夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

Pure or AV? Part2

2010-01-01 08:00:17 | オーディオ
(前回の続き)

初めてのAVシステムの配線に四苦八苦しながら、
ようやく出てきた初代AVシステムの音はというと・・・
そんなに悪くない。
CDもレンジ感も解像度もそこそこ。棚置きだったので低音は出てなかったですね。
ちゃんとしたスピーカースタンドにセットしてあげれば、ずっと違ったのでしょうけど。
システム入れ替えに伴って、ハードオフに売り飛ばしたので確かめようがありません。

初めての5.1チャンネルで楽しみだったのは、DVDサラウンドではなく、
スーパーオーディオCD(SACD)とDVDオーディオ(DVDA)の5.1チャンネル再生でした。
SACDのほうは、5.1チャンネルのディスク自体が少なく、
欲しいようなタイトルがなかったので、
とりあえず2チャンネルのハイブリッド盤として元ちとせの「ノマド・ソウル」を買ってみました。


以前通常のCDでAPO盤を購入したことがあります。
これは、通常のものとディスクの素材が異なり、
ポリカーボネイトではなくアモルファス・ポリ・オレフィンを使ったもので、
最近流行の高音質CDの「はしり」みたいなものですね。
このAPO盤と通常盤を例の77システムで聞き比べたことがありますが、
スーッと高域方向が伸びで、聴いていてとても気持ちよかったのを覚えています。
オーディオ機器でこの差を出そうと思ったら、おそらくトータルで10万円以上かかると思いましたが、
それがたった数百円を上乗せすれば手に入ったので、
APO盤が発売されているものは、必ずAPO盤を購入していましたね。

はじめてのSACDの音は、このAPO盤のことを思い出させました。
もちろんそれよりはるかに良いものでしたが。
広いダイナミックレンジ、特に高域方向の伸びがよい。
音のきめが細かく、非常に柔らかい印象を受けました。
非常に細い糸で織り上げた上質の布のようで、やわらかくて自然な光沢がある。
そんな感じで個人的には大変好きな方向です。
SACDの音はアナログに近い、ということをおっしゃる人がいるようですが、
なるほどと思いました。
しかし、この柔らかい感じを好まない方もいらっしゃるようで、
そういう方は生まれたときからCDがあった、CDネイティブの方なんでしょうか?
CDとSACDの両方が売られているなら、迷わずSACDを買いますけどね、私なら。

SACDの5.1チャンネルを聞くことになるのは、その後だいぶたってのことになりますが、
DVDAの5.1チャンネルは比較的早い時期に聴きました。
高校時代アナログ版で繰り返し聴いたイーグルスの「ホテルカリフォルニア」です。

音楽を聴いてショックを受けることってそうそうないのですが、
これはショック!
何がって、高校時代散々聴いた「ホテカリ」とは思えなかったからです。
もちろんまったく同じ曲が入ってますよ。
受けた印象がまったく異なっていました。
特にタイトルナンバーの「HotelCalifornia」。
「哀愁を帯びた」と評されることが多いこの曲ですが、DVDA版は全然違う。

非常に重苦しい。ドン・ヘンリーの苦しげな喘ぎが充満している。
特に、この暗く沈んだランディー・マイズナーのベースラインはどうしたことだ。
この曲のマスターテープにこんな音が入っていたのか。
この曲はほんとはこういう曲だったんだ、こういうことを言いたかったんだ。
そんなふうに思わせる内容でした。

実際マスターテープから5.1チャンネルにする際に、
マスタリングの作業を完全に最初からやりなおしたそうです。

とある雑誌でこのディクスを試聴する企画が記事になってましたが、
(もちろん私のシステムとは比較にならない立派なシステムで)
その中で昔レコードが擦り切れるほどこのアルバムを聴いた人が
このディスクを聴いて同じような感想を書いていました。
自分が昔レコードで聴いた曲と同じ曲とは思えない、と。

この経験ができただけで5.1チャンネルを組んでよかったと思いましたが、
その後欲しいと思うタイトルがないので、持っているディスクはこれ1枚です。
現在DVDオーディオは、ご存知のようにすでに死に体、
すでに過去のフォーマットとなりつつあります。
SACDもタイトルも欲しいと思えるものは、さっぱりリリースされない状況なので、
高音質CDでお茶を濁すのではなく、SACDももっと出して欲しいなと思うのですが、
SACDが登場してかなりの時間がたっているのですが、
現在の状況を見るとすでに過去のフォーマットになりつつあるんでしょうか?
過去のものになりつつあるのは、SACDというフォーマットではなく、
パッケージソフトという音楽の提供方法なのかもしれませんが・・・

そんな我が家の初代AVシステムですが、あまり活躍しませんでした。
理由は簡単でテレビのある場所にCDを聴く機器があるからです。
自分の好きでもない音楽をけっこうな大音量で聴かされるのは誰だってよくは思わないでしょう。
たまに音楽DVDを見たり、レンタルしてきた映画のDVDを見たりするのには使うくらいでした。
CDの方は、専らパソコンで取り込んでポータブルオーディオでという感じになっていました。

そんな初代AVシステムに変化が起きたのは、今年に入ってからのこと。
結婚したときから地デジ移行をにらんで、テレビを購入していたので、
地デジ対応のテレビを買うのは早くても来年と考えていましたが、妻は違いました。
妻は、BSデジタルが見たいというのです。
妻が大好きなテレビ東京系で放送している某番組(察しのいい方はすでにお分かりですね。)は、
テレビ東京系の放送局がないこの地域では、1年遅れで放送が始まりました。
妻は、その週にテレビ東京で放送された某番組の内容についていけないため、
番組についてのインターネットでの書き込みを見ても楽しめないことを不満に思っていました。
そんなとき妻は、BS-Jで日遅れですが某番組が放送されていることを知ったのです。
で、何とかBSデジタル放送を見られるようにして欲しいと。

はっきりいってあまり乗り気ではありませんでした。
薄型テレビの進歩は目覚ましく、去年よりは今年、今年よりは来年買った方が
安くて性能の良いものが買えるのがハッキリしていたからです。
そこで考えました。
購入してから丸4年経過したDVDレコーダーをブルーレイレコーダーに買い換えようかな、と。
理由は、
 ○HDDを使っているので、5年目に入ってそろそろ故障が不安。
 ○ワイドテレビなのに、放送自体はアナログ4:3のままなので、なんかもったいない。
 ○地デジの放送も始まったので、地デジの画質で録画できる。
 ○ブルーレイとHD-DVDとの規格争いは決着済み。
 ○もちろんBSデジタルもブルーレイディスクも見られるようにはなる。
という結構いろいろありましたね。

DVDレコーダーは、大変便利に使っていましたが、
録画タイトル画面で、垂直線が画面左右端だけ凸凹に表示されるという謎の不具合もあったため、
買い換えて特にデメリットもなさそうなので買い換えることにしました。

それから機種選び。
最終的にソニーのBDZ-X95とパナソニックのDMR-BW850が残りましたが、
HDMIの出力が2系統あることが決め手になって、
DVDレコーダーに引き続きソニーということになりました。

使ってみてというのは、2番組同時録画やダビング時の録画に制限が多いことは
最初から分かっていたので、特に不満に思っていません。
それ以上にHDMIの出力が2系統あってよかったなというのが感想です。
1系統はテレビに、もう1系統はAVアンプにつなげて切り替えて使っています。

そして、前のテレビの28ZP50にD端子で接続したわけですが、
正直、画質の方は期待していなかったわけですよ。
デジタル放送といったって、D端子接続のブラウン管TVですから。
そしたら、「あら、キレイ」。
一目瞭然の解像度の高さ、鮮明さ。
私の住んでいるところではアナログ放送もゴーストとかもなく、
比較的受信状況はよかったのですが、デジタルはその比ではなかったです。
ようやく28ZP50の実力発揮というところでしょうか(遅すぎだよ)。
次第にテレビのチューナーではなく、レコーダーのチューナーでテレビを見るようになり、
エコポイントにも乗せられて、3ヵ月後にはデジタル対応のテレビを買うこととなります。

(つづく。またまた長いシリーズになりそうな予感・・・)