urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

筒井康隆『串刺し教授』新潮文庫

2005年06月30日 | reading
ネタバレ注意。 なぜか唐突に筒井。 ナンセンス・ギャグと、文体・小説実験の短編集。筒井らしいと言えばまことに筒井らしい本ですが、正直あまり感銘を受けるものではなかったかなあ、と。 その中で面白かったのは、「役割」という概念を用いて都市生活者のアイデンティティの恐怖を描いた「点景論」。あとは時代小説のドタバタに現代を侵食させる手法の「追い討ちされた日」。後者は奥泉光『坊ちゃん忍者幕末見聞録』(しか . . . 本文を読む

有栖川有栖『ダリの繭』角川文庫

2005年06月29日 | reading
ネタバレ注意。 山形に帰ってて参加できませんでしたが、ミス研六月読書会課題本。 読む前から僕はアンチに分類されてたみたいですが、読んでみたらやはりアンチにならざるを得ないようでした。 「日本のクイーン」の手になるものとはとても思えない(僕はこの称号は法月のものだと思ってますけど)、志の低い作品だと思います。 状況証拠から火村が推理を組み立てていくわけですが、それがすべて推論の域を出ない(しかも自 . . . 本文を読む

浅野いにお『ひかりのまち』小学館サンデーGXコミックス

2005年06月28日 | comic
巷で話題の浅野いにおの最新刊。 『素晴らしい世界』もちゃんと読んでますよー。 団地、っていう設定が個人的にツボ。津原泰水『少年トレチア』とかまさに。実際自分でも「永遠に広大な団地」を舞台にした小説を…いや、なんでもありません。 しかしこの漫画ではその設定がうまいこと生きてるとは思えないなー。通底するやるせなさとか閉塞感の象徴としてしか。その意味でタイトルはうまいと思うけど。 基本的にはダメーな人 . . . 本文を読む

L’Arc~en~Ciel 『AWAKE』 その②

2005年06月27日 | listening
さて、名古屋に帰って参りました。 更新再開します。 というわけでだいぶ間が開いてしまいましたが、新幹線の中で聴き倒しました。 かつてのアツい思いを書いてきて、今冷静になって聴いた時の音楽的な評価とかいろいろ比較して書ければかっこいいのでしょうがそんな鑑賞眼もないので(よくロッキングオンなんて受けようと思ったな)、まあ例によってゆるーく書いていこうと思います。 そう、tetsuのベースの話。僕が . . . 本文を読む

JLEAGUE DIVISION2 第18節 モンテディオ山形 0-0 ベガルタ仙台

2005年06月27日 | soccer
2005.6.25 山形県総合運動公園陸上競技場 さて、祖父の介護のために帰省したわけですが、せっかくのみちのくダービーということで、行ってきました聖地ベスパ(べにばなスポーツパーク)。 地元を離れて以来、突如ローカリズムが勃興し、モンテサポーターと化しているわけですが、生観戦は初でございます。勇躍バックスタンドに乗り込むことも考えましたが(理由はよく分からないながら、おそらくゴール裏がピッチか . . . 本文を読む

日記。

2005年06月23日 | other
帰省中。しかし実家のこの空気…なんかもうどうしようもねえな。 早く自立しよう。 ここ数日はなんかアホみたいに書いた気がする。でも実家のパソコン慣れないし、しばらく滞るかもしれません。つっても一週間もいないけど。山形。つかもう名古屋帰りたい。 痛いブログにはしたくなかったんだけど、なんか今週は自分の醜悪な部分を突きつけられることばっかりで、だからアホみたいに書いたのかもしれない。…文章に脈絡な . . . 本文を読む

風間も個人攻撃。

2005年06月22日 | soccer
水本が半笑いでキレてたなあ。そりゃ獅子奮迅だったもんなあ。 あんな気の抜けたバックパスして、その後身体も寄せられない。あれ、ベナン戦も同じとこ狙われてませんでしたっけ? 罵詈雑言になってしまうけど、世界じゃなくて都リーグで戦ってくれないかな。それが好き好んで行った「ワセダの誇り」なんだと思うよ。10番は水野にあげようよ。 前半から予選とは見違えるようなサッカーになってて、今大会で初めて楽しいと思っ . . . 本文を読む

バトンが二本。

2005年06月22日 | listening
musical batonなる企画が結構騒がしいようなのです(興味のある人はぐぐってね)。 ちょっと前にツキタ氏にバトンもらって、まあそういうの書くのは好きなので大歓迎だったのですが、五人誰に回すべきか悩みまくり。一応ブログだけで回した方がいいだろうし、先輩のとこにポンと置いてくるのは気が引けるし…ということで、友達のやってるバンドのブログ部分に二、三本バトン投げてこようかと思っていたのですが(ヴ . . . 本文を読む

L’Arc~en~Ciel 『AWAKE』 その①

2005年06月21日 | listening
ラルクの新譜を買うのは多分『ark』『ray』以来。 今聴いてるので、レヴューを書く前にこのバンドに対する僕の思いを(中学の時共にラルクをおっかけた友人もコメントくれてるし)つらつらと。 ラルク・アン・シエルは僕の中学時代を象徴するバンドである。 『true』からハマってひたすら聴き続け、活動休止から復活もリアルタイムで見届けた(発売日翌日の芋煮会で「虹」の感想を語り合った興奮は今も憶えているよ . . . 本文を読む

ART-SCHOOL 『あと10秒で』

2005年06月21日 | listening
落ちてるけど取り敢えずブログでも書こう。 七曲入りep。 相変わらずのアート節。ロマンチックなファンタジーと、ありったけの肉欲。 美しく歪んだギターの音色は、ちょっと世界観についていけない部分があろうが、やはりこのバンドを「好きだな」と思わせてくれます。 でも今回の詞はちょっと面白い。《アレックス》とかだった呼び掛けが《親愛なるユカ》(「LITTLE HELL IN BOY」)になってるし、おな . . . 本文を読む

コンフェデレーションズカップ 日本 1-0 ギリシャ

2005年06月20日 | soccer
書かない、と言っておきながら、発表原稿が仕上がった解放感に任せて少しだけ。まあワールドユースと違ってあまりマジに見てないので、「戯言だけどね」。 ギリシャってこんなに弱かったんだ…てのが率直な感想。ワールドカップのプレ大会における、準備期間に入ってるチームと、出場が絶望的な状況(だったよね?確か)にあるチームとのモチベーションの差なのかなあ。 しかし仮にもヨーロッパチャンピオンに対して、あれだけ . . . 本文を読む

ワールドユースグループリーグ 日本 1-1 オーストラリア

2005年06月20日 | soccer
卒論発表に向けてアタフタしているので簡単に。 前俊! よくやった。やってくれると思ってたっ。 ついに兵藤が下げられた。罵倒したいわけじゃなくて、少なくともこの大会の出来を見てて、彼を使う意図が分かりません。水野はやっぱり良かったよー。あと家長下げたのは意味不明だった。左やられるようになっちゃってた。 小林を前回批判しましたが、見てるとやっぱりあれだけ広大に間延びしたスペースを、ボランチに全部カバ . . . 本文を読む

宇佐和通『THE都市伝説』新紀元社

2005年06月18日 | reading
全体的にヴィジュアライズされた作りとか、実際の事件を都市伝説化する試みなど、なかなか面白い企画だと思う。でもライターの筆力が追いついていない。端的なのがテーマパーク誘拐流言の調査部分で、方法論レベルでの試行錯誤なんか読まされてもしょうがないと思う。まあ学術書じゃないんで、それもまたルポルタージュ的楽しみの一つなのだろうが。 卒論の参考にはなりそうにない。だが続編の『THE都市伝説NEXT』も持って . . . 本文を読む

FREENOTE「さよならの歌(弾き語り)」

2005年06月18日 | listening
こないだのライヴで配布されてたMD。 ギターのフレーズが面白くて、FREENOTEのセットの中では一番気になった曲だった。 「(弾き語り)」との表記の通り、このMDではボーカル秦千香子の歌とピアノのみ。 うーん。やっぱりバンド演奏の方が面白かった。でも多分、サビ部分のフレーズはギターでやってたのを踏襲してる(ハズ)。「「別れ」を経てしか前に進むことはできない、だからそれを大事にしよう」というとて . . . 本文を読む

FREENOTE/東京60WATTS/ストレンジヌードカルト/albatross

2005年06月17日 | live
2005.6.16 名古屋ell.FITS ALL 就活で封印していたライヴ参戦を再開。 東京60WATTSを見に、ellでのイベントに行ってきました。 丸の内まで原付で向かい、県立図書館で文献を漁った後そのまま大須へ。 歩道に原付を止めると、周りにやたらとその筋の、しかも年季の入った方々がたむろしています。こりゃ下はヴィジュアル系だな…と思って(この建物は一階にエレクトリックレディランド(大 . . . 本文を読む