このソフトウェアを使えば、通常は数十万ドルもする電話交換機の機能を、ノートPCの価格で実現することができる

という市場に対してユニークな商品を作って、年間売上高は約1000万ドル

ときっちりと稼いでいるんだそうな。

すばらしいね。高単価でそこそこ大きな、でも少々弱り気味な従来市場に低価格でユニークな置き換え商材を持ち込んで市場をひっくり返してくなんて、なんて王道なんでしょ!跳箱はこういうの大好きです。

digiumのサイトはここね。

FMC三題

2005-06-15 23:30:28 | 通信
KDDI,固定と移動の統合ネット「ウルトラ3G」構想を発表

FMC用の電話番号は別途検討へ,総務省の番号研究会

英BT,固定電話と携帯の融合サービス「BT Fusion」を開始

より。

IMSの話だったりするんだけど、この辺が実現してくるとやっとユビキタス社会っぽくなってくるんじゃないかなぁ。総務省はとりあえずFMCの番号体系については別途研究会(IP電話のときとおんなじやり方するのかな?)開いて決めることにしたって事なんであと2年くらいはルールが固まりそうに無い感じ。一方、BTはさっさとS-inすると発表、秋になったら英国行って見てこなければ。

ちなみに、

UMA(unlicensed mobile access)という技術を使って,家の中と外で通話を自動的に切り替えられる。通話しながら,GSM網とBluetooth経由の固定電話網間でハンド・オーバーも可能

と、結構便利そうだけど実現するために採用されている技術はあんまり将来主流になりそうな感じがしないところが玉にキズ。他社が追いつくまではそれでいいかもしれないけど、将来コスト高になるような気がしないでもない。

フュージョン特攻その2

2005-06-07 05:03:09 | 通信
フュージョンがスカイプに「050」番号、“無料IP電話”を法人向けソリューションに
より。

どうやって総務省の050番号付与条件を満足させたかさっぱり判らなかった点がなんとなく解決。

今回、両社はFUSION IP-PhoneとSkypeを関連付けるゲートウエイ技術を共同開発する。あたかもSkypeが「050」番号を持つように利用でき、ハードフォンとシームレスに連携もできる。2社は既に技術の基本骨子を固めており、特許を出願中だ。ゲートウエイは、法人顧客などに販売する「宅内設置型」と、フュージョンが自ら運営しサービス化して提供する「セントレックス型」が考えられるが、提供形態は未定という。

ま、要するに決まってないと。

とはいえ、基本的には050番号はフュージョン網への着信に使用して、スカイプのSIPサーバー(かな)へのゲートウェイに呼を引き渡す。どうもここが責任分界点らしい。で、ゲートウェイから先はユーザーの自営網あつかいとしてオラ知らね、を決め込むということか。

おそらく揉めどころは、宅内設置した自営装置じゃなしにキャリアが提供するサービスに見える(多分、約款上は顧客が購入したゲートウェイ装置のハウジングをしていることにするんだろうな)セントレックス型を総務省が認めるかどうか、といったところか。

そういえば、とある事業者がユーザーにパソコンを「売って」それをハウジングしてテレビ番組を「ユーザーが」録画して視聴するサービスが裁判ざた担っている件もこれと似たような構造のような気がするなぁ。

さて、どうなることやら。