urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

小田扉『男ロワイヤル』太田出版

2005年07月22日 | comic
『団地ともお』の最新刊が待ちきれずに買ってしまった小田扉短編集。
「プリンス・オブ・含み笑い」という帯の惹句は言いえて妙。決して爆笑はしないんだけど、常に微笑みながら読むことのできるギャグマンガです。

「MANGA EROTICS F」の野木さんシリーズ、「日経クリック」のエレクトロねえちゃんシリーズ、「モーニング」掲載のチャンピオンシリーズが柱。この作家は『江豆町』と『団地ともお』を比較してみると明らかなように、掲載誌によって明らかに文体を変えている(前者の方がよりシュール、文学的)。この作品集でも、野木さんシリーズなんか明らかに笑いが唐突でシュールな造りがされている。描線なんかも作品によって異なるし、この作家の多彩な才能を楽しめる。
「含み笑い」に加えて、決して嫌味にならない程度の文学性と、ほのかな感動がこの作家の最大の魅力だと思っています。その点では単発の読みきり作品、「私のおじさん含み笑い」と「ともみの親友」が一番肌に合った。「おじさん」のキャラがすごく良いなあ。
あとこの作家の才能を最も感じるのが作品のシメ方。どこか唐突な印象があるんだけど、独特の余韻と感動を残す、他に見られない手法であると思います。

4872338243男ロワイヤル
小田 扉

太田出版 2004-02-20
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