北島三郎さんのご子息、
大野誠くんが亡くなられた。
もう30年くらい前のこと、
デヴュー前の誠くんと数曲レコーディングをした。
彼は20歳くらいだったと思う。
スタジオ作業に興味があるようで、
ギターやアンプを見ては眼を輝かせた。
年上のミュージシャンたちとの付き合い方が分からない様子だったけれど、
物腰は穏やかで堂々としていた。
抜群の歌唱力に驚かされたが、
当たり前の顔をして微笑んでいた。
血脈は確かに存在する、と知った。
自分の作品だけでやりたい、とか、
自分のバンドでやりたい、とか、
そんな理由で録音は頓挫した。
大御所の息子の我儘に聞こえるかもしれないが、
わだかまりは一つもなかった。
俺はいつでも、
やりたいようにやりなよ、と、
心で目配せしていたから。
それから会うことはなかったが、
あの頃のまま、真っ直ぐ生きていたことだと思う。
もう一度会いたかった。
ご冥福をお祈りします。
合掌。
大野誠くんが亡くなられた。
もう30年くらい前のこと、
デヴュー前の誠くんと数曲レコーディングをした。
彼は20歳くらいだったと思う。
スタジオ作業に興味があるようで、
ギターやアンプを見ては眼を輝かせた。
年上のミュージシャンたちとの付き合い方が分からない様子だったけれど、
物腰は穏やかで堂々としていた。
抜群の歌唱力に驚かされたが、
当たり前の顔をして微笑んでいた。
血脈は確かに存在する、と知った。
自分の作品だけでやりたい、とか、
自分のバンドでやりたい、とか、
そんな理由で録音は頓挫した。
大御所の息子の我儘に聞こえるかもしれないが、
わだかまりは一つもなかった。
俺はいつでも、
やりたいようにやりなよ、と、
心で目配せしていたから。
それから会うことはなかったが、
あの頃のまま、真っ直ぐ生きていたことだと思う。
もう一度会いたかった。
ご冥福をお祈りします。
合掌。
音楽をやっている者同士であれば、
なおさらよく分かる。
若者だった頃のオレは、
かなり愚かな男でした。