大阪市立美術館 「没後150年 歌川国芳展」-400点超展示
(天王寺区茶臼山町、TEL 06-6771-4874)
以前記録した 慶沢園(けいたくえん)は、大阪市立美術館 「没後150年 歌川国芳展」-400点超展示の帰りによったもの。
あれから随分たっているが、とりあえず展覧会名だけでも記録しておきたい。
国芳は教科書や資料集に載っている「かおはこわいがとんだいいひとだ」がなじみあるかもしれない。
ユニークな作品が満載。
きれの良い画家だ。
大和絵や役者絵や遊女を描かせると、立体的なデッサンに加え動きある姿は魅力的。
又、男も女も男前、美女で、みていてわくわくする。
役者絵や遊女絵が禁止されると、猫や河豚などに姿を変え、観察深く絶妙に描かれている。
大和絵から並んでいた「没後150年 歌川国芳展」
見得切る姿を前に
「すてきやわぁ~、男前やわぁ~、染五郎(現幸四郎)みたいやわぁ~」
と思わずため息を付くと、同行の夫は他人の振りをして無言で離れていった。
失敗失敗。
「没後150年 歌川国芳展」はとにかく作品数が多い。
早足で見ていても、最低3時間はかかる。
子にも教えると娘は4時間で時間が足りなかったらしく、係員に閉館予告宣告を受けたと言う。
息子も連休社宅に戻る途中に 大阪市立美術館に寄ったが、かなり飛ばして見ても、3時間で足りなかったと言う。
見ても見ても飽きない国芳作品と言った感じだ。
浮世絵では国芳の作品も以前から好き。
弁慶関係の作品など何点かを家にも飾っているが、今回見たタッチと同様で安堵した。
国芳の中で洒落た変わり忠臣蔵があった。
段を追うと的確でユーモラス。
葉書台の芝居の段が並んでいたが、面白すぎて離れられない。
「双蝶々曲輪日記」の団扇は感激した。
わたしが見たのは前半だが、鍾馗様の版画も確か3枚あった。
赤く描かれた鍾馗様もあり、その意味合いも説明されている。
江戸民衆の民俗的な要素も含まれ、納得のいく展覧会だった。
おつきあい下さいましてありがとうございます☆
あべの経済新聞より ▼
没後150年を記念して行われる同展。作品はイタリアで発見されて初公開される「きん魚づくし ぼんぼん」、猫のことわざを題材にした「たとゑ尽の内」(三枚組は一点ずつ所蔵されているが、完全にそろった状態で初公開)など、代表的な作品、これまで未紹介の作品、新発見の商品を含む400点超を展示。ジャンルは武者絵、役者絵、美人画、風景画、戯画、時事報道画、子ども絵と幅広い。
歌川国芳は江戸末期の浮世絵師で、国際的に高い評価を受けている。2009年にロンドン、2010年にはニューヨークで「KUNIYOSHI」展が開催された。
開催期間は5月8日までの前期と、5月10日~6月5日の後期に分かれ、展示替えがある。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(5月2日は開館)。入場料は、一般=1,300円、高大生=900円、中学生以下無料。