乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

1:『江戸料理読本』松下幸子 著 萬歳々々萬々歳田楽の箭さけび高し御代の春(太平でんがく 豆腐珍味続編)

2014年01月02日 | 読書全般(古典など以外の一般書)

1:『江戸料理読本』松下幸子 著 萬歳々々萬々歳田楽の箭さけび高し御代の春(太平でんがく 豆腐珍味続編)



     『江戸料理読本』 


 先日読み始めてすぐに感動していた松下 幸子著の『江戸料理読本』をようやく読了。
 なじみ深いお料理やおかず、また想像ができないくらい斬新な物から家出も再現して作れそうなお料理迄幅広く載せられており、江戸文化を知る上での読み物としても楽しく、また、主婦のわたくしには実用書としても応用して使える佳書であった。
 明るいにも楽しくて、気の利いたものや興味のある料理は、家人に言いたくてたまらない。暮れからお正月にかけて、お食事の度に家族三人がわたくしの話の犠牲者となる。
『江戸料理読本』を読み終えて、わたくしはますます松下 幸子先生のファンとなったような気がする。

 
『江戸料理読本』の中から、今回は「太平でんがく 豆腐珍味続編」を書き出しておきたい。  
                    (239ページ 改行 ひらがな)


 太平でんがく  豆腐珍味続編


 一間四方(いっけんよほう)の大ひばちをこしらへ 
 炭火を一はいにゑんゑんとおこし 
 田楽串の尻を尖らし(とがらし) 
 未曽(みそ)を田楽にぬり 
 新しき畳を四でう用意し 
 其のうちに密(ひし)と田楽をつき刺(さし) 
 大ひばちへたてるなり 
 尤も田楽は火より二尺四寸上にあるように刺(さす)なり 
 万民(ばんみん)腹(はら)を鼓(こ)して楽しみ 
 かくいろいろの趣向をなして飲食(のみくらふ)も 
 治る(おさまる)御代(みよ)のためなるべし 
 萬歳(ばんざい)々々萬々歳田楽の箭さけび高し御代の春


   

 

 ▼データーは全て筑摩書房公式HPさまよりお借りしました。
 江戸料理読本
鰹の刺身に芥子を添えて、鱧皮なますと、白和えで冷や酒を一献。鬼平が目を細め、梅安が舌鼓打った献立の数々。醤油などの調味料が完成し、流通網が整備された江戸時代に、日本料理は急激な発展を遂げる。加えて、大名家お抱え料理人らが料理心得本、レシピ集を多数刊行したことから、家庭でも、素材を生かしつつ小技をきかせた、粋な料理が作られるようになった。本書では、『豆腐百珍』『名飯部類』『黒白精味集』『素人庖丁』など、江戸時代に出版された数百冊の料理書から、当時愉しまれた献立約七十種と、その作り方を紹介する。江戸時代の料理屋名店ガイドなども収録。

 目次
江戸料理入門
米料理
めん料理
魚介料理
肉料理
卵料理
豆腐料理
野菜料理
大根料理
いも料理
きのこ料理
こんにゃく料理
海藻料理
漬物
菓子
珍奇な料理
食禁

松下 幸子 著
食の悦楽ここに極まれり

江戸時代に刊行された二百余冊の料理書の内容と特徴、レシピを紹介。素材を生かし小技をきかせた江戸料理の世界をこの一冊で味わい尽くす。
【解説: 福田浩 】

ちくま学芸文庫
定価:1,155円(税込)
2012/09/10
288ページ

 松下 幸子

1925年生まれ。東京女子高等師範学校家政科を卒業。埼玉師範学校、埼玉大学を経て、1965年より1991年まで千葉大学に勤務。現在千葉大学名誉教授。国立劇場(第一食堂十八番)や歌舞伎座などで、江戸料理の再現を手掛けている。著書に『祝いの食文化』(東京美術)、『図説江戸料理事典』(柏書房)、『錦絵が語る江戸の食』(遊子館)、共著に『料理文献解題』(柴田書店)、『再現江戸時代料理』(小学館)、『料理いろは包丁』(柴田書店)などがある。









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ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート (一部) 2014年 ダニエル・バレンボイム

2014年01月02日 | 音楽

  (マークー    ゾルゾル教会)




 お正月
 たまたまテレビをつけ、新年恒例ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートのごく一部を楽しんだよ。

 ウィーンへは、こどもが学生時代に一人旅で回ったけれど、すごくきれいな国なのですって。
 いろんな国で立ち見も含めてオペラや音楽やサーカスを見てきた彼は興味しんしんで、その場で調べてたよ。

 子
  これって正装で楽しむコンサートなんだって
  立ち見ならお気軽なお値段だけど、なかなか手に入らないらしいよ。
  良い席は70万円くらいだって。
  行けるやん。行ってみれば^^


 テレビで見ている分には、一生に一度は行く価値がありそうだと簡単に言える、楽しいコンサートでした。

 そういえば
 2015年チケットの発売日は本日からのようでございまする。

  ポルカ《憂いもなく》
        わっはっはっは!



 

  ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート
  2014年 ダニエル・バレンボイム(2009年以来2度目)


 演奏曲

   14.ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ《からかい》 op.262(*)
   15.ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ《いたずら》 op.98(*)
   16.レオ・ドリーブ:バレエ《シルヴィア》~〈ピッツィカート〉(*)
   17.ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ《ディナミーデン》 op.173
   18.ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ《憂いもなく》 op.271

                   (アンコール)

      ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ《カリエール》 op.200
      ヨハン・シュトラウス世:ワルツ《美しく青きドナウ》 op.314
      ヨハン・シュトラウス世:ラデツキー行進曲 op.228




 演奏曲は新年恒例ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートを紹介するサイトさまよりお借りしました。

コメント (4)
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『京鹿子娘道成寺』1983年 芝翫(歌舞伎座)   『助六由縁江戸桜』2010年(歌舞伎座)

2014年01月02日 | TVで 歌舞伎・能楽
     (アーブギーネ(ガラス陶磁器博物館)  ラスター彩の皿)



 年末年始と、テレビで歌舞伎を見る時間がありません。
 なんとか暮れに見ることができました 芝翫丈の『京鹿子娘道成寺』、そして『助六由縁江戸桜』
 名優ぞろいで、何度見ても華やかで面白いです。

『京鹿子娘道成寺』
 花道から現れた芝翫さんの鐘を見る時の魔物のような目つきと表情。
 鐘に上る前の、魔性の目つき。
 役者さんが演じられているのではなく、魔物そのものです。
 鋭いとり付かれたような目つきは、絵巻物の道成寺を思い浮かべました。
 そして、絵巻物の最後の場面の、坊さまが焼き焦げた(にもかかわらず)鐘からコロリと転げ出たかわいいキャラクターまで思い出してしまいました。
 おそらく芝翫さん独特の明るくかわいらしい言い回しと表情によ利、このような絵巻物の絵を思い出したのだと思います。
 芝翫さんの役者絵のような美しい形やお姿と独特の言い回しとメリハリの或る表情にうっとりと致しておりました。


『助六由縁江戸桜』
 これも今ではもう見ることのできないお舞台です。 
『助六由縁江戸桜』は度でだけ見たのかというほど楽しませており、台詞もずいぶん多く覚えています。
 ですが、見るたびに芝居は面白い。
 劇場で同じ演目を何度も繰り返し見たいのはやまやまです。ですが、同じお舞台を映像化された者を何度も繰り返し見るのも、また違った味わいがあります。



『京鹿子娘道成寺』『助六由縁江戸桜』や他多くのお舞台に感動しています。

        みるたびに 見る度見入る芝居かな
 


 データーは衛生劇場様よりお借り致しました。ありがとうございます。

 みなさま、見て下さいましてありがとうございます。






 特選歌舞伎  特別企画~名優を偲んで~
 『京鹿子娘道成寺』

出演:中村芝翫 十七世中村勘三郎 中村松江(現・魁春) 中村東蔵 中村勘九郎(十八世勘三郎) 中村福助(現・梅玉) 後見:中村児太郎(現・福助)
1983年
69分
カラー
【特別企画~名優を偲んで~】 松竹秘蔵の貴重映像から、昭和58年の『京鹿子娘道成寺』をご覧頂く。名人・六代目菊五郎から厳しい薫陶を受けた中村芝翫の品格と風格が漂う端正な芸をご堪能下さい。 春爛漫の道成寺。鐘供養が行われているところへ花子を名乗る白拍子がやって来て鐘を拝みたいと申し出る。所化たちは、法要の舞を舞うのであればと承知して、花子は舞い始めた。しかし艶やかな踊りを披露するうち、やがて花子の形相がみるみる変わり、花子は鐘の中に飛び込んでしまう。実は白拍子とみえたのは、叶わぬ恋の恨みから熊野詣の僧・安珍を焼き殺した清姫の亡霊であった。(1983年/昭和58年11月・歌舞伎座)



   『助六由縁江戸桜』

出演:市川團十郎 坂東玉三郎 中村勘三郎 坂東三津五郎 中村福助 河原崎権十郎 中村松江 市川男女蔵 坂東亀三郎 坂東亀寿 尾上松也 中村梅枝 坂東巳之助 坂東新悟 中村種太郎 中村萬太郎 大谷廣太郎 大谷廣松 中村玉太郎 中村歌江 片岡亀蔵 片岡市蔵 市川右之助 市村家橘 中村歌六 中村東蔵 片岡秀太郎 市川左團次 片岡仁左衛門 尾上菊五郎 市川海老蔵
2010年
128分
カラー
【特別企画~名優を偲んで~】 江戸歌舞伎荒事の芸を体現し、歌舞伎の象徴的存在であった團十郎の名舞台。豪華絢爛な揚巻(玉三郎)の出に始まり、助六(團十郎)の出端は客席の視線を一身に集め緊張感を一気に高めていく。くわんぺら門兵衛(仁左衛門)や通人(勘三郎)が明るさで観客を和ませ助六と白酒売(菊五郎)の息のあったやり取りも見所。第四期歌舞伎座の劇場の想い出と共にいつまでも記憶に残る舞台だ。(2010年/平成22年4月・歌舞伎座)





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