ネタバレ注意。
放送・報道倫理をめぐってのメイン・テーマはなかなか骨太で、読ませてくれるような予感がする。しかし致命的なのは、メインのキャラクタがあまりにもエキセントリック――と言うか端的に言ってしまえば馬鹿すぎて、社会派の要素もサスペンスもぶち壊してしまっている。
瑤子にまったく魅力を感じないし、麻生は卑小過ぎる。で途中からこの二人の愛憎劇みたいになっていくのが意味不明かつ醜悪だった。ラスト付 . . . 本文を読む
待望の最新刊…などと言って肩肘張るのがあまりにも不釣合いな、いつもどおりの力の抜けたコメディ。
今回は新キャラ含めて多彩なキャラクタがメインを張って、より広がりのある団地マンガに。ともおなんかワキじゃねーのかってぐらい。
スライムとか「ふれあい給食」、果ては遊戯王のパロディやっちゃったカード玩具まで、小学生風俗の取り入れ方がうまいねやっぱり。しかしそれはリアリティじゃないんだよなあ。リアリティに . . . 本文を読む
chemさんから貸していただきました。続きもよろしく。
さて、どうしてもハチクロとの比較で読んでしまいますな。
キャラクタの魅力はやや劣るか。僕はハチクロはファンタジーだと思っているので(学園ファンタジーか恋愛群像ファンタジーか。はたまた竹本編は青春ファンタジーか)、その中で思いっきりキャラクタを暴れさせることのできる点でハチクロにアドバンテージがあるのは確かですが。その分、やはり音楽という題材 . . . 本文を読む
えりつぃんさんに貸していただきました。ありがとうございます。
オアシスは「whatever」のシングルを持っているだけで、『morning glory』をすら聴いていないので素人同然です。
なんで簡単に感想を。
予想通りキレイなメロだけど、どうもイキきらないような独特の作法。陰鬱としながらも美しいメロディのイントロからヘヴィな展開になだれ込んでいったりと、ギターポップとしてではなくやはりロック . . . 本文を読む
かつて一番最初の『日本原論』に腸も捻じ切れんばかりの大爆笑を提供してもらって以来、太田光という芸人はずっと僕の信頼の対象だったのですが。最近の著作はどうもパワーが減退している感が否めませんな(つっても単行本が出たのはだいぶ前ですが)。全著作に目を通しているわけではないのですが、この擬漫才形式の「原論」シリーズは、やはりずっとオチてきていると思う。ところどころ笑いのポイントはあれど(紫式部のとこの短 . . . 本文を読む
ミス研で鑑賞会企画があったのですが、参加できないようなので観てきてしまいました。抜け駆けしてごめんなさい。
なので特にミス研諸兄はネタバレ注意。
笹島のシネコンに行ったのですが、Zepp前になにやら入り待ちの婦女子。
誰が来てるんだろうと思って見てみると…
LIV。
もう一回書きます。
LIV。
現在芸能界最強のネタ神様が降臨なさっていたようです。
正直ちょっと見てみたかったなーお塩様。 . . . 本文を読む
やっとこ四巻が出たようです。半年振りぐらいか? あまり内容を覚えていなかった…月刊誌連載はこれだから困る。
野球嫌いをやや憚りながら公言している私ですが、この漫画の細かいエピソードの描き込みとか、メンタル重視という新しいアプローチはなかなか面白いと思うのです。今回もメンタルトレーニングやってたけど、明らかに伏線だなコレ。期待が膨らみます。
抽選会などやりつつ、試合シーンはなし。しかし期末テストに . . . 本文を読む
シモネタ注意。
昨年の二十七時間テレビは、めちゃイケ班のノウハウ総動員の下、自分テレビ史の中では最高クラスの番組でございました。
今季二十五時間テレビはしかし、その縮小再生産でしかない印象。今もTBSと同時中継とかやってるけど、去年もうやってるやん。しかもめちゃイケのパターンに落とし込めていないから(もうめちゃイケ班主導じゃないよね?)、どうも浮ついている。あととんねるず的なニオイを感じさせる「 . . . 本文を読む
結構待望していたニューシングルなのですが、正直微妙。
アコースティックなサウンドが美しいミディアムナンバだが、サビメロの殺傷力がやや物足りない。メロディの問題なのか、アレンジ的にもっと高揚感が欲しいなあ、という印象。「同じドアをくぐれたら」あたりのような。まああれは名曲すぎるか。
詞もすごくシンプル。まあそれは欠点ではないが。「天体観測」あたりと同じメッセージ、メタファ。表現の一貫性が感じられます . . . 本文を読む
ネタバレ(つってもほとんどないけど)注意。
宋代中国を舞台にした、連作エンタテインメント・ミステリ。
一応殺人事件が起きて、なかなか魅力的な不可能状況も設定される。しかし本格の造りはされていないので、まあなんとなく読み進める形になってしまうのね。
「吃逆」というのはしゃっくりのことで、主人公はこれによってさまざまな幻視を体験する。分かりやすく言うと不定期の榎木津ですな。でその幻視が事件を解き明か . . . 本文を読む
『団地ともお』の最新刊が待ちきれずに買ってしまった小田扉短編集。
「プリンス・オブ・含み笑い」という帯の惹句は言いえて妙。決して爆笑はしないんだけど、常に微笑みながら読むことのできるギャグマンガです。
「MANGA EROTICS F」の野木さんシリーズ、「日経クリック」のエレクトロねえちゃんシリーズ、「モーニング」掲載のチャンピオンシリーズが柱。この作家は『江豆町』と『団地ともお』を比較してみ . . . 本文を読む
「坂口安吾」とかタイトルに出ると気分いいね。
でもミステリなのでネタバレ注意、です。
中学生の時だったか、一度挫折しています…が今回は読了。洒脱、などと形容するべきなのかもしれませんが、古臭くて読みづらい文章ではあります。
登場人物がみなエキセントリックで、非常に喧しい。しかしそのドタバタの中に、アリバイを中心とする謎解きのプロットを紛れ込ませるなど、なかなか考えられてはいると思います。でも結局 . . . 本文を読む
アトランタの時僕はサッカーマニアではなかったので、このチームにほとんど思い入れはないのです。それでもなお大きな衝撃を受けて読めるということは、当時からのウルトラな方々はどんな思いでこれを読んだのでしょうか。
選手の強い自我、戦術、マスコミ、協会。そのさまざまな要素に翻弄されて、チームがバラバラになっていく様子が非常にリアルに読める。金子達仁というライターはよく叩かれているのを目にしますが、U-17 . . . 本文を読む
足を踏み入れてはいけない。
足を踏み入れてはいけない。
薄闇の思考の奥から、低い声が聞こえる。
私は理解する。理性と本能の狭間で軋む、それは私の悲鳴なのだと。
しかし、私の五感は既に絡め取られてしまっている。
発せられる昏い瘴気が、ざらりとした肌触りで私を包む。
時の堆積。その甘いロマンティシズムの中で、私はただ独り呟く。
足を踏み入れてはいけない。
…というわけで、古本だけには足を踏み入 . . . 本文を読む
ネタバレ注意。
さんざん叙述トリックの存在について示唆され、煽られて(まあだから読もうと思ったんだけど)、いざ読んでみたら二人の人物の視点で交互に物語が語られる。ときたら時系列錯誤だとさすがに気付きます。もう十年もミステリオタクやってるんだもん俺…。発表時点での状況を考えれば評価すべきだとは思うが、新鮮味もカタルシスもまるでなかった。
佳多山大地が『十角館の殺人』(どうでもいいけど俺のパソコン「 . . . 本文を読む