ネタバレ注意。
時間遡行装置を用いて過去に介入、歴史を「確定」することを任務とする国連機関と、それによって再び二・二六事件を「やり直す」ことを強いられた青年将校たちの姿を描いたSF作品。
恩田陸のSF作品と言うと、まさかのD判定を付けたこの作家のワースト、『劫尽童女』が思い出されてあまりいいイメージが無かったのですが、この作品もやはり…。
アイデアとしては面白いと思うし、二・二六事件という題材、 . . . 本文を読む
ネタバレ注意。
うわ、めっちゃプレミア付いてる! そんなねえ、三千円も出して…いや、感想を。
事件はめちゃくちゃに派手で面白いです。空中飛び回って壁に突き刺さったり、空中大の字で炎上したり、部屋丸ごと氷漬けになったりw。コレだけ派手にやったら、物理的な解決がショボくても許してやろうと思っていたのですが…こういうオチかよ…。いや、偽史に絡めた村おこしイベントって舞台設定すごく好きだし、それ考えたら . . . 本文を読む
ネタバレ一応注意。
いわゆる「電波系」から、各種ドラッグ・アルコール依存、果ては医療刑務所まで、乱雑にくくればそういったさまざまな「狂気」に関するルポルタージュをまとめた本です。
ライタの筆力に差が見られ、玉石混交の感。題材に興味があれば楽しめると思います。見沢知廉…合掌。自身「電波系」を自認する村崎百郎というライタの幻視の描写がなかなか凄まじく、ベストを挙げるならその項。
しかし…実は最も印象 . . . 本文を読む
ネタバレ特になし。
蔵書整理のための読書キャンペーン実施中(つまり売るために読むってことね)。で、以前取ってた認知心理学の授業の参考書。買ったのはいいけど一頁も読んでなかったのでした。
あの授業はいきなり某クリスティ作品のネタバレから始まったし、いろいろとミステリのネタとして面白いトピックがあるのですよねこの分野には。カプグラ妄想の話とか、半側空間無視の話とか、そういったものを拾い上げる読み方に . . . 本文を読む
chemさんに貸していただきました。ありがとうございます。
今回も山場に乏しいな。ロック・オン→ぎゃぼーが最大の山場か。
黒木くんがオケに入るみたいで楽しみな展開。のだめのトレビアンも。次巻はもっと燃え展開あるかなー。
千秋がどんどん憑き物落ちたみたいな顔になってきてる…もっと邪悪な顔しろ。
今回のお勉強はフランスのファゴットはファゴットではないということ。
のだめカンタービレ #14 (1 . . . 本文を読む
バトン消化編。
まずはkeiくんからの変態バトン。変態のドラフト一位指名だそうですよ、ええ。
このバトン、ツキタ氏のあまりにも面白い回答を読んでしまったので、ヘタにボケません。才能には勝てません。
●1:あなたは変態ですか?
中学生期に比べたら放射能は半減してると思いますが。
●2:ぶっちゃけ変態ですよね?
でもうかつに近寄ると危ないと思うよ。被爆。
●3:レジが何個かあったら、とりあ . . . 本文を読む
小早川さんに貸していただきました。ありがとうございます。事前にコレを借りてたおかげで、こないだのワンマンでの大トリ「花屋の娘」がアガれました。
ミニアルバムですが、なんとも濃いー作品です。『FAB FOX』でみせた多彩なサウンド構築の魅力はありませんが、1stでのキャラはしっかり確立されていますね。志村の粘っこい歌唱と、その妄想炸裂っぷりが独特の濃厚さとして発揮されています。鍵盤の主張を中心とし . . . 本文を読む
2006.1.20@名古屋クラブダイアモンドホール
フジファブリックのワンマンに行ってきました。しかしダイアモンドはいつ行ってもロッカーが空いてない。運営は少し考えていただきたいものです。
てか、満員でした。こないだのバックホーン並に入ってた。人気あるのね…。んでやっぱり女の子率高し。フロアにはまだ男の子もいたけど、後ろの段になった方なんて98%は女性だったんじゃあるまいか。
で、大盛り上がり . . . 本文を読む
芸人体質だ。フられたら逃げは許されないのだ。
まず同期numaくんにもらった胸キュンバトン。いまさらですが。
1.胸キュンするポイント
目力。
2.憧れの、胸キュンシチュエーション
幼馴染で隣に住んでて、窓から互いの部屋を行き来できる、ってシチュエーションに憧れます。
…それなんてエロゲ?
3.胸キュンしちゃう言葉
(夜の土手で背中におぶさってる美乳美脚が)「…好き」
4.胸キュンし . . . 本文を読む
ネタバレ一応注意。
《それでも僕はかつての忠実な外野手としてのささやかな誇りをトランクの底につめ、港の石段に腰を下ろし、空白の水平線上にいつか姿を現わすかもしれない中国行きのスロウ・ボートを待とう。そして中国の街の光輝く屋根を想い、その緑なす草原を想おう。》(表題作51p)
村上春樹の第一短編集です。ちょうど文春文庫の新刊で出ているところでもありますし、古川日出男のリミックス作品(『二○○二年 . . . 本文を読む
ネタバレ一応注意。
《「たとえほんとに一九九九年で人類が滅びるとしても、そんなの言うだけヤボじゃんね。救えないなら予言なんかすんな、胸にしまってだまって死ねよ、って感じ」「おやじって、慎みないからね」》(10p)
『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で俄かにお気に入り作家の仲間入りを果たした森絵都の文庫落ち二作目。
なんて言うのでしょう、「常道」を感じさせました。プロットの立て方、話の進め方 . . . 本文を読む
名言キターーー!!
《なあに大丈夫さ。「フィールド」に引いてあるのは国境じゃない。お互いが越えて来るためにあるセンターラインだろ。それはな、世界中の強者どもをつなぐのさ》
以前どっかのサッカー関係の名言集で見て憶えてた台詞、出典はこのマンガだったのですねー。血が出てるのに構わずプレーしてるとか、ポジションがフレキシブル過ぎるとか、それに関連して結局試合がチームの中心選手にフォーカスされて終始す . . . 本文を読む
ネタバレ特になし。
ひー、中上健次のレヴューだって。恐れ多い。
もっすごい読みづらい。改行がほとんどない濃密な文章、主題である「血」からなるやたらとこんがらがった登場人物の血縁関係、クセのある人称代名詞の使い方、錯綜する時系列。正直きっついです。ここで収録されてる短編四本には繋がりがあるし(『枯木灘』なんかの長編もらしい)、暴力、狂気、性が横溢して、その文体含めて「サーガ」と呼ばれるに相応しい . . . 本文を読む
ネタバレ特になし。
『機能する都市伝説-語りの実際と受容者の意識から-』なる卒論は既に提出したのですが、その参考文献に挙げた本を今更読了。いやほら、今までは拾い読みしてたからさ、さっさと売ろうと思って…。
前作が好評だったのかどうか、二作目が出ました。今回は「日本だるま」とか「エイズ・メアリー」とか、有名な伝説にフォーカスして、起源やヴァリエーションを探る試みに主眼が置かれています。節操のなかっ . . . 本文を読む
ネタバレ注意。
let us flyだとばっかり思ってたらレタスの揚げ物だったわけです。
で、ショートショートを含む短編集。まあ、ことここに至って森博嗣の短編集はファンサービスとしての機能がメインです。「キシマ先生」とか「卒業文集」みたいなん読みたいわ。「石塔の屋根飾り」でもいいよ。
で、ファンサービスなんですけど。「ラジオの似合う夜」にしても「刀之津診療所の怪」にしても。完全に作者の思うツボ . . . 本文を読む